2021/9/9

「菅総理が辞めるそうだが、どんなものだろう」〜日本人の自立と不羈について@  政治・社会・文化


 菅総理が自民党総裁選への出馬を辞めた。
 そこまで悪い総理大臣ではなかったと思うが、すこぶる人気はなかった。
 だから辞めるのは仕方ないにしても、
 私には思うところがある。

という話。 
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(写真:フォトAC)

【菅首相、自民党総裁を辞めるってよ】

 話題が後手後手で恐縮なのですが、菅義偉自民党総裁がお辞めになるそうです。ということは自動的に総理大臣もお辞めになるということです。
 何がいけなかったかと言うと衆議院議員の任期満了直前で、総選挙必至なにの支持率があまりにも低く、これでは選挙を戦えないと多くの自民党議員が忌避したためです。
 野党にとっては、この不人気な党首を相手に選挙する方がよほど楽だったのですが、さっさと辞められてしまったので、「説明責任も果たさず辞めるとは何事だ」と起こっています。
 さて次の自民党総裁、ひいては第100代日本国総理大臣にはだれがなるかというと、今のところは混とんとしてよくわかりません。引き続きニュースをよく見ていましょう。
 以上、テレビも新聞も見ない方々のために、簡単にまとめてみました。大枠で間違っていないと思います。問題はなぜ、かくも菅総理は不人気だったこということです。

 今さらながらネットで調べるとこんな話が出てきます。


【菅総理不人気の理由】
「とにかく頼りない!」(埼玉・45歳専業主婦)
「説明不足で決断力不足! リーダーシップにも欠ける」(東京・45歳パート)
「国民の気持ちを考えてない。この状態で東京五輪を強行開催するのはおかしい」(東京・59歳専業主婦)
 昨年9月に総理に就任してからもうすぐ1年になるが、
「世界的パンデミックの今、総理大臣という一国のリーダーが“頼りない”という評価は致命的。コロナの感染拡大も抑えられず、伝えようとする気持ちがないから発信力もない。テレビ出演すれば、嫌な質問には子どものように不機嫌な態度を見せる。何十年も政治家をやってきて何をしてきたのか。こんな人が総理で恥ずかしい」

2021.07.31 週間女性より

 今さらオリンピックやパラリンピックを開いたからダメだという人も少ないと思いますが、これ以外にはワクチン接種の遅れ、時短要請等への補償の遅れ、度重なる緊急事態宣言にも関わらず感染拡大に歯止めのかからないこと、感染対策に関する見通しの甘さ、説明の不十分さ、等々、等々・・・もうさんざんな有様です。


【菅総理を擁護する】
 しかし私たちは知っているのです。
 少なくとも菅さんが総理大臣になった昨年9月の段階で、新型コロナ感染がこれほどひどくなると予想していた人は、一部の医療関係者を除いて、誰もいなかったのです。当時はまだ、ノーベル賞受賞者も交えて「ファクターX、日本人はなぜ新型コロナに感染しにくいのか(もしくは新型コロナで死なないのか)」といった話をしていたのです。

 「対策が後手後手」と言いますが、昨日も言った通り、転ばぬ先の杖・先手必勝で全国の学校を休校にした安倍前総理はケチョンケチョンに叩かれ、マスクを配れば「アベノマスク」と揶揄されて、たぶんそうのために、病気の再発にまで追い込まれてしまったのです。

 菅首相は就任と同時に公約のデジタル庁を立ち上げ、スマートフォンの通信料引き下げを実現しました。私はそのどちらにも不賛成なのですが、言ったことは実現した、それは間違いないことです。
 バイデン大統領就任と同時に合衆国に出かけ、新大統領と直接面談した最初の首脳となったのは見事でしたし、そのついでメーカーに圧力をかけてワクチンを手に入れたのも見事でした。

 マスコミは「先進国で最もワクチン接種の遅れている」とか「度重なる不手際」とか平気で言いますが、すでに接種を終えた人の人数は中国・インド・アメリカ・ブラジルといった巨大人口国に次いで第5位です。
 もちろん人口100人あたりの接種完了人数となると、シンガポールやUAE、ポルトガル・スペイン・チリといった国々が上位に来ますが、いずれも人口が少なかったり中国製のワクチンを受け入れたりといった国々です(日本は世界14位。日本より上位で人口も多いのはアメリカのみ)。


【説得力のある首脳、そうでない人】
 菅総理は口下手で官僚の文章を読むのみ、それもしばしば間違える。もっと説得力のある話し方はできないのか、そういう意見もありますが、その点で実に優れていたフランスのマクロン大統領もドイツのメルケル首相も、実績が伴わないとすぐに魔法が消えてしまいます。
 もちろん言葉の魔法を持続させる力のある指導者は世界に大勢いて、イギリスのジョンソン、トルコのエルドアン、ロシアのプーチン、フィリピンのドゥテルテ、ブラジルのボルソナロ、そしてもう辞めてしまいましたがアメリカのトランプ前大統領などは、説得力も決断力も圧倒的で「頼りない」といった印象の欠けらもありません。
 しかしそうした個性は、日本ではなかなか表に出てこられないのです。

 思うに、この一年半はほんとうにストレスフルな毎日でした。孫に会えないなんて嘆いてる私などはまったくお気楽なもので、新型コロナ禍の最前線で戦い続けた医療関係者、自粛のために収入や仕事や失った人々、飲食業・観光業の皆さま、芸能・スポーツ関係の人々――そうしたすべての人々の苛立ちは、どこかに向けられなくてはなりません。
 日本国総理大臣は、安倍さんであろうと菅さんであろうと、次の誰かさんであろうと、その標的になる人です。つまるところ菅さんはそういう役のたち方をして、辞めることになったのです。
(それにしても、東京主催のオリパラなのに、小池都知事、まったく目立っていなかったな、どうしてだろう?)


【しかし問題は違う】
 私は菅総理が特に好きなわけでもなく、同情しているわけでもありません。ただ私の中には新型コロナに対するのとは違う別のいら立ちがあって、そのために菅総理をちょっと擁護したくなっただけのことなのです。
それは人間の自立と、不羈にかかわる問題です。

(この稿、続く)

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