2020/9/2

「2か月の休校で、本当に心配しなくてはならないことは別にある」〜9月のウンチクとお説教A  教育・学校・教師


 4月〜5月と多くの学校で休校措置がとられたことが、
 ずっと尾を引いている。
 マスコミや親は授業の遅れを気にしているが、教師の不安は別にある。
 ほんとうに心配しなくてはならないのは、授業ではないのだ。

という話。
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(「キャンプファイヤー_林間学校」フォトACより)

【2か月の休校で、本当に心配しなくてはならないこと】
 実際にどこまで本当の話か分からないのですが、マスコミによれば学校が休みだった2か月間の授業の遅れが、児童生徒・保護者に大きな不安を与えているといいます。

 一方、小学校の教員である私の娘婿のエージュなどは、
「学習は問題ない、長期休業の短縮で1か月分、行事の削減でもう一か月分、授業の遅れは取り戻せる。むしろ心配なのは行事の削減で人間的成長の機会をたくさん失ってしまって、これできちんとした子どもが育つだろうかということだ」
と言っていますが、そうした心配は教員特有のものであって一般的ではないのかもしれません。ちなみに私はエージュの考えに全面的に賛成で、授業なんて1〜2割減ったところでどうということはないと思っています。

 それより行事を通して、
 夢を持つこと、夢を実現するために計画を立てること、仲間で分担し協力すること、責任を果たすこと、その場その場で臨機応変に対応すること、行事が終わったらきちんと見返して次の活動に生かすこと
――そうした学びの方がよほど大切だと思うのです。
 以上の文脈を、「文化祭」とか「林間学校」とかいった行事を念頭に読み直すと、よくわかると思います。

 もちろん行事が縮小または中止に追い込まれたのは、なにも授業時数の確保のためではなく、三密を避けるという意味もあるのですが、だったら「三密にならない文化祭を(林間学校を)成功させようと」という目標を立ててさまざまに工夫をすればいいのです。
 創作劇のつくれる演劇部だったら舞台上で出演者がいっさい触れあうことのない芝居を演出したり、吹奏楽部は校庭グランド全面を使って教室棟から観覧させるマーチングを行うなど、いつもの年では考えられない独創的な活動ができるはずです。
 そこで育つ膨大な『生きる力』に比べたら、算数・数学、国語といった教科学習など、どうということはない。小手先だけで何とでもなるものです。
 そもそも授業をやればウチの子は伸びる、という考え方自体が間違っています。


【ほんとうは2カ月も休校でよかった(?)】――授業はやればやるほど差がつく
 学校の授業が1〜2割減ったところで、どうということはありません。だって人生における今後の競争は、高校入試も大学入試も就職試験でも、みんな同じ世代で行われるのですからハンディは同じでしょ?
 全員で一斉に石段を一段下りて、そこで背比べをしたって、ウチの子だけが損をするなんてことはないじゃないですか。

 私の二人の子どもは二人とも典型的なゆとり世代で、「ゆとり」にどっぷり漬かって大人になりましたが、だからウチの子だけが割を食ったなどということは一切ありませんでした。それどころか、もしかしたら得をした部類なのかもしれません。
 特に上の娘のシーナは教員である私から見ても飛びぬけた努力家で、周りがゆとりでのんびりしていたとすれば、それこそ追い風になったはずです。勉強は人がしていないときにすれば差がつけられるのです。おかげでシーナはほぼ望み通り進学をしました。

 考えてみてください。まだ小学校英語なんてなかった時代、入学したばかりの中学1年生はみんな“誰も英語を知らない”という意味で平等でした。それが3年たったらどうだったでしょう? さらに3年たって高校3年生になったとき、かつての“バカ仲間”の何人かはあなたを置き去りにして、ペラペラ英語で話したりしていたではないですか。授業をやったからいけないのです。

 そうなのです。授業はやればやるほど差が開く。授業でできる子とできない子の差が閉じていくなんてことはないのです。
 だから休校中だったあの二か月間――今から考えると惜しいことをしましたね、ほとんどの同級生がゲームなんかをして遊び暮らしている時間を、ばっちり勉強させておけばどんなに有利だったことか――。

 え、それでも授業をやってほしかった? そうでないと大人になってから他の世代と競争するときに不利だって?

 あなた、何をおっしゃっているのですか。長い人生の中でたった2か月授業を受けなかったことを、30歳〜40歳にもなって、ああだ、こうだと言っているようではどうしようもない。そんな人間に育ててしまったら、それこそ親の不明を詫びなくてはなりません。

 さあ、今からでも遅くはない。二の四の言わず、子どもを机に向かわせなさい。
 繰り返しますが学力競争で勝つコツは、授業をやってみんなで学習時間を合わせることではなく、他人がやっていないときに勉強することです。 
 それって自明でしょ?

(この稿、終了)

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