2019/10/21

「秋の新番組、主人公たちがよく似ている件について」〜愛すべき彼ら  政治・社会


 10月はテレビの番組編成替えの月
 新たなドラマが次々と登場している
 そこにはしかし よく似た一群の人々が――
 難しい人たちだが 日本人は彼らが好きなのかもしれない

という話。
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「同期のサクラ」 日本テレビ)

【秋の番組編成替え】
 10月はテレビ番組の編成替えで、一方で新番組が始まると同時に反対側で番組潰しの特番だらけで、面白いやら面倒くさいやら、いろいろ厄介な月となっています。
 特にドラマは各局出来不出来が激しく、面白い番組を見逃したり、つまらない番組に数回突き合わされたりとホゾを噛むことが少なくありません。
 しかし私には二つの有効な装置があって、おかげでほとんどの場合、面白いドラマを外したことはないのです。すごいでしょ?

 ひとつは新しいドラマを自動的に録画してくれるビデオレコーダー。今や常識かもしれませんが、私が気を使わなくてもいつの間にか録画してくれています。その番組が気に入らなければ設定を解除すればいいだけで、放っておけばそのまま。これで録画忘れは防げます。

 もう一つは妻です。
 妻には“仕事をしながらドラマを見ることができる”というスゴ技があって、文章を考えながらドラマの筋を追うといったことができるらしいのです。私はこれを「バックグランド・ドラマ」と呼んでいますが、他人の言葉が入ってきても思考の邪魔にならないみたいなのです。

 おかげで新番組が始まって2〜3週間たったところで、「今シーズンの面白いドラマは?」と聞けばたいていは適切に答えてくれます。もちろん趣味が合わなくてつまらないものにつき合わされたり、逆にあとで評判になるような番組を(妻が好きじゃなかったという理由で)見逃すことがあったりしますが、その程度は我慢できる範囲でしょう。
 さて、今期そうして選ばれたドラマは、今のところ以下の9本です。

「同期のサクラ」日本テレビ 水曜 22:00 - 23:00
「まだ結婚できない男」フジテレビ 火曜日21:00〜21:54
「ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜」NHK 金曜日 22:00〜22.49
「少年寅次郎」NHK 土曜日21:00〜21:49
「G線上のあなたと私」TBS 火曜 22:00〜22:57
「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」テレビ朝日 木曜 21:00〜21:54
「チート〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜」日本テレビ 木曜 23:59〜24:54
「俺の話は長い」日本テレビ 土曜 22:00〜22:54
「リカ」フジテレビ 土曜日 23:40〜24:35


【共通する主人公たちの性格】
 私はそんなにはたくさん見切れないので最初の4本だけにしようと思うのですが、ふと考えたらこの4本には明らかな共通点があったのです。いずれの主人公も、他人の思惑に左右されず、思ったことをすぐ口にし、周囲に混乱を巻き起こす人たちです。

 特に高畑充希が演じる「同期のサクラ」の主人公は明らかに他人の気持ちが読めません。場の空気も読めない、しゃくし定規にものを考え、自己の正義を突き通す。その点で私の良く知り人たちに似ています。
 「まだ結婚できない男」の阿部寛も同じで、他人を傷つけるような皮肉な言葉をガンガンつぶやくし、「ミス・ジコチョー」の松雪泰子は「事故を二度と繰り返さないために」という正義のためなら他人が嫌な思いをしようが迷惑であろうが一向に気にかけません。
 「少年寅次郎」はまだ子どもですが、私たちは大人になった「寅ちゃん」がどんな人間か、よく知っています。

 「ガマの油売り」や「バナナの叩き売り」のような口上が得意で反復行動が大好き。自分が怒られているにも関わらず「それを言っちゃあお仕舞いだよ、オイちゃん」と逆ギレし、偉そうに説教を垂れたりする。しばしば女性の気持ちを読み誤って失敗する。家族を振り回す。他人には他人の正しさがあるということが理解できず、自分の正義を振り回す――。
 フーテンの寅さんはまさにそういう人です。
 また、人間関係がわからない、社長も課長も部下も同じ、仕事と趣味の区別がつかないという点では「釣りバカ日誌」の浜ちゃんにも似たところがあります。

 思うに、日本人はこうした人たちが大好きなのです。
 寅さんや浜ちゃんが永遠のヒーローであるように、「同期のサクラ」のサクラや「まだ結婚できない男」の桑野信介は繰り返しドラマの主人公として現れてきます。


