えぇっと・・・みなさん、メンデルの法則というのを憶えていらっしゃいますでしょうか?
そう、学校で習ったやつなんですけど・・
えんどう豆の花の色がどうのこうのという・・
http://logmi.jp/78179
つまり生物のある性質には出やすい性質と出にくい性質があって、それには遺伝子がかかわっていると。
で。
遺伝によって次世代に伝えられるその性質を、交配によって人間に都合のいい性質を引っ張り出したりふくらませたりするのが農業の品種改良。
大きな大根とか、甘い人参とか、太りやすい豚とか、いっぱい乳を出す牛とか。
で、鶏。
肉用種は豚と同様に同じ餌の量でもより太る性質が出るように交配・選抜して、卵用種はたくさん卵を産むような種類を作り出していきます。
で、現在の鶏は。
私たちの生産農場で使われるのをコマーシャル鶏と呼び、ヒヨコ屋さんはそのヒヨコ(の卵)を産む原種を飼っています。
その原種は品種改良会社で飼っている原々種が産んでいます。
品種改良会社は何種類もの原々々種を飼っていて、いつどのように掛け合わせればいいコマーシャル鶏になるか?を研究していてそれが世界規模のビッグビジネスになっています。
(商業ベースの養鶏では世界中に供給されるからです。日本で飼われている鶏もほとんどがその元は海外からやって来ます。加えてコマーシャル鶏同士を交配してもメンデルの法則どおりバラバラの形質の鶏になって商業ベースにならないのです。)
ところで。
こんな記事を見つけました。
9/15日本経済新聞
「優性」「劣性」用語使わず 日本遺伝学会が言い換え
2017/9/15 21:04
日本遺伝学会(会長・小林武彦東京大教授)は15日までに、長年使ってきた「優性」や「劣性」との用語を使わず言い換えることを決めた。遺伝子に優劣があるとの誤解を避けるため。教科書の記述も変更するよう、関連学会とともに文部科学省に要望書を提出する。
遺伝学では100年以上にわたり、遺伝子の2つの型のうち特徴が現れやすい遺伝子を優性、現れにくい遺伝子を劣性と呼んでいた。今後は優性を「顕性」、劣性を「潜性(せんせい)」とする。小林会長は「自分の遺伝子配列が分かる時代だけに、これから勉強する人たちは新しい用語を使ってほしい」と話す。
学会は、これを含めて100ほどの用語について変更を提案。「突然変異」の原語に「突然」という意味は含まれていないため「突然」を除いて「変異」とする。「色覚異常」や「色弱」も「色覚多様性」と変更する。〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H7R_V10C17A9CR8000/
ですね。
何を持って「優」「劣」?何勝手な事言ってんだよ。劇的な環境変化があったときどうなるか?までわかんないだろ?そもそも生き物なんてゆらいでて多様なのが当たり前なんだからいろいろで一箇所だけ取り上げるなんてそれが変だし。みんな同じが良いなんて言うのは時代遅れの独裁者の亡霊だけだぜ!
・・・
なんて下品な事を、科学者の方は決しておっしゃらないのですが、私はそんな風に思いました。
科学者って偉い。
(ついでですが、うちのイヌ。動物愛護センターからやって来た雑種です。どんな遺伝子が入っているんでしょ?子犬のときはそうでもなかったんだけどな。こんなムクムクになってますW)
