2013/7/24

「噛みつく人々」  教育・学校・教師


 このデイ・バイ・デイで政治の話をすることはほとんどありません。ましてや外交問題に触れたことなど一度もなかったと思います。しかし参議院選も終わり政治も一斉に動き出します。したがって少しだけ触れておきたいと思います。話したいのは尖閣の問題です。

 先生方は尖閣諸島の問題についてどうお考えでしょう。巷では島に基地を設けて中国との一戦も辞さないという人もいれば、いまだに“尖閣、what?”みたいな人までさまざまです。しかし大方は「まあ、中国もいろいろ言わないで。今までどおりでいいじゃない」というところでしょう。両方が何も言わなければどこにも問題はないのに、中国は何をムキになっていちいち突っ込んでくるのか、もういい加減にしてほしい。そんなふうに考えている人もいるかもしれません。

 私たちの目からすれば、大国となった中国は領土的野心に燃え、海洋に覇権を打ち立てようとしているように見えます。昨年9月に起こった反日デモでは、日本のデパートが襲われ日本車が焼かれ、明日にも炙り出された日本人が殺されるのではないかとったものものしい雰囲気でした。尖閣近海では中国艦船が繰り返し領海を侵犯し、航空機も領空を侵し始めます。まさか全面戦争はないものの、偶発的な事故から人民解放軍と自衛隊の正面衝突といった事態も予想される、それほどの緊張感でした。中国は本気かもしれない・・・。

 しかしその後、あちこちの情報に目を通すと、ニュアンスが少し違ってきます。大国となった中国がかさにかかって襲ってくる、というのではなく、「中国は傷ついている」といった感じなのです。

 あちら側にすれば「せっかくトウ=田中会談で“棚上げ”にした問題を、なぜ日本は『国有化』で蒸し返すのか。そんなことはせず、今までどおりでいいじゃないか」―土台が違うのだけで、「今までどおりでいいじゃないか」という結論はほぼ同じなのです。なのに日本は譲歩しようとしない。それは日本が中国を低く見ているからだ、そういう思いがあるようなのです。
 核兵器を保有し、宇宙に人間を送り、GDPでは世界第2位になったのに、まだ日本は中国を認めない。認めないばかりか「尖閣国有化」といった形で平然と挑発してくる。しかしそれを跳ね除けるには、中国はあまりにも弱い、政府も強気になりきれない・・・と、それがあのデモを含む、中国の激しさの根本にあるものなのです。

 ちなみに、威勢の良いことを言っても、今の解放軍がどれほど強いかは未知数です。中国が本格的に戦ったのは1979年の中越戦争(それも負け戦)が最後で、もう30年も前のことになります。中国の得意は人海戦術で、毛沢東は「アメリカをたたくためなら中国人が4億人死んでもかまわない、残る2億ですぐに6億の人口は恢復できる」と言ったそうですが、今の中国はそうは行かないでしょう。なにしろ全員が“一人っ子”なのです。惣領息子だけで構成される軍隊など、世界に類例がありません。いかな中国でも一人息子が次々と死んでいく戦争など継続できるはずがありません。中国の人たちはそのことをよく知っているのです。

 と、ここで突然の教育ネタです。

 私はこれまで何人かの「モンペ(モンスター・ペアレント)」と呼ばれていいような人々と付き合ってきました。あの人たちと、今の中国の印象が似ています。
 どう道理を説いてもだめ、落ち着こうと言ってもだめ、そのうえ無理難題を繰り返し言い立ててくる。「もうそれが無理だと、あなただって分かっているはずだ」、そう言いたくても言えない・・・。

 そして最終的に理解したことがあります。それはこの人たちも困っているということです。
 何をどうしたらいいのか分からず、あれこれの思い付きや思いをただ言い並べているに過ぎないのです。その一つひとつに応えてくれる必要はありません。とにかくこの思いを理解し、問題を解決してほしいのです。

「その一つひとつに応える必要はない」、そのことに気づいてから、この人たちとの付き合いはずっと楽になりました。
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