「神保町交差点の老舗スーパー『冨士屋』が突如、謎の倒産で大騒ぎ!」
日記・雑記
8月に入った早々、また殺伐と(しかもローカルな)話題ですみません m(_ _)m
東京都内では屈指の「本の街」として知られる千代田区神田神保町の、最も人通りが多い神保町交差点(すぐ真下には地下鉄3路線が交差する都心の主要駅がある)のすぐ脇にある老舗スーパーマーケット「
冨士屋」が昨日(7月31日)、突如として「閉鎖・破産」した。
実はこのスーパー、私も以前から神保町にやってくるたび(何せ地下鉄の神保町駅のすぐ真上だ)「繁盛しているなあ」と思いながら通りがかっていた(個人的に買い物したことは実はなかったんだけど)し、この界隈では数少ない老舗スーパーマーケットとして地元の人たちに愛用されているんだろうなあというのは感じていた。
しかも最近になってこの近くに仕事先(元上司の今井さんが起業した業界誌出版社)ができ、そこの事務所での酒盛り用の食材や酒の調達先として重宝されていたのだが、少し前から店頭に「改装前売り尽くしセール」との貼紙が出されているのを見て「ああ、また神保町から昔の名残を伝える店が消えるんだなあ。でも、また復活するんなら……」とか呑気に考えていたのだ。
で、昨日も午後に今井さんや田辺さんと一緒に小学館(ここも近々社屋が建て替えられる)へ取材に行った帰り道に店の前を通りかかったら、いきなり店の前でビラまきをしている人たちに遭遇。とってみたら
「
スーパー冨士屋が閉鎖・破産!
「改装のための売り尽くし」は真っ赤な嘘っぱちだった!
退職金・残業費、仕入れ代金等を踏み倒し、従業員を職場から締め出して経営陣は逃亡!」
――なんて書かれていたもんだから、かねてより社内で酒盛りをする機会の多い事務所に戻ってからみんなで「これから酒どこで買えばいいんだ!」「少し離れた成城石井じゃ高すぎるぞ!」などと喚きまくった次第(^ ^:
次の用事があった私は、その前に再び冨士屋前を訪ね、なおも通行人にビラを撒いている店員さんや「東京・中部地域労働者組合」の人たちに何人か尋ねてみた。
「なに、あなた業者の人?」と決まって訪ねられたのは、月末で卸業者も一斉にやってくるという日だったから。ましてや店員さんの多くは何も知らずに朝に出勤したら店はシャッターが閉められ「今日で閉店」の貼紙が貼られていたということで心底仰天したらしい。
「結局、経営者(三代目社長で創業者の息子)の放漫経営でこうなったんですよ」と、ビラを撒いていた人たちは言う。
実は冨士屋ではずっと前から退職金や残業費、仕入れ代金の踏み倒しが問題になっていて、8月には団交が開かれる予定になっていたのだという。そこに7月下旬から「改装前売り尽くしセール」が始まり、末日になって上記のようなことになったため、店の前では店員さんたちが「夜逃げ同然に計画倒産をやられた」と怒り心頭。しかも場所が場所、店が店だけに道往く人たちも「何事か?」と覘きこんではビラを受け取ったりするなど、結構騒然とした空気が、シャッターの閉まった店の前には漂っていたのであった。
こういう事件が今の日本ではあちこちで起こっているというのはレイバーネットやフリーター全般労組などの方々を通じて、既に何度も聞いていて慣れている(?)つもりだったが、こうして倒産当日、何気に通りかかった仕事先近くの現場でそういう場面に出くわすと、やはり凄くリアルなインパクトを感じてしまう。
そんなわけで、その後の都合も合ってじっくりと話は聞けなかったものの、行き掛かり上看過するわけにもいかないと思いつつ、取り急ぎこの場でご報告した次第だが、もっと詳しく知りたいというかたは東京・中部労働者組合(東京都千代田区三崎町3-10-15-405 email:gochupop3088@kph.biglobe.ne.jp fax.03(3262)3088 )まで問い合わせてみてください。「一人でだれでもいつでも入れる労働組合」で「随時、無料で労働相談を受け付けております」というところだそうです。

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