新米が出荷になるこの季節、精米の過程で出るくず米がニワトリの餌になるので集めてまわる。
この時期だけだけど、「こめ卵」になる。割りたての殻の匂いをかぐとほんのり米油の香りがする?かもしれない。
ニワトリの餌ってどんなの?
なんて、たまに聞かれる。
別にそんなに珍しくも無い、主食が6割おかずが2割、あとの2割でビタミン、ミネラル、カルシウムを摂る。
人間と似てるよね。
付け加えれば、採卵養鶏では、毎日が産卵だから、肉用のニワトリの餌よりもタンパク質・カルシウムが多い。
人間で言えば妊婦さんだからね。
その主食はトウモロコシで(飼料用の品種を完熟・乾燥させてその実を挽き割にしたものがニワトリ用)、それがほぼ100パー輸入品。
産地はほとんどアメリカで。
商社が買い付けてミシシッピ川→メキシコ湾→パナマ運河→日本と運ばれてくる。
だから、ぶっちゃけ、日本全国どこでも、どんな奥まった地方でも、どんなご当地産品でも、餌の主原料は同じアメリカ産なんだよね。(シラケちゃった?ゴメンね。)
つまり、これだけ大量に出回ってる卵の、それを産むニワトリの餌は同じアメリカのもの。
という現実。
そこが、畜産やっていて一番つまんないところかもしれないなぁ、と思う。
工夫のしようが無いんだよね。
卵に限らず、畜産物の元になる餌がかなりの比率でアメリカ産という事は、まず知っておいて欲しいです。(他にも親鶏の元の種鶏やその元の原種鶏その元の原々種鶏も外国産だったりしますけどそれはまた別の機会に。)
すごく沢山・ほとんどの穀物を輸入してそれが国産卵になっています。
まずはそこから。
それから食糧自給率とか、工業製品の輸出とか、外交とか、国家とか、それぞれ皆さんの知的好奇心に添って広げていただければいいんだけど。
食卓をにぎやかにする肉や卵や乳製品の餌はアメリカ産なんだよ、というポイントを押さえて考えると面白いです。
都合のいい事だけ切り取って、つなぎ合わせて、事実みたいに見せかけて、扇動する、みたいな事を「いい大人」が(国会で)やっちゃうご時勢ですから。
特に若い人は、だまされちゃいけないよ。
あいつらが狙ってるのは、君の若さっていう時間とエネルギーだかんね。
大した量は集められないし、主食のメインには出来ないけど、少しでも地場産の未利用資源を餌にしてみる。
「ホント大した事ないなぁ。」
口にしてみたところで、やっぱ大した事はない。 残念。
皆さん、お元気で。