【支える人々】
 先ほど挙げたドラマや映画には、もうひとつ共通点があります。それは主人公を支える人々が周辺にいくらでもいるということです。
 サクラのそばには同期の仲間がいて、ファックスの向こうにはいつも支持してくれる「じいちゃん」がいます。
 「まだ結婚できない男」桑野信介には会社の部下と最近懇意になった女性弁護士がいます。「ミス・ジコチョー」には助手たちが、寅さんには妹夫婦や柴又の住民が、浜ちゃんにはスーさんやミチコたんがいるといった具合です。
 その人たちはみんな少しずつ迷惑に思いながも、主人公のことが大好きなのです。

 正直を言うと私は昔から寅さんも浜ちゃんも苦手でした。それが自分の教える児童生徒や部下だったらいくらでも対応しますが、家族や友人だったらかなわないなとしばしば感じるからです。しかしそんな私でも、そばにそうした人がいたらきっと何とかしようとすると思います。

 ハンス・アスペルガー博士は自分の発見した子どもたちが興味のある事柄について非常に詳細に語る能力を持っていることから、「小さな教授たち」と呼んで愛したと言われています。

 テレビドラマや映画でこれだけ繰り返し扱われるということは、もしかしたら日本人は彼らの中に別の何かを発見しているのかもしれません。



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2019/10/18

「道徳教育としてラグビー・ワールドカップ」〜道徳の授業はW杯でやれ!  教育・学校・教師


 ラグビー・ワールドカップ日本大会では
 観客・サポーター・選手・役員・大会関係者らの
 優れた対応 美しい姿が 次々と報告されている
 道徳教育なんて簡単なものだ
 そういうことを知らせていけばいいのだから

という話。
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(「ラグビー」PhotoAC より)

【紳士のスポーツ】
 ラグビーは紳士のスポーツだという人がいます。
 確かに日本―アイルランド戦の終了後、敗者のアイルランド・チームが日本代表のために花道をつくる様子を見たり、南アフリカ―カナダ戦でレッドカードを受けたカナダ選手が試合後、南アフリカのロッカールームに謝罪に行ったという話を聞いたりすると、「ノーサイドの精神(戦い終えたら、両軍のサイドがなくなって同じ仲間だという精神)」は生きているんだなあと感心したりもします。

 しかし半面、ラグビー発祥の地で「紳士のスポーツ」と言われる由縁となったイギリスは、最近とみに多くなった議会のニュースを見ても、悪名高いサッカーのフーリガンのことを考えても、決してお行儀のよい国とは思えません。
 ですからにわかファンの私としては、ラグビーがイギリス発祥だから「紳士のスポーツ」なのか、イギリスを離れて「紳士のスポーツ」として発展したのか、はたまた今回のワールドカップ日本大会に限ったことなのか、よく理解できないところです。

 しかしそういうことは別にして、今回のラグビー・ワールドカップ日本大会が非常に評判の良いことはあちこちのネットニュースから拾い出せます。


【外国人の目に映る日本】
《全般》
 まず全般的な日本の様子。
 日本での滞在は、まだ数日に過ぎないが、それでも「もしどこかの国に移住していいって言われたら、間違いなく日本を選びます」と話すほど、すっかり日本に魅せられた。
「電車に乗る時でも、エスカレーターに乗る時でも、道を歩いている時でさえも、日本人はみんなルールに従っている。これはできそうでできないこと。みんなが少しでもルールに従うことを意識できたら、世界中がもっと平和な場所になるんじゃないかな。これまで世界のいろいろな国を旅したけれど、過ごし良さでは断然日本がトップだね」

飛行機を乗り継いで24時間 ファンが誇るナミビアラグビーの形「絶対に諦めない」

 あるいは、
 「人々は本当に素敵だった。あまりに礼儀正しくて、いつでもお辞儀をしてくれる。ウェールズとウェールズラグビーを本当に受け入れてくれる人々がいる街にいることは、本当にアメージングなことでした」と記し、“日本人の美徳”に感銘を受けた様子だ。
ウェールズ選手が北九州で感銘を受けた“日本人の美徳”「あまりに礼儀正しくて…」
 来日した外国人に対して、私たちの同胞がきちんとした態度で接してくれているのは、とても誇らしいことです。

