2020/8/31

「アベノマスク・玉城ノマスク・小池ノマスク」〜安倍総理、感謝いたします。  政治・社会・文化


 安倍首相が辞意を明らかにした。
 評価は様々だろうが、私にとっては「マスクの文化」の救世主だ。
 アベノマスクが意識を変え、
 玉城ノマスクと小池ノマスクがブームを生み出した。
 そして今や、マスクは感染予防の主役だ。

というお話。
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(「マスクをした子供」 フォトACより)

【安倍総理、辞任を表明する】
 安倍総理、辞任するそうです。
 SNS上では「めでたいとしか言いようがない」とか「できれば辞める前に1つでも責任を取ってほしかった」とか「辞任と逮捕はセットだろう」とかさんざんですが、目に見えるものがすべてではないでしょう。

 直近(8月12日)のNHK世論調査では支持率34%、不支持率47%。
「憲法改正」だの「集団的自衛権」だの、方針を強く打ち出せば支持する人も憎む人も両極端に出て来ます。
 第二次安倍内閣はどんなに良い時でも支持率は66%程度で小泉内閣(85%)どころか鳩山内閣(72%)にすら及びません。逆に悪い時でも30%を切ったことはなく、要するに死ぬほど嫌いな人が三分の一、何があっても安倍という人も三分の一、残りの三分の一が政治動向を見極めて、支持・不支持を表明することで支持率が変わっていく――そんな感じになっているのです。安倍政権の7年間を総合して振り返れば、また話は違ってくることでしょう。


【私個人にとっての安倍内閣】
 私個人についてはどうかというと、支持者の中で一番多い意見、「他の内閣より良さそうだから」にまるっきり乗る感じで、“他の人ならもっとうまくやってくれる”という気がまったくしないので今日までずるずると来てしまいました。11年前、「自民党以外なら何でもいい」という感じで民主党政権を生み出してしまったことがいまだにトラウマになっていて、政権が代わるいことに臆病なのです。

 ただし安倍政権も長くなりすぎました。
 モリカケ問題をはじめ、政策や問題に対する説明や対応がずいぶんと雑になっています。傲慢と言われて仕方ないでしょう。合衆国で大統領が代わるようなら、安倍さんでなくてもいいのかなと、私も思い始めています。

 安倍内閣の功罪についてはこれからもしばらくあれこれ議論があるでしょうが、私にとって一番ありがたかったことは「日本人のマスク文化」を守ってくれたことだと思っています。いわゆる「アベノマスク」です。これについては誉める人などまずいませんから、この広い世界の片隅で、感謝している人間が最低一人はいるということで記録に残しておきたいと思います。


【衝撃! アベノマスク】
 本年(2020年)4月1日、安倍総理が「日本の全世帯にガーゼ製の布マスクを2枚ずつ配布する」と言い出した時の衝撃は、いまや忘れ去られようとしています。しかしあれは冗談抜きに“衝撃”でした。
 なぜなら日本中の老若男女が不織布マスクを求めてドラッグストアに並び、一般人ならまだしも病院からもマスクがなくなるかもしれないといった恐慌状態で政府がいよいよ無料配布してくれると万歳しかけたら、なんとそれがガーゼ・マスクだったという笑うに笑えない話だったからです。

「欲しいのはガーゼ・マスクじゃないんだ!」と本気で起こる人もいれば「エイプリル・フールのガセネタじゃネ?」と訝る人もいる、費用は466億円と聞いて絶句する人もいれば、聞いて初めて怒り出す人もいる、と、ちょっとしたパニックだったのです。
 ところが一方で、これをありがたがった人もいました。

 ひとつはドラッグストアなど近くになく、布であれ紙であれ「マスク」と名のつくものがいっさい手に入らない田舎の高齢者たち、もうひとつは極端なマスク不足の中で、それでも不織布マスクをつけてテレビカメラの前に立たなくてはならなかった政治家たちです。

 私も4月1日は「さすがにガーゼマスクはないだろう」と考えた口ですが、アベノマスクを歓迎する高齢者の声を聞いて考え直し、4月7日に、
  アベノマスクの評判はさんざんですが、「すべての国民に持たせる」「マスクがないとは言わせない」という意味では必要なことでした。他人に感染させないという点では布マスクで十分なのですから。
 しかしあんな旧時代のマスクを、若者が使ってくれるだろうか?
 そこで思い出したのがモデルの秋元梢さんのマスク姿です。探したら出てきたので下に貼っておきますが、誰か、こんなのをたくさん作って、若者に配布してくれませんか!

と書いて、翌日このブログに投稿しました(2020.04.08 「ネコにもマスクをつけさせたい」〜無症状無自覚の感染者にマスクを着けさせる方法」)。


【玉城ノマスク・小池ノマスク】
 ところが私が記事を書いたのと同じ7日に、小池東京都知事は近所の方からいただいたという布マスクをつけて記者会見に臨んでいたのです(2020.04.07 Youtube『「きょうのマスクは手作りで……」 小池都知事、照れ笑いする一幕も』)。
 また、当時は気づかなかったのですが、沖縄県の玉城知事はさらに一日早く、6日の日には夫人手作りの布製マスクをつけて会議に臨んでいました(2020.04.14 朝日新聞 『個性豊か、「ジョジョ」柄も 知事のマスクが話題』)

 政治家というのはほんとうに機を見るに聡い人たちです。
 知事ともなれば、新型コロナにかかって入院されては困るので、部下や後援会からいくらでも不織布マスクが送られてきたはずです。しかし市井の人々がマスク不足に苦しんで一部はアベノマスクに頼らざるを得ない状況で、堂々と不織布マスクをつけて記者会見に臨むのはいかにもマズイ、そこで(もしかしたら最初は記者会見の場だけだったのかもしれませんが)布マスクをつけ始めた。さすが玉城・小池両知事はハンパではありません。

 両氏のような発信力のある知事がカッコウのいい布マスクをつけ始めたら、あとは自動的です。おりしも緊急事態宣言で家に籠らざるを得なくなった人たちが、押入れの中から端切れやミシンを持ち出して、暇に任せて布マスクの量産を始めます(2020.04.23 「先生! あなたの勝利です!」〜家庭科の価値が見直されるとき)。
 おかげでネット上の不織布マスクが値崩れを起こし、市場に安価な不織布マスクが箱売りで出始めます。そうなるのに一カ月もかかりませんでした。


【マスクは守るべき日本の文化】
 2009年の新型インフルエンザ流行のころから、マスクが不足するたびにメディアの”識者“たちは「マスクで感染は防げない」「一般人がマスクをつけるのは愚の骨頂」みたいな話を大量に流布させていました。しかし私は経験的にマスクの有用性を信じていたのです。学校で子どもたちがマスクをするようになると流行は治まる――。
(参考)
2013.01.28「マスクの科学」
2013.02.19「こだわりのマスク」  


 スーパーコンピューター「富岳」を使った最近の研究では、
飛沫の体積をみると、不織布とポリエステルは8割ほど、綿でも7割ほどの飛沫がマスク内や顔に付着し、拡散を抑えられた。
(2020.08.25 読売新聞 『「マスクに飛沫抑える効果あり」スパコン富岳が計算…不織布、通り抜ける粒子少なめ』
とのことです。

 やはりマスクは、日本人が守るべき文化だったのです。
 アベノマスクありがとう。
 そして、
 安倍首相、ごくろうさまでした。



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