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2015/6/14

マージョリーのこと  ニューヨーク日記’15



ニューヨークでできた友人のひとり。それがマージョリーだ。

アッパーウエストのマーケットで数年前に出会った彼女。コスチュームジュエリーの販売員だ。
私がニューヨークに行くと毎週のようにパンケーキ屋だのカジュアルイタリアンだのインド料理だのバーベキューだのに誘い出し連れ出し共に散々女子トークを繰り広げるスペシャルマダム。

御年86歳。
分厚い縁のサングラスをかけ、真紅の口紅が印象的で、モケモケとしたワンピースを一万着くらい着こなすミラクルレディーなのである。



「今年もニューヨークに行くよ!」
「へいらっしゃい!」

とやりとりしていたメールが、突然途絶えたのは渡米二週間前のこと。
私がニューヨーク入りし、彼女のマーケットを覗いてもそこに姿はなかった。

「バカンスにでも行っているのかな?」
と気軽な気持ちで隣の出展者に尋ねてみた。



「エミ、マージョリーはStrokeに罹ったの。」



このとき、おそらく病名であろうStrokeの単語を知らなかったのだが、その後の話をつなげると、どうやら脳にかなりのダメージがあって緊急搬送されたとのこと。
恐らく意識がなく、かなり重篤な状態とのこと。


もの凄くアクティブでパワフルで、あと50年は仕事するだろうなと思われていたマージョリー。
ダライラマ14世が大好きで、彼と撮ったツーショットの写真を私と会うたびに見せてくれるマージョリー。



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後日、彼女が入院している病院が分かった。
病院に電話を何度もかけたがつながらず、直接訪ねてみることにした。


セントラルパークのすぐ北東に位置する、それはそれは静かで落ち着いた、自然にくるまれるような病院だった。

面会手続をしてもらおうと向かった受付。しかしそこで
「アイアムソーリー。彼女は現在、ご家族以外の面会はできない状態なんです。」
と言われてしまう。
優しく穏やかに悲しそうに話す担当者。


マージョリーの家族のことを考える。

「私は生涯独身主義だから、身内はいないの。もし何かあったら一人ぼっちなのよ」と豪快に笑っていたマージョリー。




セントラルパークから鳥の声が重なっていた。
脳梗塞の人間を包み込む、優しい緑がそこにはあった。
貴女の心に、ダライラマがいてくれることをただ静かに祈った。





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