午後、昼をはさんで用事を済ませ、農場に戻ってみると、入口に小さな包みが置いてあった。
誰だろう?
お手製の毛糸でリボンがかけてある。
そのリボンに何の木かはわからないけど、針葉樹の小枝がはさんである。
糸をつむぐ人で・・・
農場に魔除けの願をかけてくれる人・・・
多分あの人だな。
うれしいな。
こんなちっぽけな農場の、こんなさえない鶏飼いオヤジに、わざわざわざわざわざわざプレゼントを持って来てくれるなんて。
ここで家畜なんて飼っていると、人に会う機会が極端に少ない。
加えて、冬至なんて昼間でも暗く感じるような日には、土や森に吸い込まれて二度と戻れないような感覚になる。
そんな悪魔のような日に、粋なお客さまがプレゼント持って来てくれるなんて!
妙な言い方になっちゃうけど、素敵な農場だよね。
持った感じだと、これはクリスマスのお菓子だな。
うちに帰って暖かくしてゆっくりいただこうっ。
ありがとね!
