「さよなら・さよなら・さよなら(あるいは「下。下ですよ」)」
日記・雑記
『日曜洋画劇場』がなくなるそうですね。
「
テレ朝『日曜洋画劇場』消滅 51年の歴史にサヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」
(デイリースポーツ 2017年3月8日)
ここでは以前にも書いたかもしれないけど、私は(というか中高年以上の方々の大半はそうでしょうけど)『日曜洋画劇場』というと淀川長治さんを思い出す。また、これは超個人的な体験からだけど、淀川長治さんというと晩年のお住まいだったという全日空ホテルで偶然出くわして見つめ合った瞬間のことを思い出すのだ。
あれはもう30年近く前、まだ出版・広告業界誌の編集者になりたてだった20代の私が、たぶん記者会見だか発表会が行われたということで全日空ホテルまで取材で足を運んだ時のことだ。用事が終わった後でフロアから帰りのエレベーターに乗り込もうとしたところ、目の前で開いた下りエレベーターのドアのすぐ向こうに、まさにあの表情とあの小柄な格好のまま、コートとマフラーを羽織って一人だけ乗ってた淀川さんがドア右横の開閉ボタンを押しながら立っていたのである。いきなり目線が合うなり
「
下。下ですよ」
と、もちろんあの声・あの調子・あの表情で言われましてですね(^◇^;
んで、乗り込んだエレベーターの客室で畏れ多くも2人だけでご一緒したんだけど、夕時の全日空ホテルは混雑していたのか下りエレベーターは各階止まり。そしてドアが開くたびに「
下。下ですよ」とボタンを押しながら言う淀川さんに、ホテルのお客さんがギョッとしたというか「なななな何!?」といった感じで腰を引きながらも乗り込んでくるという光景が下降しながら何度も繰り返されたのであった。最後はどうなったか覚えてないけど、当時はまだ盛岡から出てきて確か1〜2年目だったから「う〜〜ん、東京ってのは恐ろしいところだ」とか内心ビビッとったのは覚えとります(´▽`)。

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