2020/8/28

「差別者はごくわずかだ、私たちは応援している」〜新型コロナ差別について考えるB  政治・社会・文化


 差別・中傷は弱い人間によって行われる。
 弱い人間がなくならない限り、差別や中傷もゼロにはならない。
 だから大切なのは、そうした弱虫を叩くことではなく、
 支持者・仲間・感謝を伝えたい人々がその何百万倍もいると伝えることだ。
 誰か、いいアイデアはないのか?

というお話。
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(「マスクをする女性」 フォトACより)

【のび太はなぜ、めげないのか】
 「ドラえもん」ののび太は、ジャイアンに暴力的にいじめられ、スネ夫には陰湿にいじめられても、なぜあんなにサバサバと生きていられるのか。
 答え――友だちがいるから。

 静香ちゃんや出木杉君は強力な味方というわけではありませんが、決してのび太を見放すことはありません。のび太にはいざとなれば「ドラえもん〜〜」と泣きつく先もあります。
 実際に物語の中には出て来ませんが、ジャイアンやスネ夫の性格を考えればのび太だけが集中的にやられているとは考えにくく、同じように酷い目にあっている同級生はたくさんいるはずです。彼らも有形無形の支援をしてくれています。

 私も小学生のころ、近所にマサヒコというジャイアンみたいないじめっ子がいて、しょっちゅう逃げ回っていました。2歳くらい年上で、手下というのを持っていなかったので挟み撃ちに遭う心配もなく、ひたすら逃げていればいいだけでした。
 よせばいいのに仲間と一緒にマサヒコのいそうなところに行き、遠くから「いた、いた、マサヒコだ」とひそひそ声で言いながら静かに帰ってきたり、思わぬところで出くわして「マサヒコだ〜〜〜!」とか叫んで必死に逃げ回ったことも再三です。しかし不思議なことに実際にいじめられた記憶はまったくありません。
 もしかしたら「マサヒコいじめっ子」説は伝説で、私たちは彼から何もされなかったのかもしれません。そうなると私たちの方が一丸となってマサヒコを差別し、いじめていたようなものです。そのあたりはどうだったのでしょう?

 いずれにしろ多くの場合、いじめられる方が多数だと問題は少ないのです。


【差別者はごくわずかだ、私たちは応援している】
 医療関係者や感染者が嫌な思いをすることについても同じです。
 差別したり中傷したりする人間は弱い人間ですが、弱い人間はそう簡単に強くはなれません。匿名の時代ですから捕まえてとっちめることもできない。
 困ったことに、そんな人間は日本全体から見れば誤差の範囲と言っていいほどに少数ですが、少数でも破壊力が大きいのは学校におけるモンスター・ペアレンツと同じです。

 少数で、見えにくく、しつこい存在ですから、文科省の緊急メッセージのように、
感染した個人や学校を特定して非難するなど、周囲で差別につながる言動があった時は同調せず、やめるよう声を上げてほしい
などと呼びかけても何かが起こるわけでもありません。
 つまりどうやっても、差別や中傷は簡単にはなくならないのです。

 もちろん“だからやめておけ”とは言いませんが、大切なことは、
「ごく少数の差別者・中傷者はいるかもしれないが、大多数はあなたを支持しているんだよ、感謝しているんだ、仲間なんだ」
と共感のメッセージを送ることだと思うのです。のび太の周囲の人々と同じように。

【共感の伝え方】
 しばらく前のニュースで見たのですが、ニューヨークのロングアイランドにある病院ではコロナ患者が退院するたびに、ビートルズの「ヒア・カムズ・ザ・サン」を全館で流すのだそうです。手の空いている職員はみんなロビーまで患者の見送りに出ます。
 そんな日は朝から関係者の表情が明るく、
「さあ、今日は『ヒア・カムズ・ザ・サン』が流れるわよ」
とか言って病室に向かうのです。
 病院職員が一つになって困難に向かう美しい姿です。

 また、イギリスが発祥だそうですが「フライデー・オベーション」というのもあって、金曜日の正午に医療関係者に感謝を込めて、みんなで拍手を送るといった活動もありました。
 日本でも各地の自治体が中心となって呼びかけたりもしましたが、こういうことは欧米人、特にラテン系の人たちにやらせると実にうまく、大通りをはさんであちこちのアパートの窓から、テラスから、一斉に拍手を送るといったふうになるのですが、日本人だと妙にクソ真面目で何となく間が抜けた感じになります。長続きしそうにありません。


【誰か、いいアイデアはないか?】
 私は、世の中の少数の悪者に目を向けて、それを叩いたり、むやみに社会全体の風潮のようにしてしまうマスコミの報道にウンザリしています。
 世の中にはその何万倍、何百万倍もの善意の人たちがいて、いつでも手を差し伸べようと(表現は変ですが)手ぐすね引いて待っているのです。ちょっとした機会さえあれば、その人たちは一斉に動き出します。

 残念なことに「ヒア・カム・ザ・サン」や「フライデー・オベーション」のような活動で日本人向けのものとなると、私の頭に何のアイデアも浮かんできません(*)。
 誰かこういうことに堪能な人たち、日本人に向いた良いアイデアはないでしょうか?
 是非、感謝すべき人には継続的にその気持ちを伝えていきたいのです。

*しかたがないので私は特定給付金10万円を、Yahooネット募金を通して医療関係者に寄付しました。皆様もいかがです?

(この稿、終了)

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