《スタジアムを清掃する人々》
 またサッカー・ワールドカップで世界に知られた「試合後の清掃」は、ラグビー・ワールドカップでも発揮されたようです。
 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は20日に日本―ロシア戦(東京スタジアム)で幕を開けたが、開催国・日本のラグビーファンの試合後の行動が「ラグビーの母国」英国で反響を呼んでいる。ロシア戦後にファンが客席のごみ拾いをする様子を動画付きで公開し、「誰もが日本人から学ぶことがある」「地球上で最もナイスな国の一つ」「彼らのこの行動、大好きだ」と海外ファンの熱視線を集めている。
日本ファン、勝利後の“客席ごみ拾いの輪”に海外称賛「地球上で最もナイスな国」

 もっとも「来た時よりも美しく」はもはやラグビーやサッカーに限ったことでなく、私たちの生活の隅々に定着した習慣のようなものです。小中学校の運動会でも、終了後の保護者席が散らかっていたことは皆無です。


【国歌を歌う人々】
 今回のラグビー・ワールドカップでは、これまでなかった(もしかしたら注目されていなかっただけかもしれませんが)新たな日本流のおもてなしも評判になっています。

《アイルランドチームに》
 1人の日本人ファンの姿が海外メディアの心を打った。大会公式インスタグラムが公開したのは、印象的な1枚の写真だった。客席からピッチをとらえたシーン。アイルランドの選手たちが肩を組み、国歌斉唱しているが、客席のすぐ前の列で1人の男性が英字が記された紙を持っている。よく見ると「Ireland’s Call(アイルランドの叫び)」の文字が……。
(中略)
「ニュース.com.au」は「ラグビーW杯において、日本のファンが最高のサポーターであることを証明」と見出しを打って特集し、記事では「日本のファンが週末にわたって、ほぼすべての国歌斉唱で歌詞を用意する姿が目撃されている」とレポート。結果、各国の選手が試合後に多大な感謝を日本のファンを示していることも伝え、「日本は明らかに世界水準である」と絶賛した。
【W杯名珍場面】日本ファンは「明らかに世界水準」 海外メディアが絶賛した“1枚の写真”とは
日本ファン、国歌斉唱で“英字歌詞カード”持参姿に海外感銘「一流だ」「日本大好き」

 これはアイルランドの試合に限ったことではありませんでした。

《サモアの試合でも》
サモアファンを感激させた 1人の日本人の国歌熱唱が反響拡大「世界で最高のファン

《ナミビアの試合では》
 開始前に選手を引率するマスコットキッズが、大きな口を開いて選手とともに国歌斉唱をする姿が世界に発信されました。
ナミビア選手も感激 国歌全力熱唱のマスコットキッズに賛辞「絶対この子良い子だわ」

《ウェールズの試合前の観客席では》 
 ウェ―ルズの事実上の国歌『我が祖先の地』が日本人サポーター(キャンプ地の人たちでしょうか)によって大合唱される様子がとらえられています。


《日本―ロシア戦では》
 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会が20日に開幕し、日本は開幕戦でロシアに30-10で白星発進した。ボーナスポイントを含め、勝ち点5を獲得して最高のスタートを切った日本だったが、試合前に日本代表ファンがロシア国歌を練習している様子を大会公式インスタグラムが動画付きで公開し、「素晴らしいどころじゃない」と大絶賛。平和的なムードが溢れる様子に対し、海外ファンも「日本人に敬意を表す」「日本人は素晴らしいホスト、オリンピックも楽しみ」と感銘を受けている。
日本ファン、試合前の“場外練習”で海外絶賛を浴びたワケ「日本人に敬意を表す」<)

 もちろんこうしたことは自然発生的に起こるものではありません。
 どこかに発案者がいて、仲間とともに国歌を印刷した紙を何千枚も配って指導しているのです。そしてそれに呼応する何百倍もの日本人――。
 やれば必ずたくさんの賛同者がいるはずだという確信がなければ、印刷したり配ったりはできないでしょう。実際、彼らの確信は証明されました。

