郵便局の前でバッタリ K さんに会った。
K さんは地元の図書館に勤める30代半ばの男性司書。
濃いめのキャラクターで子供たちにも有名な図書館のおにーさん。
ちょうど子供が絵本を借りる時期に最寄りの図書館にいて、お世話になった。
今はちょっと離れた別の図書館に移動になっていて、お会いしたのは久しぶり。
その頃、その最寄りの図書館は、ベテランの女性館長、 K さん、若い女性司書、の三人体制で、とても雰囲気が良かった。
小さな図書館の隅々まで目が行き届いていて、夕方学校帰りにやって来る子供たちにもさりげなく声をかけていた。
どうしてそういう形なのか?ストーリーがわからない外国製の人形を持ち込んで、元になったお話を探してもらったこともあった。(うちにあった、緑色のジョウロから白いウサギが出たり入ったりする人形。結局これは解らず終いだった。)
また、「農場開放日ひよこにさわろう≠フとき、農場の裏の空き地の木の下でヒヨコやニワトリが出てくる絵本の読み聞かせがやりたいのですが、何かいい絵本はありませんか?」
なんて相談したら、大喜びで探してくれた。
「 4B 見ましたよ。」(以前うちの農場のことを書いていただいたWEBマガジン
http://4b.yahoo.co.jp/contents/0803/document/page1/)
と言われて照れ笑い。
「じゃ俺の経歴もご存知ってことですね。」それからメキシコや発展途上国の話になる。
「もし地球上から飢餓や貧困をなくすため魔法が一つだけ使えるのなら、世界中の津々浦々に図書館を作る。」
「これ、専門家が聞いたら何を幼稚な、って思うかも知れないけどメキシコのスラムやとんでもない奥地を歩いているとホントにそう思う。」
「で、司書の仕事って、自由とか平等とか平和の水先案内人や門番の役割を担う仕事なんだと思うんだ。」
俺が一気にまくし立てると笑いながら聞いてくれた。
「司書の仕事はここでは嘱託(の身分)で、なかなか難しいですが、少しずつ提案はしていきたいと思っています。」
と静かに言う。
ああ、ここにも志がある人がいる。
地味で静かで目立たないけれど、志しを抱えて仕事をする人がここにいる。
うれしいなぁ。