2011/10/22



「文化」のつく言葉は多々あります。
「文化遺産」「文化勲章」「文化功労者」「文化財」「文化人」「文化人類学」。

 これらはすべて「文化」の本来の意味、
「(1) 世の中が開け生活が便利になること. (2) 人間の営みによってつくりだされたもの. *生活様式・宗教・道徳・芸術などのすべて」(辞林)
に即したものです。

 しかし一方こんな言葉もあります。
文化鍋」「文化包丁」「文化油引き」「文化皮引き」「文化チリトリ」「文化朱肉」「文化住宅」。
 こちらに共通する「文化」とは何なのでしょう? 
 これは「先進」というただそれだけのことです。

 昭和20年代から高度成長期のころ、先進的なものにはいちいち「文化」とつけることがはやりました。

「文化鍋」は鍋とふたの間を煮汁が封をすることでご飯も炊ける鍋、

「文化包丁」は日本の菜切包丁と西洋包丁をひとつにして(今で言えばハイブリッド)両方の用途に使える包丁、

「文化チリトリ」は長い柄を持ち上げると箱状のチリトリ部分が垂れ下がって自然に蓋をするオートマチックなチリトリ、そして

「文化住宅」はトイレや台所がそれぞれ独立した二階建てのアパートのことを言います(主に関西で使った。東京で文化住宅といえば大正時代に建てられた洋風を加味した建築のこと)。

クリックすると元のサイズで表示します 大学祭というのは、一部は戦前から行われていましたが大半は戦後のものです。そして大学祭を模して行われるようになった高校や中学校の文化祭は間違いなく戦後、文化鍋や文化包丁と同時期に始まったものです。

 学校祭を「文化祭」と呼んだ人々の、先進的であろうとする意気ごみが感じられるネーミングです。

 もはや「文化」という言葉自体が古びた感じがします。しかしもう一度始められたばかりのころの文化祭に心を馳せ、その意気込みを取り込みたいものです。





0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