この前、何度かメールをいただいた方が初めて農場にやって来た。
「タマゴのこと、全然わからなくって・・。」
ちょっと切羽詰まった感じ。切実な想いで農場にお越しいただいたようだ。
2月に東京に行ったとき、移動しながら新宿のデパ地下をのぞいてみた。
タマゴ売り場には、赤、白、10個パック、6個パック、袋詰め、何やらかんやら15,6種類のタマゴが並んでいて、それぞれおいしい、新鮮、餌の特徴を謳っている。
たしかにこれだけ並んでいるとどれを選んでいいのやら、わからんくなっちゃうナ。
で、よくよくそのタマゴのラベルを読んでみると、名古屋コーチンと土佐地鶏の2種類が別の養鶏場で、他の十数種類は同じ養鶏会社のものだった。
ふーん。これではますますどう選べばいいのか、わからないよなぁ・・
僕は農学部から現場に入ったから、流通の人がとらえる「平飼いタマゴ」と感覚が違うのかもしれない。
過剰に生産物(タマゴ)が、安全であることを宣伝しないのもそれが理由かもしれない。
現場で家畜とふれあっている学生や研究者や技術者の感覚で言えば、にわとりが地面の上にいることの方が普通なのだろうと思う。
運動もさせず、にわとりの動物としての生理的欲求を無視してカゴの中にずっといるというのは、あくまでタマゴを大量に安いコストで生産するために開発された「代用技術」のような感覚がある。
みんなどうなんだろう?
しかるべきコストを生産物にかけられる御料牧場のような農場では、タマゴは平飼いの方法で生産されている。
作業に追われていて、農場でゆっくり説明する時間がとれなかったので、いつものタマゴ冊子「あのぉ・・にわとりって毎日たまご産むんですか?」をお渡しした。
そしたらそれから、ご自身でやってらっしゃるケーキ教室でうちのタマゴを使うということで、ご注文をいただいた。
デパ地下にはなかった、「平飼いタマゴ」という選択を、その方はされたようだ。
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4/17(土)のイベントではそんな話もするのかもしれません。
チケットが¥4,000.− おやつ3品 飲み物お土産付き に変更(値下げ)になってます。
まだ空きがあるのかな?ご予約はお早めにどうぞ。
http://www.cookcoop.com/2010/03/cookcoop_5.html