【動画】「日本人に敬意を表す」と感銘! 東京スタジアム場外で繰り広げられた光景は…日本代表ファンの“ロシア国歌練習”の実際の様子


 日本のラグビー・ファンはこうして世界の人々の心を魅了していきます。

 BBCラジオ5のラグビーユニオン担当プロデューサー、ルイーズ・グウィリアム氏も日本大会を愛する理由に「日本人ファン」を挙げている。
「今大会の日本人ファンの熱気は、今まで赴いた大会とは異なります。対戦国のチームのユニフォームを購入するだけではありません。
 彼らは出場国の国歌を覚え、情熱的なアルゼンチン人や涙を流すフランス人、複数言語を操る南アフリカ人と同じ位のプライドを持って、一緒に歌うのです」
 応援の対象は強豪国に限らず、連敗中の小国もフルサポートを受けている。「何百もの日本人ファンがナミビア代表のユニフォーム、バックパックのフル装備をしている場面を想像してください」

英識者が「日本大会を愛する理由」 献身的なファンに感激「今までの大会とは異なる」


【選手・役員たちの反応】
 そうした日本人の「おもてなし」に、選手・役員も応えて行こうとします。

《お辞儀》
 最初に目を引いたのは、試合後、観客席に向かって行う日本式のお辞儀でした。

 試合後のお辞儀を今大会で真っ先に実践したオールブラックス。3連覇を目指す覇者が対戦相手に向けたリスペクトの気持ちも、高く評価されている。
 試合が終わればお互いを称えあうのがラグビーの文化だが、それに加えて、より深く相手への敬意を払う日本文化に、英国から来た特派員も感銘を受けている様子だ。
「他者を尊敬するという崇高な価値観はピッチ上にも反映されている。チームは試合後もピッチを一回りし、スタジアムの全てのサイドでお辞儀をする。これは感謝を示す時の日本の慣習なのだ」
 ノーサイドの笛が鳴ると、ピッチ上でお互いの健闘を称え合ったフィフティーンは惜しみない声援を送ってくれたファンに感謝の気持ちを態度で示す。日本大会ならではの光景だと同記者はいう。

BBC特派員が感銘受けた「日本の慣習」 日本文化は「我々に多くのこと教えてくれる」

《ロッカールームの清掃》
 自ら使ったロッカールームを清掃して帰ろうという姿も、随所でみられるようになってきました。これまではなかったことです。
 ラグビーワールドカップ日本大会に出場しているフランス、イタリア、ナミビアは、試合後にロッカールームをみずから清掃していることが分かり、日本の「おもてなし」へのお返しとして受け止められ、反響を呼んでいます。
(<ラグビーW杯 試合後ロッカールームを選手が清掃 話題に


《ボランティア》
 12日の土曜日に日本を襲った台風19号は、釜石で行われる予定だった「カナダ―ナミビア戦」を吹き飛ばしてしまいました。
 その翌日。

 参加選手が明かした思い「こんな時だからラグビーより重要なものが存在する」
 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は13日、同日に予定されていたB組最終戦のカナダ―ナミビア戦が台風19号の影響により中止に。カナダは戦わずして無念の最下位が決まったが、チームは台風の爪痕が残る釜石に残り、泥掃除などのボランティア活動に参加した。大会公式ツイッターが画像付きで取り上げ、大きな反響を呼んだが、実際に参加したカナダ代表選手は「ここまで友好的な国に、できるだけの恩返しをしたかった」と日本愛を理由に挙げている。英公共放送「BBC」が報じている

カナダが釜石に残って泥掃除をした理由 背景に“日本愛”「ここまで友好的な国に…」

 これには後日談があって、
 帰国する成田空港で起きたことをこう明かしている。
「一人でここ成田空港で座っているが、日本の行いに感動している。個人、航空会社職員、一般の方々が私のところに来て、『昨日釜石で協力してくれてありがとう』と言ってくれた。どのくらいアメージングなことかと言うと、釜石はここから530キロも離れているんだ」
「カナダ人であることが、どれほど誇らしく、素晴らしく感じたか、言い表すことができない。協力してくれた選手たちに感謝したい。ゴールに達することができなかったが、貢献することができた!」

カナダ、釜石泥清掃に後日談 レジェンドが空港で感動「530kmも離れているのに…」
 同じ日本人としてお礼を言いたがっている人たちが全国にいたのです。

《ナミビアは?》
 カナダ選手がボランティア活動をしている最中、対戦相手として予定されていたナミビアは何をしていたのか。
 実はナミビア選手も、交流会というかたちで釜石に感謝の気持ちを伝えていたのです。
 これはナミビア代表側から打診があって実現したものだという。(ラグビー・ワールドカップ公式ツイッターの)投稿では「台風の影響で試合が中止になったナミビア代表は、滞在先の岩手県宮古市でファン交流会を開催」と紹介した上で「台風の被害を受けた市民を元気づけたいと、ナミビア代表側から市に打診し実現しました」と伝えている。
釜石の中止両国が粋な活動 ナミビアはファン交流会を自ら打診、「また日本来て」の声



