2022/1/25

「私たちはいつ、普通の生活を始めたらいいのだろう?」〜オミクロンの蔓延する世界で  政治・社会・文化


 いよいよオミクロン感染の具体的な姿が見えてきた
 まず保育所と学校岐路に立たされる
 企業も公共機関も一気に切羽詰まっていく
 それにしてもこんな生活を このさき何年も続けられるはずはない

という話。
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(写真:フォトAC)

【月曜日の憂鬱と大変】

 昨日の新型コロナ新規感染者は全国で44810人、一昨日の日曜日よりは実数で減りましたが、月曜日の数字は検査数の極端に少ない日曜日の反映ですから減って当たり前、これまでもずっとそうでした。
 したがってテレビでもよくやっているように、月曜日の数字は前週の月曜日と比較するしかなく、そのやり方だと2倍以上になった(先週は20984人)わけですから、感染はまだまだ拡大傾向にあると言えます。
 
 月曜日の特殊性はそれだけではありません。
 土日が連休の企業や公共機関では、構成員が月曜日になって初めて、金曜日の午後から月曜日の朝までの「感染が明らかになった人」「感染が怪しまれる人」、さらに言えば「濃厚接触者になった人」の数をまとめて知るわけですから、昨日はさぞかし大変だったことと思います。


【保育所と学校の状況】
 ニュースは昨日までに全国で327か所の保育所が休園になったと言っています。保護者たちの悲鳴が聞こえて来そうです。休園のお知らせは通常いきなり来ますから、右往左往した保護者も多かったと思います。
 園児はソーシャルワーカーではないので10日間の観察ということになるのでしょうか? 親も、実質2週間近く仕事を休まなくてはならないとなると仕事の差配もままなりません。

 小中学校については、いまのところ休校や学級閉鎖が、数として報道されている様子はありません。しかしツイッターなどでは「教員の三分の一が出勤できなくなっている」とか、「クラスから感染者が出たにもかかわらず、『子どもはきちんとマスクをして過ごしているから濃厚接触者にはあたらない』という不思議な理屈で、通常の学校生活が強いられている」とか、さまざまな嘆きの声が聞かれます。

 自分自身や児童生徒を介して、コロナウイルスを拡散させてしまうのではないかという先生たちの恐怖も分かりますが、ひとり感染者が出たところで学級閉鎖にしてしまうと一クラスだけ10日間に渡って授業ができなくなるわけで、いくらリモートで補うと言っても補いきれるものではありません。さりとて学年閉鎖や休校となると、卒業・進級の間近な今の時点では、失われた授業を取り戻すことは不可能です。
「子どもはきちんとマスクをしていたのだから濃厚接触者にあたらない」といた詭弁を使ってでも授業を止めたくない教育委員会・管理職、その気持ちも分からないわけではないのです。

 正直な気持ちを言えば、6年間、あるいは3年間もまじめに勉強してきたのだから、1単元くらい丸々ぬけたってかまわないじゃないか、と私などは思うのですが、世の中には正義の士がいて、というより正義の士ばかりで、そんなことが許されるはずもありません。


【イギリスはコロナ対策をやめる】
 イギリスではロンドンのあるイングランドで、義務づけられていた屋内の公共施設でのマスクの着用や、大型イベントなどでのワクチンの接種証明の提示といった規制を今月27日から撤廃することにしました。オミクロン株による感染がピークを過ぎて減少に転じたからです。さらにジョンソン首相は今年3月に期限を迎える“感染後の隔離措置を定めた法律”についても延長しない意向を示し、「風邪にかかっても隔離が義務づけられないのと同様だ」と述べたと言います。

 しかし昨日までの集計を見るとイギリス全体の新規感染者は連日7万5千人あまり、死亡者は300人ほどです。日本の新規感染者は5万人、死者は10人前後ですが、イギリスの人口が日本のほぼ半分(6644万人)であることを考えると、毎日15万人が新たに感染し600人もの死者が出ている勘定になります。いくら右肩上がりの日本と右肩下がりのイギリスとの違いはあるといっても、そんな状況で対策終了を言い出すとは、とんでもない暴挙です。

 昨年の今ごろは毎日1200人から1500人もがコロナで亡くなっていた(日本換算だと連日2400人から3000人の死者)国ですから、感覚がマヒしているという面もあるかもしれません。しかしイギリスにも言い分はあるのであって、オミクロン株に対して厳格な態度を取り続けると、社会がまったく動かなくなってしまうようなのです。
 感染者が7万5千人だと濃厚接触者は数十万人に及んでしまいます。毎日それだけの人が職場から去ってしまうと、スーパーマーケットの食品ですら並ばなくなくなる。流通も小売も、まったく動きが鈍くなるからです。


【私たちはいつ、普通の生活を始めたらいいのだろう?】

 やがて来る日本の姿がそこにあります。大手流通グループ「イオン」も、従業員が出勤できず食料や日常品の販売さえ危うくなる日を想定して、対策を練り始めたと言います。
 オミクロン自粛となると、日本人はイギリス人よりはるかに厳格に行うでしょうから、あっという間に社会から人がいなくなってしまう――つまりどこかで折り合うことをしないと、日本は自発的につぶれて行ってしまうのです。

 学校について言えば、ひとり感染者が出たら一様に学級閉鎖・学年閉鎖・休校といったことを繰り返していたら、向こう2〜3カ月は再開できないでしょう。しかしだからといって熱のある子が平気で学校に来るようでは、それも困ります。

 何をどうすればいいのか、いよいよ正念場です。
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