2019/10/10

「ナビ不明、振り回されての石巻」〜まじめな旅行のあきれた事件簿A  旅行


 「街や道路の様子が変わってしまい ナビが利かないよ」
 そんなアドバイスを受けて出かけた東北旅行
 しかしここまで振り回されるとは思わなかった

という話。
 他に石巻の様子など。
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(石ノ森キャラいっぱいの石巻駅)

【有益な二つのアドバイス】
 私より少し若く、この春、定年後の再就職の仕事も辞めて悠々自適の身になった元教員の友人が、退職記念にと7月に東北から北海道に至る一帯を一人旅してきました。一日200kmずつ刻む自動車旅行です。

 その人が東日本大震災の被災地を巡ってきたというので事前にアドバイスを受けたのですが、重要な指摘が二つ。
@ とにかく工事車両がバンバン走っていて大変だよ。
A ナビが古いせいか、新しい道が出ていない、震災を機に道路の付け替えをしたり新しい道を通したり、十字路を立体交差にしたりと、ナビや古い地図とは全く違っているところがあるので、目と標識で確認しながら進まなくてはダメだ。

 どちらも聞いてみなければわからないことです。

 このうち@については、私の場合、三連休の中日と翌日でしたので大部分が休工で、大型ダンプなどはほとんど見られませんでした。おまけに今ごろ被災地めぐりという人も少なく、どこに行っても楽に移動できます。
 またAについても、リアス式の海岸地域は道路の付け替えにも限界があり、だいたいナビの言う通り動いていれば問題ありませんでした。石巻を除いて。
 比較的平地が広く津波被害も大きかった石巻市は、道路の付け替えや変更も多く、また一部は工事中で侵入できないようになっていたのです。


【ナビが利かない】
 大川小学校を見学して女川町に向かう道でまず一回引っ掛かりました(このコースではいったん石巻市を出て女川町を通り、また石巻に入ることになります)。
 道なりに走って来たつもりが気づいたらナビ上の「道なき道」を走っているのです。この時は顔を上げると高い位置に新しいガードレールが見えたので、そこを目指して道路を探すとほどなく上がれ、無事女川町につくことができました。

 女川町の「シーパルピア女川・地元市場ハマテラス」で買い物をして、その際ナビに「門脇小学校」(被災した小学校跡)を入力。石巻市街地に入ったまではよかったのですが、そこからが大変。付け替えの道路が5mずれただけでもナビは混乱します。
 ナビにしてみれば自分の指示にもかかわらず、運転士は道路を外れ、ずけずけと他人の敷地から家の中まで入って行ってしまうのですから困るわけです。しかし何度か道筋を修正しながら、運転士の私と面倒くさいやり取りをし、なんとか門脇小学校まであと1〜2qというところまできました。ところがそこで、ナビは突然、丘に上がれと言い出すのです。

 津波で被災した学校を見に行くのに、なぜ山の手に行くのかはわかりませんが、そろそろ4時を過ぎ、低く垂れこめた雨雲の下では風景も見ずらくなってきます。仕方なく言われるままに丘に登り、あと数百mというところまで近づいたと思ったら、また門脇小の位置が変わってしまう。それも「コ」の字に曲がったさほど遠くない場所です。
 ほかに方法もないのでまたまた言われるままに進むのですが、しばらくすると目的地が変わってしまう。

 そんなことを繰り返しているうちにハッと気づくと、同じところをぐるぐる回っているだけなのです。あたりはすっかり暗くなり、行ったところで何も見えそうになくなったので、あきらめてホテルに向かいました。
(このホテルまでの道筋も、あとで調べるとひらがなの「の」の字を書くような遠回りでした。ナビは完全に自信を失っています)

 翌朝、もしかしたらすでに閉校になっているためにナビが混乱しているのかもしれないと考え、天気もいいことだしとりあえず門脇町まで行けば何とかなると思って入力するとなんと町もありません。いくら建物が流されたといったって町名までなくすこともないだろうとネットで調べなおしたら、ようやくわかったのです。
 私が行こうとしていた門脇小学校は「かどわき小学校」ではなく「かど『の』わき小学校」でした。ずっと「かどわき」だと思っていた――。
 入力しなおすとナビはすんなりと目的地に誘導してくれます。前日、薄暗い中を何度も通った道路のすぐ横でした。

 ナビがあてにならないという先入観がなければ、もう少し早く気が付いたのかもしれません。


【ウニを食べずにラーメンを食す】
 少し時間を戻します。
 もともとどこの街に泊まるのも決めていなかったので、石巻のビジネス・ホテルを予約したのはチェックインのわずか2時間前です。ネット時代はこんなこともできます。

 最初から夕食のないコースだったので入室するとすぐに外出。フロントで聞くと、
「ほとんどが居酒屋なんですよ」
 これにはちょっとびっくりしました。午後7時に開いているレストランがない。
「今日は日曜日なので地元のお店は休みなんです」
 こんなところはいかにも田舎めいています。しかしそれでもなんとか調べて、駅前の中華料理屋が開いていると教えてくれました。

 後から考えると海辺の街に宿泊して、なぜ魚を食べることに思いが至らなかったのか。寿司屋なら開いていただろうし、旅行前に「ウニは7〜8月が旬だけど、まだ間に合うかもね」と言われて楽しみにしていたはずです。それなのに旅行中は一度も思い出しませんでした。

 私にはそういうところがあります。
 根がケチなのでお金のかかること、時間のかかること、エネルギーの必要なことには自然と目をつむることができるのです。
 誰からも聞かれないので言わずに済んでいますが、わざわざ三陸まで行って、名物でもないラーメン・チャーハンを食べてきたとは、やはり痛恨です。


【石巻という街】
 石巻は伊達政宗の城下町です。だから道は入り組み、現在は一方通行だらけ。それもナビが遠回りの道を指示した原因の一つでしょう。

 また石巻は、マンガ家の石ノ森章太郎の第二の故郷として知られています(と着いた夜、知りました)。生家は隣の登米市なのですが、石巻の映画館にしょっちゅう通っていたことから、章太郎自身がそう言っていたのです。
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 市内には記念館「石ノ森萬画館」があり、町中に「サイボーグ009」や「人造人間キカイダー」の人形があふれています。
 朝、散歩に出てみると市役所の前は仮面ライダーでした。第七十七銀行の前は絶対に「007」だと思って見に行くとやはりそうでした。
 JR石巻線石巻駅もかわいい石ノ森章太郎のキャラクターで彩られ(最初の写真)、ちょうど7時になって動き始めたからくり時計も、中で動くのは「ロボコン」や「さるとびエッちゃん」でした。

 私はダメですが石ノ森ファンにはたまらないでしょうね。
(と言いつつ、時間があったので萬画館も見てきました)

                    (この稿、次回最終)


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