【道徳教育としてラグビー・ワールドカップ】
 中学校学習指導要領の「第3章 特別の教科 道徳」「第2内容」には、こんな記載があります。

[我が国の伝統と文化の尊重,国を愛する態度]
優れた伝統の継承と新しい文化の創造に貢献するとともに,日本人としての自覚をもって国を愛し,国家及び社会の形成者として,その発展に努めること。
[国際理解,国際貢献]
世界の中の日本人としての自覚をもち,他国を尊重し,国際的視野に立って,世界の平和と人類の発展に寄与すること。


 他にも、
[相互理解,寛容]
自分の考えや意見を相手に伝えるとともに,それぞれの個性や立場を尊重し,いろいろなものの見方や考え方があることを理解し,寛容の心をもって謙虚に他に学び,自らを高めていくこと。
[公正,公平,社会正義]
正義と公正さを重んじ,誰に対しても公平に接し,差別や偏見のない社会の実現に努めること。

など。
 目の前にラグビー・ワールドカップという素晴らしい教材があるのです。どこを切り取ったって授業の二つ、三つはできるでしょう。
 二の四の言わず、子どもと一緒に道徳教育を楽しめばいいのです。



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2019/10/17

「ハーフ・アスリート、外国籍アスリートの活躍する時代」〜ラグビー・ワールドカップを見ながら  教育・学校・教師


 さまざまな民族の集合体にも見えるラグビー・ワールドカップ・日本代表の活躍
 これからの日本のスポーツ界を考えるうえで とても喜ばしいことだと思う
 しかしその昔は――

という話。
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(「スタジアム」PhotoAC https://www.photo-ac.com/より)

 日本のベスト8入りでラグビー・ワールドカップも大いに盛り上がっています。
 私は4年前の対南アフリカ戦以来のラグビーファンですが、その間テレビ放送もほとんどなく、私自身もスタジアムに足を運ぶということがありませんでしたから、ファン歴は実質的に3週間程度。要するに4年越しのにわかファンです。しかしそれでも、試合となれば血沸き肉踊ります。
 ところで――。


【大坂なおみは日本人か】

 昨年テニスの大坂なおみ選手が全米オープンで優勝した際、浮かれる日本社会に水を差すように「大坂なおみは日本人か」という問題提起がネット上で行われました。

 私も当時、その題名で一文を書こうと思ったのですが、別の話題で忙しがっている間に機会を逸してしまい、結局かたちになりませんでした。
 ただ結論を言ってしまうと、それでも私は「大坂なおみは日本人だ」と考えます。なぜなら彼女がそう言うからです。
(実際に日本の法律で国籍を選択しなければならない22歳の誕生――実は昨日、10月16日だったのですが――に合わせて、日本の国籍取得に向けて手続きを取ったといわれています)

 もちろん国籍は大事ですが、国籍のいかんに関わらず、“自分は日本人だ”と言い、日本人として生きようとする人はみんな「日本人」でいいと思うのです。そう考えないと外国出身の居留者が爆発的に増えていくこれからの時代を、うまくやりくりできないからです。

 例えば繰り返される大相撲の混乱の一部は、「日本人力士(正しくは日本出身力士)」が無条件に賞賛され、外国出身者が悪役レスラーみたいな役を担わされている歪んだ体質に由来しています。
 夏季オリンピックで、アメリカはもちろん、イギリスやドイツ・フランスは多くの大会で日本より多くのメダルを獲得していますが、どう見ても多民族国家の有利性の上に立っていると言えます。メダル数にこだわるなら「純粋な日本人」みたいなこだわりの方は捨てなくてはいけません。


【外国出身者が日本代表として戦う時代】
 今回のラグビー・ワールカップ・日本代表の活躍は、その意味で喜ばしいものでした。外国出身者が半数もいますが、これを「外人の力を借りての日本の勝利」などという人はまずいないでしょう。

 そもそもラグビーの各国代表の選手になるための主な条件は「自分の出生国」「両親、祖父母の誰かが生まれた国」「3年継続して居住した国」とかなりゆるいものでしたが、そこには「他の国の代表歴がないこと」という条件がついています。

 逆に言えば、日本代表として一度選ばれてしまうと母国に帰っても代表になれないということです。日本を背負って立つ、日本のために戦うという覚悟のない選手は日本代表になれないのです。
 それで十分ではないですか!

