2020/9/4

「台風は弧を描いてやってくる。そして名前」〜台風に関するウンチク、あれこれA  教育・学校・教師


 台風はなぜ日本に向かって弧を描きながらやってくるのか――、
 分からないなりにもういちど調べてみた。それと台風の名前も。
 先生方、今日は十二分に指導の上、子どもを家に帰してください。
 子どもは時に大人よりも的確な判断をするから、
 ここを押さえることが家族を守ることになるのかもしれない。

という話。
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(「荒波」フォトACより)

【台風は北へ向かう】
 南の海で生まれた迷走する低気圧「台風」がなぜ北に向かうのかというのは、案外わかりにくい話です。なぜなら大きく分けて二つの考え方があるからです。
 ひとつは「台風自体に北へ向かう力がある」というもの、もうひとつが「台風の発生する海域には北に向かう緩やかな風の流れがあって、それに乗ってくる」というものです。

 前者は再び「コリオリの力」の話で、北半球ですべてのものを右に曲げるこの力は、高緯度地域で強く、低緯度では低い(赤道ではゼロになり、南半球では逆向きになって南極に近づくほど強くなる)。それが何を意味するのかというと、台風のような巨大なものが動くとき、北と南とでは受ける「コリオリの力」の強さが違うということです。

 左巻きの台風の北側では南西に向かう風が大きく西方向に向けられ(ということは南に向かう力が弱められ)、東側では北西に向かう風が北に曲げられて台風を北に動かそうとする――。
 同じことは台風の南や西でも起こって全体を南に押し下げるようにも思えますが、先ほども申し上げた通り「コリオリの力」は低緯度では弱いので、相対的な力の差ができて、台風は北へ向かうということらしいのです。
(ワカッタヨウナ、ワカラナイヨウナ・・・)
「台風自体に北へ向かう力がある」というのはそういう意味です。

 後者の「北に向かう緩やかな風の流れ」の正体は太平洋高気圧です。夏のあいだ太平洋にデンと居座るこの高気圧は、地表面(海水面)では右回りの大きな渦となっています。台風はその縁に引っ掛けられるように進むので北へ引きずられていく、そんなふうに説明されます(下図)。
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「台風が北上するのは台風自体がもつ性質のためでもあるが、主な原因は太平洋高気圧の周囲を流れる北向き風である」などという記述もあったので、たぶん程度の問題だと思うのですが、ふたつの説の、両方とも関係していると思えばいいのでしょう。


【台風は西に向かい、東に向かう】

 次は「なぜ弧を描くのか」という問題ですが、これについてもあっさりと「太平洋高気圧の周囲を流れる北向き風」のせい、と説明する記述もありました。しかしより多かったのは、
「北へ向かおうとする台風は、いったん赤道付近を常時流れている東寄りの風(貿易風)にのって北西方向へ向かい、北緯30度付近で今度は西向きの偏西風に乗り換え北東方向へ向かう」
というものです(下図)。
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 分かると言えば分かる、分からないと言えば分からない、ピリッとしない話ですが、これも程度の問題なのかもしれません。


【台風には名前がある】
 これも何回か書いたことのある話題ですが、台風には何号といった数字で表されるものとは別に名前があります。きのう過ぎ去った台風9号は「メイサーク」、週末に来る10号は「ハイシェン」といいます。
 あまりはっきりしないのですが、ときどきニュースの中にはめ込まれる外国のニュース番組では、こちらを使っているような気がします。

 かつて日本でも台風に名前がついていました。「カスリーン台風」とか「キティ台風」とかがそれでアメリカ占領下で米軍がつけたものです。合衆国ではハリケーンに女性名をつけるのが習わしでそれに倣ったのです。アメリカでは「突然やってきて荒れ狂うのは女性だ」といった思い込みがでもあったのでしょうか? 現在ハリケーンには男性の名前と女性の名前が交互に着けられるようになっていますが、「カトリーナ」をはじめ女性名のついたものの方が被害は甚大だったような気がするのは、私の思い込みでしょうか?

 ハリケーンに対抗して台風にも親しみやすい名前をつけようということで、アジアの14カ国が集まって2000年から今の名前を使用しています。14カ国がそれぞれ10個の名前を提案したので全部で140個あります。全部使い果たしたら最初に戻るみたいです。
 詳しいことは気象庁「風の番号とアジア名の付け方」を見てください。
 ちなみに「メイサーク」はカンボジアの木の名前、「ハイシェン」は中国語で海神のことだそうです。


【十分ご指導の上、帰してください】

 それにしても台風10号、心配ですよね。特に西日本の先生方は新型コロナ下での避難を考慮して指導しなくてはなりませんから、気が気ではないでしょう。
 西日本に限らず、大型台風の際にはとんでもなく遠いところで前線が刺激されて大雨になることがあります。先生方、十二分にご指導の上、児童生徒を帰宅させてください。
 こんな時は親や祖父母よりも、子どもの方が的確な判断をして大人に進言する場合があります。そのことを意識して、じゅうぶん言い聞かせて、家に帰すようにしましょう。

(この稿、終了)

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