行ってきた、と報告するのもおこがましいかな。私が午後に顔を出した頃にはすでに終盤に差し掛かっていたし(汗)。ともあれ藤沢市労働会館で行われた「
第5回湘南映像祭」。
主催するのは
NPO法人「湘南市民ネットワーク(SCMN)」。対象や資格は特に限定していないが、地元神奈川湘南地域の大学や中高校の放送部などに参加する若い人たちからの応募が多いらしい。とりわけ今回は「1ミニッツ」と称する60秒以内の作品カテゴリーを中心に、合計で約140作品が集まり、その中から35作品(うち1ミニッツ22作品)が入賞。
ちなみに今回は運営スタッフが地元各大学の学生たちが中心となり、受賞者も近隣の中高生や大学生(つまりほとんど10〜20代ばかり)。だから進行役もリクルートスーツ(?)の一方、受賞者も学校の制服姿やジーンズ履きという感じで、何かとぎこちなさはあったものの、手作り感に溢れていたのが見ていてとても微笑ましかったです(なお、受賞作については上記のサイトに近々アップされるらしいので宜しく御覧ください)。
ただ審査委員講評で「学生以外の、地元の一般市民からの応募が少なかった」というのは、ちょっと私も気になったところだった。運営が学生中心になったぶん、学校関係のネットワークを通じた作品募集のほうにシフトしたのは無理もないし、その意味では仕方ないかな、とも思うのだが。
もっとも、3年前に私が初めてこの映像祭を観に行った際の「大賞」受賞者は70代の女性だった。
加藤須満子さんという方が『
E-mailで知るアメリカ大陸横断』という作品だったが、これはアメリカ在住の息子さんが東海岸から西海岸への自動車旅行の最中にテキストと写真でメール送付してきた素材をもとに、お母さんが「息子の誕生日プレゼント用に」という目的でビデオ編集した映像を「せっかくなので他の人にも見てもらおう」ということで応募した結果、大賞を受賞したという作品。
「アメリカ大陸横断」旅行記が映像作品にも関わらず静止画のみで、しかもそれを撮影した現地の当人も知らないうちに日本の母親によって「映像作品」に編集され、さらに映像祭で公開され「大賞」を受賞する……なんてことがあるのか? と、見ながら思わず唖然としたのを思い出すが、あれだってもう3年前の話になってしまった。
メディアをめぐる状況はかくも目まぐるしく移り変わりつつあるのだ。

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