「私は日本代表だ、日本のために戦う」
 これこそ日本代表にふさわしい最も重要な資格です。
 そういう意味で、今回のワールドカップを機に「大坂なおみは日本人か」といったバカげた問いの生まれない国になってくれればいいと思っています。


【喜びと嫌な疑念】
 考えてみれば陸上競技の世界を中心に、しばらく前からハーフ・アスリートの活躍が目立つようになってきています。
 ディーン元気、ケンブリッジ飛鳥、サニブラウン・ハキーム。
 柔道ではベイカー茉秋、バスケットボールの八村塁、野球ではオコエ瑠偉。

 日本のスポーツ界もようやくハーフ・アスリートが本名で日本人として戦える時代が来たのです。もはやダルビッシュ有や室伏広治の両親の一方が外国人であることをいちいち思い出す人もいないでしょう。素晴らしいことです。

 しかしそれ以前はどうだったのか――。

 室伏、ダルビッシュ以前のハーフ・アスリートとなると、私は衣笠祥雄、伊良部秀輝、王貞治くらいしか思い出せないのです(ほかにもいるかもしれませんが)。

 芸能界にハーフ・タレントはいくらでもいました。私が子どものころなどは一種の憧れの対象で、芸能界志望の女の子が母親に「なぜ私をハーフに産んでくれなかったの」と詰め寄ったという笑い話がまことしやかに語られたくらいです。

 ですから一方の親を外国人にもつ子はいくらでもいたはずなのに、スポーツ界でその優秀なDNAを生かした人はあまりにも少なかった――。
 そこに差別の問題がから絡むのかどうか私にはわかりません。しかし現在のハーフ・アスリートの活躍を見るにつけ、なんとなく胡散臭い、「いや〜な」気分で昔のことを思い出すのです。


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2019/10/16

「洪水はまた来る」〜21世紀は「洪水と台風の時代」だった  教育・学校・教師


 日本にとって21世紀は「洪水と台風の時代」なのかもしれない
 調べると明らかに2004年(平成16)あたりから
 毎年のように深刻な洪水被害が起こっている
 今回のような巨大台風も 昨年のような北海道に届く台風も
 今後は繰り返し訪れるに違いない
 防災のマニュアルの見直しを!

という話。
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(「千曲川」PhotoACより)


【洪水・台風が増えた気がする】
 東日本大震災の被災地を巡ってきた話についてはずいぶんたくさん書き、台風19号については昨日書いたので災害については一休みしようと思ったのですが、19号被害は三日たってもずるずると拡大し続け、終わりが見えてきません。
 それどころか一昨日深夜には、河川からの新たな溢水さえ起こっています。

 考えてみると今回60年も昔の狩野川台風が引き合いに出されたように、私が子どものころはとんでもなく大きな被害をもたらす台風がいくつもきました。
 それが、防波堤や護岸の整備が進んだことや台風の進路予測の精度が高まったためか、年々被害は小さくなって台風が来てもそれほど恐れなくて済む年月が長く続いたのです。台風・洪水恐るるに足らずといった感じでした。
 ところがふと気づくと、ここ数年、大規模な洪水被害や台風被害はずいぶん多くなった印象があります。


【洪水・台風被害は実際に増えている】
 私の印象は単純な思い込みではなかったようで、国立情報学研究所の北本朝展准教授が運営するサイト「デジタル台風」「死者・行方不明者が多い台風」にはこんな記述があります。

 死者・行方不明者が多い台風
 第1位に登場する伊勢湾台風は、紀伊半島沿岸と伊勢湾沿岸の高潮被害による死者が多くを占めています。第2位の洞爺丸台風は、青函連絡船などの船舶の沈没による死者が多くを占めています。第3位の狩野川台風は、伊豆地方を中心とした大雨による浸水や土砂災害による死者が多くなっています。1970年代の最大は197617号の169人、1980年代の最大は198210号の95人、1990年代の最大は199119号の62人と順調に減少していましたが、200423号による死者が98人に達したことで、長期的な減少傾向には疑問符がつき始めました。


