↑今回の雲ヶ畑ルート。地図は
関西ヒルクライム様のサイトより転載いたしました。
さぁて3連休だ。
いつもの僕なら家に籠って酒飲みながら映画を観ている.....のですが、今日などは朝バチーンと目が覚めてから
「さてどこ走ろう?」という期待に胸が躍っておりましてね。
軽い朝飯を食いながら
関西ヒルクライムさんのサイトの、京都のルート集を見る。
雲ヶ畑(くもがはた)......
なんだかロマンチックな名前ではないか。それに平均斜度が2.3%と、前回の山中越えよりはだいぶ楽そうだ(山中越えの平均斜度は4.6%)。
それにちょうど鴨川を遡る形になるので、鴨川の源流の山中はきっとキレイだろうし、紅葉も素晴らしいだろうね....
鴨川ぞいの道をひたすら北上していくと、MKや何故こんな所に牛が?な牛小屋、京産大のグラウンドがあります。そこを過ぎた坂の登り口が今回のスタート地点。ただひたすらに山の奥を目指す。
登り自体はかなり楽です。これなら初心者でも楽しみながら登れますね。距離でいうと8qぐらいで、なかなかのロング・ドライブですし、足腰鍛えるには良いですね!
それにこのあたりは車も少ないですし、安心して走れます。
前回の山中越えは車が多くてホント怖かった〜.....そういう意味で走りに集中できるのはいいです。
そうやって周りの風景も楽しみながら走っていたのですが、こんな山の中だからなのか、
「不法投棄」するヤツが多いのでしょうか。やたら看板が多かったです。それに山の斜面一面がバッサーと伐採された痛々しい風景もあって、「なんだかなぁ〜」という気持ちにもさせられました......
途中、すれ違った何人かの「自転車乗り」たちに「こんにちは」と挨拶されて、こちらも「こんにちは」と挨拶を返す。なんかいいなぁ、こういうの。ちょっとした仲間意識みたいなもんですよね。挨拶されるという事は自分もだいぶ「自転車乗り」っぽくなってきた、って事なのかな。
乗ってる自転車はHUMMERのマウンテンバイクで、黒のニット帽かぶって黒のジャンパー着てリュック背負って、ジーパンにスニーカーといういでたちで、いわゆる「マジな自転車乗り的ファッション」.....流線型のヘルメット、ピチピチの服、ピチピチのタイツみたいなものとは程遠いのですけどね。まぁこんな山奥を自転車で走ってたらもう「自転車乗り」なのですけど。
それにしても、あのピチピチの服、寒くないのかな?といつも思ってるんですけど.....
今日なんかほんと寒かったのにね。
で。
山奥を走ってたら、後ろから追いついてきた自転車乗りに話しかけられました。
挨拶も嬉しいもんだけど会話まで!
なんとなく世間話をしながらしばらく並走しておりまして、その自転車乗りさんはどうやら僕の目的地よりももっと奥でオフロードをやりにいくようでして、「オフロードやりましょうよ!」と明るく誘ってくださったのですが、さすがにそこまで本格的な事をするような装備も体力もないので、やんわりとお断りしてしまいました.....僕の自転車はオフロードでこそ本領を発揮する(と思う)のですが、まぁこんなふうにして初めて話しかけられた気恥ずかしさ(?)もありましてですね.....次回なにかに誘われたときにはその誘いに乗れるように、もっと走り込んで鍛えなければという思いを強くしました。
そんなこんなで、このルートのゴール地点、岩屋橋バス停に到着。
いやぁ素晴らしい道だった。
走りやすさもこの上ない。
でもさすがに汗ビッショリになって、水をガブ飲み。
昔このあたりに生活していた人々は、下流にある御所を穢さないように気を使っていたそうなんですね。そして死者を埋葬したりするのも
「穢れ」とされ、遺体をわざわざ隣村まで山を登って運んで埋葬したとか。
その、遺体を運んで登った山が、持越峠。
持ち越しって、何を持越したのかなぁと思ってたら
死体ですよ。
その名前が実にワンダフルな響きだったので、帰りはその持越峠にアタックしてみることにしました。
ゴール地点の岩屋橋バス停から引き返してしばらく走ると、その持越峠へ入る分かれ道があります。その道に入るやいなや、これまでの道とは全然違う
激坂の連続!急カーブの連続!
さすがにこれはたまらん!!
自分の体重と重たい自転車を持ち上げて進むだけの脚力は持ち合わせていない。
峠の中腹あたりでもう限界.......5分ほど押して歩く。
息が整った頃にもう一度乗車、ギアも一番軽いやつにしてえっちらおっちらと、「歩いた方が早いんじゃね?」というぐらいのスピードで坂を登る。
ふと見上げると、先に開けた場所があり、さんさんと陽の光が降り注いでいる。ああ、あそこが頂上だ。あそこまでは頑張って登り切ろう!
