「永遠のこどもたち」
原題/EL ORFANATO
監督/J・A・バヨナ
製作総指揮/ギレルモ・デル・トロ
出演/ベレン・ルエダ、フェルナンド・カヨ、他。
あらすじ/
子ども時代を過ごした海辺の孤児院に30年ぶりにラウラが戻ってくる。閉鎖されて久しい古い屋敷を買い取り、障害を持つ子どもたちのホームとして再建する計画だ。気がかりなのは、難病を抱えた7歳の息子シモンが空想の友だちに夢中になっていることだったが、怪しげな老女ベニグナの突然の訪問がラウラの不安を一層掻き立てる。そして、子どもたちを集めたパーティの最中にシモンは忽然と姿を消してしまう。(goo映画より抜粋)
まずは結論から。
めちゃめちゃイイ映画っす。
わたし、久しぶりに映画で泣きました....鼻水出るぐらい。
ぼ〜くは〜泣いちっち〜〜。
ここ最近はトラック野郎という濃い映画続きでしたので
こういう繊細な映画は本当に久しぶりでして。
それに「ホラー映画」も久しぶりでして。
久しぶりに観たホラー映画がこんなに良質な映画なのがまた更に嬉しくて。
この映画は、「泣ける幽霊もの」でして
近いものとして「シックス・センス」や「アザーズ」などがありますねぇ。
両者とも驚愕の「大どんでん返し」が待ち構えてる訳ですが
この「永遠のこどもたち」のどんでん返しっぷりもまた、相当なもんでございます。
感受性の強い子供にありがちな
「見えない友達」。
大人はそれを「想像力が豊かだから」と言って信じないのですけど
子供には、本当に見えているのかもしれません。
みなさんは、「子供の描く絵」をご覧になった事がありますでしょうか。
例えば、宿題でお父さんかお母さんの絵を描くといった場合
人物のフォルムは有り得ないぐらいに歪んでますよね。
自由に描け、という課題を与えると、こちらの想像をはるかに上回る芸術的な作品を作ったりもする。
わたしも過去、美大で油絵を描いてたりしたのですけど
考えて考えて、ここにこの色を配置して、ここに線を入れて.....という頭脳プレイで絵を描いていた。
常識が、「自由」を奪う。
つまり、他人の評価を気にするとか、教授の評価を気にするとか。
芸術とかそれ以前の問題で、「孤立」しない為に立ち回ることが大事だったりした。
しかし、子供にはそういうものが無い。縛られてない。目で見たものを「脳」というフィルターを通していない。
時折目にする「子供の絵」というのは、ある意味真実なのかもしれない。
大人になると教育も受けており常識も身に付いているので、「必要ないもの」を自然とフィルタリングしているのである。
だからハタチ過ぎたら幽霊もUFOも見えなくなっちゃうのよ。
.....まぁ、極論なんですけど、大人のわたしたちが見ている世界と、子供が見ている世界は違う、と思うわけです。
実際シモンには子供たちが見えて、大人のラウラには見えない。
ラウラの旦那さんなんか「霊媒師」と聞いたら「インチキ」と決めつけてますし。
TVや週刊誌、雑誌などに出ている「霊媒師」とか「占い師」の類は殆どが「インチキ」に違いないのでしょうけど、本当にそういう能力がある人ならばメディアには登場しないものです。実を言うとワタシ、過去に、メディアには一切出ていない「能力」を持った人に一度お会いした事がありましてですね.....思い出すだけで鳥肌が立ってしまうような経験をいたしました。ここでは詳しい事は書けないのですが、確かにそういう「能力」を持っている人は存在するし、確実に「あなたの知らない世界」が有る、という事は事実なのです。
「世の中に不思議な事など何もないのだよ」と断言する京極堂さんには悪いのですが
「世の中は不思議な事だらけ」なんですわ。
不思議な事があるから、この世界は面白い。
全部説明がついちゃったら、つまらないじゃない。
説明がつかない事を、あれこれ想像することが、楽しいじゃない。
この映画を観て、自分の感じる事のできない、そして見る事もできない不思議に満ちた世界に思いを馳せる事ができました.....
そしてこの映画のあまりにも悲しくて美しい結末に、「幽霊とか信じないもんね!」という人でも、確実に泣かす程の語り口の上手さ。
とにかく一度ご覧になってくださいこの映画。
かなり凹みますけどね.......

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