 思い起こせば昨年は岡山・広島・愛媛を襲った台風がらみの「平成30年7月豪雨」、その前年は「平成29年7月九州北部豪雨」、平成27年に鬼怒川が氾濫した「平成27年関東・東北豪雨」。
「平成26年8月豪雨」は広島中心。平成24年は「7月九州北部豪雨」。平成23年には和歌山・奈良・三重の各県をずたずたにした「台風12号による豪雨」と「平成23年7月新潟・福島豪雨」――そんなふうに毎年のように大きな洪水・台風被害が続いています。

 さらにWikipediaの「集中豪雨」の一覧表を見てみると、台風の絡まないものも含めて、洪水災害は平成10年(1998年)の高知豪雨あたりから増え始め、平成16年(2004年)からはほぼ確実に毎年、歴史に残るような大洪水が日本のどこかで起こっているのです。
 ということは来年以降も起こるということです。


【防災マニュアルの見直しを】
 昨日は大川小学校の裁判がもたらしたものとして、「校長は、県のハザードマップに書いてあっても鵜呑みにしてはいけない、地域の住民が大丈夫と言っても信じてはいけない、必ず調べて最高水準の避難計画を立て、周知徹底、訓練をせよ」といったお話をしましたが、大洪水は毎年、日本のどこかで確実に起こるという観点から、防災マニュアルはもう一度見直ししておく必要があるのかも知れません。

 県のハザードマップも鵜呑みにしてはいけないという判決文の趣旨を反映すると、震度7でも崩壊しないはずのダムが決壊し、耐震工事の終わったばかりの校舎が地震で壊れることも考えろということになります。免震ダンパー不正のことを考えると、確かに耐震構造とて信用できないのかもしれません。

 疑ったらきりがありませんが、少なくとも年間降水量の3割〜4割が一気に降ったと言われる今回の台風と同じものが、今後も二度三度と襲ってくることは十分に考えられます。洪水の規模を考えると、5km離れた河川の氾濫にも備えなければならないことは確実なようです。
 

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2019/10/15

「大川小学校訴訟のもたらしたもの」〜台風19号の接近で露わになったできごと  教育・学校・教師


 台風19号の接近であわてて準備したが
 直前ではハザードマップも見られない 身近な情報ほど手に入らない
 やはり事前の準備が重要で
 特に学校にとって
 超人的な防災マニュアルの準備を求めた
 大川小学校訴訟の判決がもたらしたものは途方もなく大きい

という話。
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(「土砂降りの雨」PhotoACより)


【台風19号、一応の準備はしたけれど】

 あれほど予告され警告されたにもかかわらず深刻な被害を避けきれなかった――やはり天災というのはそういうものかもしれません。場所によっては年間の降水量の3割〜4割が二日ほで降ったといいますから尋常でなかったことは確かです。むしろあれほど騒いだからこの程度で済んだ、というのが正しい見方でしょう。

 かくいう私も家の外を、風で倒れそうなもの、飛んで行ってしまいそうなものを探して見回ったり、閉めたことのない雨戸を閉めたりと一応の準備をしました。懐中電灯以外にも家の中には押入れライトみたいなものがいくつもあるので、それらも一か所に集めておきました。

 テレビでは「台風の進路に当たっていない地域でもハザードマップを確認してください」とか言っているので、市のサイトからPDFファイルをダウンロードしようとともしました。ところがここではたと困ってしまったのです――PDFが開かない。


【身近な情報がむしろ得られない】
 私の家は近くに海も大きな河川もなく、山や崖を背負っているわけでもありません。もともと台風の通りにくい地形になっているので経験も少なく、不安になったことがないのです。
 災害といえば心配なのは地震だけですが、田舎ですからいざとなったら外に飛び出すだけでいい。周囲のビルから割れた窓ガラスが降ってくるといった心配もありません。
 家庭菜園とはいえ私自身が小規模な食糧生産者で、周囲は農家ばかりですからいざとなったら譲ってもらえばいいだけです。したがって食糧備蓄も考えたことがない。そのくらい平和で安全な場所で、ハザードマップなど気にしたこともなかったのです。

 ところが不思議なもので、日ごろまったく関心がないのに見られないとなると急に不安になったりします。
 大きな河川はないと言いましたが、数q先に行けばちょっと大き目の川もあります。そこが決壊してもおそらく水はここまで来ないでしょうが、それでも気になって河川事務所のライブカメラを開けようとしたらこれも開かない。

