朝農場に入っていくと
様子が変。
入口で番をしているイヌの毛に血がついている。
?!
あーやられた。
首と二の腕に傷。
首は丸い大きな穴。腕は裂けていて筋肉が見えてしまうほど深い傷。
やられた。
すぐにいつもの獣医さんに診てもらって。
現場検証。
「何だろうなぁ?」
「こいつは喧嘩上手だから、いくら鎖につながってて動きに制約があったとしても、キツネ・タヌキ相手にこんなヘマしないと思う。
そもそもつながってるイヌにわざわざちょっかい出さないし」
「うんうん・・」
「昨夜はイノシシが農場に来てたみたいだけど、それもわざわざちょっかい出すかな?」
「サル?・・・考えにくいよねー。」
「クマの爪?・・・それもわざわざ近寄らないと思う。」
「傷からするとイヌの噛み傷とも思えるけど、イヌ?だとすればかなり大型のイヌだよね?」
「大型の洋犬なら噛む事もあるけど、この辺にいる?」
「う〜ん・・・」
長いこと農場をやっていても、何が何だかさっぱりわからない事が時々ある。
いろいろわかってるつもりでも、どうしてもわからない事が時々ある。
森や里や農場の生き物たちは、もっと複雑で入り込んで、知的だったり(?)感情的だったり(?)するんだね。
季節の変わり目だしね。
それから一週間。
傷も少しずつ癒えてきて、覇気も出てきた。
ゴメンな。オヤジが夏バテしてて農場にオヤジの気配が足りなかったからいけねーんだな。
うん、また頑張ろうな。
