紹介する順番が前後してすまないが、先の水曜日(27日)には都内神宮前の「
朝日ニュースター」まで、
OurPlanet-TV(アワプラ)制作のレギュラー番組『ContAct』の収録風景を見に行ってきた。
『ContAct』自体は既に5年前からアワプラがネットで定期的に発信してきたニュース番組だが、それが先の7月7日以降、朝日ニュースターという正規のCS放送におけるレギュラー番組としても毎週木曜日の夜23時15分から(しかも再放送が土曜日の夕方と日曜日の早朝に)放送されることになったのだ。ついに一躍マスメディアにも進出! というところだが、一方では番組の編集権や著作権は引き続きアワプラが保持するため、同じ時間帯でもユーストリーム配信や、その後のオンデマンド配信でも従前通り番組を見ることができる。
この日の収録にゲストとして登場したのは「
NPO法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会」の副代表理事・松原明さん。「寄付革命!〜税制改正でお金の使い道が変わる?」
をテーマに、ナビゲーター役で、同じくNPOであるアワプラの代表である白石草さんとの間で「いかに日本のNPOは貧乏か」について、互いの内情をぶちまけながら熱いトークを繰り広げていました。今からでも上記アワプラサイトや朝日ニュースターの再放送で見られるので、関心のある方もない方もぜひご覧ください!
……なんだけれども、今日(30日)になって、その白石さんから「朝日ニュースターが来年3月、なくなることになりました」という話をML経由で聞いて愕然。詳しくは以下↓の通りだ。
「
テレビ朝日、'12年4月よりCS放送を2チャンネル体制に 「朝日ニュースター」運営会社からCS事業を承継」
ようするに朝日新聞傘下の放送事業をテレビ朝日周辺に集めて再構築を図るということなのだろうが……うーん、どうなんだろ。だって、こういうことになると当然、朝日ニュースター時代に流していた番組についても見直しが進むのだろうし、そうした中で、せっかく放送が始まったばかりの「ContACT」などがはたして承継されるものなのか?
どうもアメリカあたりと同じように、一部の大手資本の手の元にマスメディアがどんどん集約されていき、金のない一般市民が自分たちの思いや見聞をあまねく広く伝えていける放送という見地からはどんどん逆行していっているような気がしてならない。いや、アメリカのほうがまだ「デモクラシー・ナウ!」(これも朝日ニュースターを通じて日本でも放送されてきているが)やDCTV、幾多のパブリックアクセスチャンネルたちが今のところ健気に活動できているわけだが、はたして日本では、そうした放送が今後どれだけ生き残っていけるのかと思うと、なんだか暗い気分にならざるを得ない。
ともあれ、この「朝日ニュースター」の件、どうも大手メディアも(もとより当事者の朝日新聞も)大きく報じることはなさそうだし、アワプラやデモクラシーナウ!のような貴重なパブリックアクセス番組がはたして今後どうなるのかという点からも注視していくべきだろう。

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