そうして辿り着いた場所が、ここ。
↑持越峠からの眺め。
思えば遠くへきたもんだ........
これまで色んな場所に住んできたけど、そういう人生を振り返る瞬間でしたね。
そして僕は今こうやって一人、山の奥に居る。
殺人鬼とか出てきたら誰も助けてくれないような(スラッシャー映画の定番ね!)山の奥。
しばしこの風景を楽しんだのち、峠を下る。
ダウンヒルは抜群の爽快感なのだけど、とにかく寒い!
あっというまに身体がキンキンに冷えきってしまった。
峠を下り切ると国道らしき所に出て、京都市街地方面に向かう。
そこからはまぁゆるやかに下っていくわけですけど、気持ちが落ち着いてきたらなんかおかしい。ていうか何か匂う。臭い。
うんこ臭い。
まさかさっきのヒルクライムで力みすぎてオレうんこもらしちゃった!?
いやいやうんこ洩らしたらさすがに分ります。これは踏んだな。うんこを。
自転車を停めてチェックしてみたら後輪にベットリの何かの糞がこびりついていて、それが後輪のブレーキやフレームにまで飛び散っている。かなり大きなうんこを踏んづけてしまったようだ。人糞でない事を祈る.....(もしかしたら車でドライブ中急に腹の具合が悪くなって、それにこんな山の中だし誰も見てないから野グソ!ていう事も有り得ない話ではないからね)
そんなわけでしばらく
うんこ臭い自転車で走っていると、今度は分かれ道にきた。右をいけば高尾、左をいけば京都市街・西陣方面。
左に折れてダラダラと緩やかに上り坂が続く。
さすがにしんどくなってきた。喉も乾いたけどペットボトルの水は飲み干した。
どうしようか......と思った矢先にありがたいものが。
地下水なのか山から流れ出た水なのかは分らないけど、地元のおっちゃん2人が大きなボトルにここの水を沢山汲んではったので、僕もペットボトルに水を補給してごくごく飲む。ついでだしここの水でうんこも落としちゃおう!
水を飲んだ後、またペットボトルに水を汲んで、タイヤやフレームにじゃぶじゃぶかけていたのですが、このうんこ固いのね。なかなか落ちやしない。なので近くにあった葉っぱをちぎって、水をかけながらこすり落とす。
どうにか大部分は落とす事ができたので、僕の自転車は臭くはなくなった。とりあえずホッとする。
そしたら、地元のおっちゃん二人の話し声が耳に入ってきた。
「ほんともう、こんな所まで捨てにきよるんだから.....」
おっちゃん二人の視線の先を追うと、そこには確かにゴミが捨てられていた。割れた水槽とかもあった。道に捨ててあるものは市が回収するのだけど、道より奥の山林に捨てられたものは回収しないのね。だからこうやって放置されたままなんだ.....
こういう現実を目の当たりにすると酷く気分が淀んでしまう。
CMとかでは「ウザイわ!」と思うぐらいにエコエコ言うておりますけどね。
これが現実よ。
ちょっと嫌なものを見てしまったけれど、まだまだ山の中。ユルい上り坂をひたすら登って行く。ここ、自分では「平地」だと思ってたのだけど、じつは標高が高いところをゆっくり登ってたんだね。気が付いたら京見峠の頂上に着いておりました。
高い木々に覆われていて見晴らしは良くないのですが、隙間から見える京都市街を見るとこの峠の高さがよくわかる。
こりゃ京都側からの登りは地獄そのものだなぁ、という坂を下っていくのですが、ヘアピンカーブの多い事!そしてその路面を見ると沢山のタイヤ痕が.....そうか!
ドリフトか。
多分夜はこのへんは走り屋さんたちがブイブイ走っているんでしょうね〜。昼間は車も少なくて快適なダウンヒルでしたが、下り切ったころには身体が冷えきってもうガチガチ。手袋してるのに手が冷たい......
市街地に戻ったら、北山通りに出てから適当な場所で南に下り、途中コンビニで焼きそばを買ってから家に帰ってきた。
そうして焼きそば食べたあとに、お昼寝。
自転車で長距離を走り切ったあとの昼寝がもう最高。
暖かい布団に潜り込んで目を閉じる。数秒で深い眠りに落ちる。夕方目をさましたのだけど、疲れもとれて気分がいいのね。
毎日いろんな事があるけど、こういう日もあるから人生楽しいのだ。

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