大阪へ急遽行くことになった。ところが宿泊事情が意外と良くない。ネットでは主だったホテルプランは満室となっている。そこで、翌週に新幹線経由でクラブツーリズムの吉野旅へ出かける予定なので、先週同様の「ANA旅作」ツアーで出かけることにした。宿泊は大阪城公園を見渡せる「KKRホテル大阪」がとれた。かつては何度となく泊まっていたものだが、ここ数十年は縁が切れていた。高層化されて立派になったKKR大阪は初めての利用となる。往路は大阪国際空港(伊丹)、復路は関西国際空港経由である。

羽田〜伊丹間はANA旅作で、B777-200機に搭乗した。1週間前に乗ったばかりで新鮮味はなかったが、西へ行くほど晴天で生駒山を越えると大阪上空の遊覧飛行を堪能した。

伊丹に着くとキャンペーン期間中とのことで、伊丹着〜関空発の搭乗券を持っていれば両空港を結ぶ連絡バスがタダになる特典があった。引き換えた「無料乗継乗車券」。

伊丹空港からはモノレールでもリムジンバスでもなく、初めて伊丹市営の路線バスを利用して阪急伊丹駅まで乗車した。

阪神大震災で壊れた阪急伊丹駅は立派に復旧していた。伊丹線は3000系が運用についていた。

3000系の運転台は今や希少価値となった縦型マスコンだ。

塚口から西宮北口まで運ばれ今津線に乗り換える。今津線は高架ホーム完成後初乗車である。

先頭パンタというのは関東にはなかなかないので新鮮である。今津まで6200系で運ばれる。

阪神線に乗り換えると、青胴車がやってきた。阪神の近年の高架化工事では、騒音対策のためかコンクリート道床と枕木との間にバラストを挟んだ弾性まくらぎ直結軌道が多い。

甲子園駅に着いた。久々に降りるが、まだ工事が続いていた。

駅から球場までの間の桜は満開だった。赤胴車も青胴車も桜とよくマッチしている。左側の臨時改札口に軟券がないか期待したが「当然」ない。

甲子園球場は改装が終わって久しいが、改装後初めて訪問する。土曜日とあって内野指定席は満席だった。球場内の売店などもあかぬけした店に変わっていた。

外野席は無料だがほぼ満員だ。第3試合に大阪のチームが出るからだろう。このスコアボートも新しくなって久しい。

濟々黌(熊本)と斉美(愛媛)の試合中だった。わずか15分の観戦だったが、濟々黌が同点に追いついて応援席は湧きかえっていた。

甲子園から大阪梅田まで直通特急に乗った。折り返しは須磨浦公園行きになった。

阪神名物の「センバツ」の副標。看板方式ではなくなったのが残念だ。
京成津田沼からバスに乗るときは、いつも始発電車から乗り継いでいたが、今回の旅は通常より遅い出発であった。京成津田沼に着くと初めての経験だが「京成バス」の腕章をした地上係員がいた。事前に預かり荷物の手続きをはじめていた。
駅前広場を見渡すと、所々に長い行列が出来ている。臨海部にある食品工場への従業員輸送のようで、送迎バスが次々に発着している。京成の路線バス塗装の成田空港交通、平和交通などの珍しいバスを見かけた。
羽田空港行きのリムジンバスは定刻にやってきた。到着直前にバス停を共用する路線バスが発着したので路肩で一時停車して待つ。いつものように湾岸習志野から東関東自動車道に入る。しばらくすると運行基地から無線が入ってきた。台場から東京港トンネル付近まで渋滞が激しいので、一般道へ迂回するようにとの指示である。そのため、首都高・新木場ランプから並走する国道357号線へ抜けた。一般道も交差点ごとに赤信号で止まるので結構時間がかかるが、首都高はそれ以上のノロノロ運転だ。
フジテレビ先の臨海副都心ランプから首都高へ戻った。一般道走行にも関わらず、羽田空港ヘは所定8:45分のところ、8:30分には着いてしまった。引かれたダイヤは相当の渋滞を見込んだもののようだ。
大阪伊丹行きのANA38便は、定刻より早く9:58分にドアーが閉まった。D滑走路から飛び立つ。10:17分に離陸した。機長は前田、CAは池田ほかが乗務しているとのこと。一面の雲で覆われているので下界の展望はきかない。
静岡上空で雲が切れた。どうやら遠州灘のようだ。浜松基地の滑走路が見えた。続いて伊良湖岬、鳥羽、二見浦、伊勢神宮などがくっきりと見えた。素晴らしい展望だ。生駒山を越えるとさらに景色が良くなった。近鉄の布施駅の真上を通過し、天王寺の高層ビル、続いて大阪城、京橋駅、大阪駅、十三、新大阪駅など、大阪展望遊覧飛行のような趣きだ。民家の中に落ちるのではないかと思わせる高度で、ドスンと伊丹空港へ着陸した。誘導路を10番ゲートへ向かう。10:08分にドアーが開いた。
