気象予報士の饒村曜さんによる「
相次ぐ特別警報の発表と46年前の七夕豪雨」という本日付の記事を拝読。たぶん今の50歳以上で静岡市に育った人間なら誰しも一発で思い出すであろう、あの1974年の今日のことを、今回の九州での豪雨に絡めながら書かれている。
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さくらももこの人気漫画「ちびまる子ちゃん」は、作者の小学校(静岡市の清水入江小学校)の思い出を軸に描かれています。
私は勝手にちびまる子ちゃんの設定が、いつも小学校3年生なのは、作者自身の強烈な体験をした年であったからと思っています》
かもね。私は1歳上の小学校4年生だったけど、あの夜のことは忘れられない。
雨漏りがする母子寮、停電で灯りが途絶えた暗闇の中、トタン屋根をけたたましく叩く雨音や、近くの川の決壊におびえながら母や祖母、弟や妹たちと一晩身を寄せ合いつつ過ごした七夕の夜のことを、たかだか46年やそこらで忘れるものか。
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実体験が多いと言われる初期の作品に「まるちゃんの町は大洪水の巻」があります。
小学校や友達の家が浸水したまるちゃんに「わたしは町が海になったこの日のことは本当に忘れられない。見慣れた町のウソみたいなあんな光景は幼心にものすごいショックであった」と言わせています。
このときの豪雨が、今から46年前の昭和49年(1974年)7月7日、七夕(タナバタ)の節句の日に、静岡市と清水市(合併して現在は静岡市)を襲った、通称「七夕豪雨」です》
七夕に限らず、例えば「10歳の頃の印象に残った場面を思い出してごらん」と言われたら、たぶんあの夜のことを思い出すだろう。いつかもう少しきちんとした形で、あの夜のことを書けたらいいな。最近、そんなことをよく思うようになった。

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