2019/8/30

「韓国は傷ついている」〜日韓問題を斜めから見る3観点B  政治・社会


 文政権発足以来
 ずっと続いてきたあの「いやあな」感じ
 今回の日韓葛藤を機に
 その様相がはっきり見えてきた
 それは自尊心の問題なのだ
というお話。
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(「韓国、国旗」phtoAC より )

【文在寅、安倍政権を相手とせず】
 昨日、朴槿恵前大統領のいわゆる「国政ろう断」事件、韓国最高裁で“贈収賄について認めなかった高裁の判断に誤りがある”として差し戻しになりました。サムスンの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長について言えば、懲役2年6カ月・執行猶予4年が取り消されることになります。
 昨日、即日収監になるかもしれないと書いたのは私の勇み足で、韓国最高裁も日本と同じように下級審に差し戻して判断を変えさせるようです。副会長は第一審で懲役5年でしたから、差し戻し審では実刑になるかもしれません。サムスン電子はそのとき、耐えられるでしょうか?

 同じ昨日、文大統領は閣議で日本に対して、
「過去を記憶して省察することには終わりがない。一度反省をしたので反省が終わったとか、一度合意したので過去として過ぎ去ったとして終えられるものではない」
と宣言しました。
 何回反省しても、何度合意しても、永遠に追及し続けるぞという意味で、もはや外交はしないといっているのと同じです。

 朴槿恵前大統領も「加害者と被害者の関係は1000年たっても変わらない」とおっしゃいましたから考え方は同じなのでしょう。
 その情念の激しさには恐れ入るばかりです。


【ホワイト国除外はそこまで大変なことだったのか】
 そもそもホワイト国除外というのも、別の表現をすれば単なる優遇除外です。
「キミを特別あつかいするのはやめるよ」
と言ったら土砂降りのごとく罵詈雑言が降ってきたわけで、日本としてはとりあえず面食らうばかりです。

 こちらとしては、
「だってキミはボクに、あんなに酷いことを言ったりやったりしたじゃない。だからひとまず普通の関係に戻そう」
といった感じなのですが、
「それを言うなら昔、ボクのことをあんなに酷くイジメていたことをどう考えるんだ」
「いや、そんなの何年も前の話でしょ?」
ということになります。

 国どうしのことを子どものケンカになぞらえるのもいかがとは思いますが、やっていることは似たようなものでしょう。

 しかしなぜこのようになってしまったのか?


【自尊心の問題】
 それについてはGSOMIA破棄の際、青瓦台の国家安保室の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)第二次長が次のように説明しています。
「大統領は8月15日の光復節の祝辞で、日本へ対話の手をさしのべましたが、日本は何ら反応を見せず、感謝の言葉すらありませんでした。無視を続け、我々の国家的自尊心を傷つけるという外交的非礼を犯しました」

 この時期、青瓦台関係者から「国家利益ということは名分も重要で実利も重要だが、国民の自尊感を守るのも重要だ」という発言も出てきたといいます(2019.08.23 中央日報)

 国益も大事だが、それよりも大切なのは自尊心だというのです。ちょっと理解しがたい話です。
 ただ、そう思って振り返ると思い当たるふしもあります。

 例えば今年1月、文大統領は新年の記者会見で、
「韓日間には不幸な歴史があった。私はこれについて日本政府がもう少し謙虚な姿勢を持つべきだと思う」
と言って私たちを驚かせました。若者流の言い方をすれば、
「どんだけ上から目線なんだ?」
という感じです。しかし考えてみるとそれは文政権誕生以来、私たちがずっと感じてきたあの「いやな感じ」と同質ものです。

 和解・癒し財団の解散の際も、徴用工問題においても、あるいはその前のレーダー照射事件の場合でも、青瓦台には日本に対しては真面目に対応しない、誠実に応えることはしないという一貫した空気がありました。
 一時期「ジャパン・パッシング」という言葉がささやかれたように、よく言っても「日本、怖るるに足らず」、悪く言えば「日本、ものともせず」と言った感じです。

 もう日本は無視してもいい――そうした過剰な自尊心はどこから生まれてくるのでしょうか?


【韓国は日本の遥か高みにある】
 もともと儒教国というのはそういうものだという考え方があります。
 儒教の重要な理念として「秩序」があり、それはしばしば序列として表現される。その世界で中心となって華咲くのが中国(中華)、その最も忠実な弟子が韓(半島)、日本は二番弟子ではなく、東の蛮族(東夷)です。
 韓半島はかつて東夷(日本)に占領された時期があり、それが韓国のトラウマになっている。
 しかし光復節以来、原状は回復された(だから韓国は日本の上位に復権している)という考え方です。それに従えば、日本は2500年に渡って韓国の足下にひれ伏すべき国です。

 昨今の韓国の経済発展が過剰な自尊心をつくりあげた、という見方もあります。特に平成日本の「失われた20年」は韓国が飛躍的に発展した20年間に重なりますから、どうしても自信過剰になります。
 現在の韓国の主力商品である半導体・造船・鉄鋼・自動車は、いずれも過去に日本が覇権を握りかけた製品です。

 さらに「韓国は(日本と違って)歴史上一度も他国を攻めたり占領したりしたことがない」という道徳的優位が広く宣伝され定着したからという見方もあります。それについては今年1月、このブログで詳しく考察しました。
2019/1/18「たぐい稀なる道徳の国」〜日本と韓国B

 いずれにしろ韓国は――少なくとも文政権は自身を、精神的に日本の遥か高みにあると考えているようなのです。
 その鼻を、日本は水道の蛇口を閉めるようにいとも簡単にひねってしまったのです。一種の下克上ですから驚くのも当たり前、怒るのも当たり前なのです。
 そこに今回の葛藤の根本原因があります。
 韓国は傷ついている――。

*文章が長くなりすぎる傾向があるので何回かに分けて書いてきました。しかしそんなふうに時間を取っているうちに大統領側近のスキャンダルで、韓国の政界には大激震が走っています。
 土日と二日間、ブログを閉じている間に、今日の記述がとんでもなく古い陳腐なものになってしまうか分からない――そんな緊張感があります。
 そのことに心して、じっくり韓国を観察していきましょう。



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