ゲートを出るとすぐ、大阪空港交通の案内所へ出向いた。伊丹着〜関空発の搭乗券を持っていると、両空港を結ぶリムジンバスが無料になるのだ。私のように東京〜大阪単純往復でも条件をクリアーするらしく、係員から無料チケットを頂戴した。使ってみようと行程を練り直したが、結局利用しなかった。
大阪空港からは梅田へ向かうが、少し寄り道をする。まず、空港アクセス輸送でまだ乗ったことがない伊丹市営バスに乗り、阪急伊丹駅へ向う。この市バスは自社のICカードの他にICOCAとPiTaPaが使えるが、SUICAなどはまだ使えない。現金を用意しておく。
滑走路の下をくぐる道路を行くと、直ぐに伊丹の街中へ入っていった。20分足らずで阪急伊丹駅前に着いた。バスはこの後、JR伊丹駅まで行く。伊丹駅に来たのは何十年ぶりのことであろうか。阪神大震災の際に高架線が壊れた生々しい画像を見た記憶があるが、駅はその爪痕を少しも感じさせない。
発車間際の伊丹線は3000系だった。縦軸型の主管制御器とブレーキ弁が懐かしい。塚口まで運ばれるが、いつまでも元気で活躍してほしい。塚口から西宮北口まで神戸線の普通に乗車。9000系新鋭車だった。豪快な走りで西宮北口についた。電車の両方のドアーを開けて、下車客と特急乗り換え客をさばく。今津線のホームに行くと、高架化が完成していた。本線への連絡線は地上線のままで大きくカーブを描いていた。ここは旅客電車が走らないので、何かの機会に走らせてほしいものと願っている。
今津線は3両運転だ。終点の今津では阪神線との間に距離があるが、以前はホームは並行して置かれていた。ここまでの阪急線にはSUICAで乗ってきた。便利になったものだ。阪神へ乗り換える際、手元にスルッとKANSAIの残額があるのに気付いた。使い切ってしまおうと改札機に通した。
急行に乗り甲子園で降りる。久々の甲子園球場である。内野指定席やアルプス席は売り切れている。土曜日で地元チームが出るので混雑しているのだろう。時間がないので15分だけと決めて無料の外野席に入ってみた。ちょうど6回の攻防で、1点を先行された熊本の濟々黌が愛媛の斉美の追いついたところで、アルプス席の黄色の応援団は大歓声であった。
直ぐに駅へ戻る。かつて野球開催日には臨時出札所が開設されて軟券が発売されていたものだが、すっかり姿を消してしまった。甲子園線の軌道もなくなったし・・・。桜並木を駅に戻る。あちこち工事中で甲子園駅のリフレッシュはあと少しのようだ。
甲子園から梅田まで直通特急で運ばれる。運転台の助手席側窓には「センバツ」の副標が掲げられていた。阪神名物は健在だが、かつての看板方式の方がインパクトがあった。阪神梅田駅から阪急百貨店を通り抜けて新御堂筋に面した用務先へ向かう。
数時間後、JR大阪駅高架下の飲食店と北新地を巡り、その後森ノ宮へ向かった。久々にJR東西線北新地駅から入場。京橋で環状線に乗り継いた。首都圏では乗れなくなった201系が嬉しい。森ノ宮に着いてホテルまでの道を歩いていると、赤いマイクロバスが目に入った。ホテルの送迎バスである。上り坂なので利用させてもらったが、わずか数分で着いてしまった。久々のKKR大阪ホテルであるが、結婚式が10組以上入っていて、館内は活気あふれていた。
・八千代台7:09(普通)→津田沼 *3000系6連(3023-8に乗車)
・京成八千代台駅7:37(京成リムジン)→8:31羽田空港第2 *習志野200 か1152(新習志野高速営業所)
・羽田10:00(ANA38便)→10:08大阪伊丹 *B777-200(JA8989)
・大阪空港10:31(伊丹市営バス)→阪急伊丹駅 *神戸200 か3741
・伊丹11:55(阪急伊丹線)→塚口 *3000系4連(3052に乗車)
・塚口12:03(阪急神戸線)→西宮北口 *9000系8連(9554に乗車)
・今津12:15(阪急今津線)→今津 *6000系3連(6020に乗車)
・今津12:26(阪神梅田行き急行)→甲子園 *8000系6連(8235に乗車)
・甲子園13:24(阪神梅田行き直通特急)→梅田 *8000系6連(8221に乗車)
・北新地20:13(JR東西線快速奈良行き)→20:20京橋 *207系7連(クハ206-131に乗車)
・京橋20:23(大阪環状線)→20:26森ノ宮 *201系8連(モハ201-268に乗車)
・森ノ宮駅20:35(送迎バス)→KKRホテル大阪 *なにわ220 す1128

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