「へぇ〜そうなんだ。この季節って卵産まないんだ〜。」
とお客さまに何回か続けて驚かれた。
毎年この時季になると書くんだけど、そうなんですよ。
冬至に向かうこんな季節は鶏は活気を失い、卵も産まなくなる。
だって、外に出てみればわかる。
こんなに陽射しが弱くて、街路樹の葉も枯れ落ちているのに、家畜だからって、卵をどんどん産むような繁殖のシーズンではないよね。
「でも普通に売ってるよ。」
っていうのにはカラクリがある。
窓がない鶏舎を建てて電気照明で光をコントロールしてちょっとストーブで加温してやれば・・・ほら春の出来上がり。
いいなぁ〜ケージ飼いの養鶏。
鶏は太陽の光を眼で感じて、その刺激で産卵に関連するホルモンが分泌されるようになっている。
だから春先から夏に向けてよく産み、秋から冬にかけては休みに入る。
うちのように自然に飼っていると、当たり前だけど、生き物としてのそういう生理が顕著に現れる。
だからこんな季節は、いいなぁ〜ケージ養鶏、楽でって、冗談だけど思う。
と。
ここまで説明するとみなさん
「そうよね〜、そりゃそうだわ。」
とおわかりいただける。
そうなんですよね。
みなさん忙しくて、特に12月なんてね、こんなこと考えてるヒマがないのもよくわかるんです。
けど、ちょっと外に出て空を見上げていただければおわかりいただける。
ぜひ、休憩時間にでも空を見上げて、農場や鶏の事、考えてみてください。
想像力働かせてみてくださいな。
大した理由もなく、戦争ばっかしてる時代になっちゃってるのは、相手・相対する諸条件にまで思いをめぐらす・配慮する、っていうホントの「教養」ってやつが、世界の政ごとやってる奴等に足りないからだと思う。
そんなバカな?と思う。火薬売りたいだけなんじゃないの?と思う。
そんなのに乗せられてたまるかよ。
今からその教養を身につける時間はないから。
せめて。
時代を前に進めるために、誰でも持ってるこの想像力働かせて物事考えよおっ、って鶏飼いのお百姓は思う。
想像力勝負の時代ですから。
家畜や自然や生き物に関する想像力かき立てる様な、農場になれるようにガンバロっと。