 私のように呑気で迂闊な人間が世の中にはいっぱいいて、この瀬戸際で皆が同じことを考えるのでアクセス集中で開けられないのです。ちなみに東京の娘のことも心配になってそちらのハザードマップも開こうとしましたが、これもまったくダメでした。

 テレビを見れば全体の状況はわかりますし、市の防災気象情報メールは次々と携帯に入ってくるので何とかなるといえば何とかなるのですが、自分の周辺の情報を能動的に取ろうとするとネットは驚くほど無力です。必要なものほど、ことごとくアクセス集中しています。

 東日本大震災のとき、テレビで津波の映像を見ながら、「最も必要な人たちがこの画面を見られない」と感じた人が多かったと聞きます。被災地のほとんどが停電でしたからテレビをつけても映らないのです。今どき携帯ラジオを持っている人も多くはありませんし、カーラジオで聞いたとしても、耳からだけの情報だと具体性に欠けます。

 同じ映像をまだ津波の到達していない被災地の人々が見ていたら、迷わず一目散に山に登ろうとしたはずですが、ほとんどの人は見られなかった――。
 実際に災害に起こってから(あるいは今回の台風のように目の前に迫ってから)、やれることは驚くほど少ないのです。


【大川小訴訟のもたらしたもの】
 つい最近判決の確定した大川小学校の訴訟が明らかにしたことは、学校および行政には、児童生徒を守るための事前防災にかなりレベルの高い義務があるということです。

 今回の判決は、簡単に言ってしまうと、
@ 大川小学校のケースでは、震災前の防災対策に過失があった。
A 学校には児童の安全の確保する義務があり、子どもを預かる以上、一般住民よりはるかに高い防災意識や知識がなくてはならない。また県のハザードマップの浸水予想区域に入っていなかったとしても、現場を預かるものとして独自の視点で再検討しなくてはならなかった。実際に検討していれば津波避難に適切な場所は700mほど先の「バットの森」にあったのに、学校(校長)はその義務を怠った。
B 学校の職員は3年程度で異動してしまうため、施設・設備に関する継続的な知見は市の教育委員会にしかない。したがって学校の防災対策に不備がある場合は市教委に指導すべき義務があったのにこれを怠った。

というものです。(大川小学校訴訟・仙台高裁判決《全文》

 校長は、県のハザードマップに書いてあっても鵜呑みにしてはいけない、地域の住民が大丈夫と言っても信じてはいけない、必ず調べて最高水準の避難計画を立て、周知徹底、訓練をせよというのです。
 そんなことが一介の教師上がりの校長にできるものかどうか――。

 そう考えて私の知る多くの校長先生の顔を思い浮かべたとき、数は多くありませんが、やはりいるのです。そんなことができそうな、特殊な臆病さと嗅覚をもった稀有な校長先生たちが。

 誰もできないことなら堂々としていられますが、「あの人たちならやりかねない」と考えるともういけません。時間もエネルギーもその人たちの何倍もかかりますが(というのはこちらは凡人ですから)、やはり自分の勤務する学校の防災マニュアルは完璧なものに仕上げることになるでしょう。もちろん今の私は教員でも何でもありませんから、もし今、現場にいたらという仮定の話ですが――。

 現職のときの私は家庭生活同様にまったく迂闊で、職場周辺のハザードマップも見たことがあるかどうかそれすら定かではありません。しかし大川小学校訴訟の判決が確定した以上、そして19号のような異常な台風がこれからも繰り返しやってくることを考えると、すべての学校と地方公共団体にとって、防災マニュアルの見直しは明日にも取り掛からなくてはならない喫緊の課題と言えるはずです。
 自分がやらないでおいて、こんなことを言うのは申し訳ないのですが。




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2019/10/12

東日本大震災の津波で被災した石巻市立大川小学校の裁判が終わった  メディア評論


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 更新しました。

「キース・アウト」
         
2019.09.25
大川小訴訟 事前防災の不備認定、
市・県に賠償命令の遺族側勝訴確定 最高裁


             [産経新聞 10月11日]
              
               
 PC版 →http://www5a.biglobe.ne.jp/~superT/kiethout2019/kieth1910b.htm#i2

 スマホ版→https://kieth-out.hatenablog.jp/entry/2019/10/12/000000





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