時折、雷鳴が轟き激しい雨が降る、ゴールデンウィークの最終日でしたが、雨の止み間に、馬糞を田んぼに広げました。
何故に我が家は馬糞かというと、馬は家畜の中でも大切に育てられている事、つまり、抗生物質漬けにされていない家畜だからです。
その糞を、有難く頂いて来ました。
元々のかたちとしては、牧場と我が田んぼは物々交換で、我が田んぼの無農薬の稲藁を馬に食べさせ、腸内で分解された糞を田んぼに帰すという、最もシンプルで理に適った循環です。
野積みにされた馬糞は醗酵が早く、白い菌が入っている層は熱を持ち湯気を上げながら醗酵し、廻りの適温帯には小さなミミズが無数います。
それを田んぼに利用するのです。
化学肥料だけで育てられたお米なら食べる必要もなければ、作る必要もないと、私は考えています。
その理由は、その様に簡単に育てられたお米は、人間に必要な栄養素が含まれていないからです。
近年になって微量栄養素という言葉を、良く聞くようになりました。
窒素・リン酸・カリだけではないのですね、植物が吸い上げているのは。
化学肥料が出来る前の農業は、地域と強い結びつきがありました。
それは記述した様な、家畜と田畑の繋がり、家畜と野山の繋がり、野山と畑のつながりがあって、始めて農業が成り立っていたのです。
それが、化学肥料により、単体の「畑」で成り立ちが出来る様になりました。
そして、化学肥料により、農作物生産が安定し、今まで以上の収穫量を上げる事ができ、多くの人類の生命を支える事も出来ました。
それでも、自分の家族には、こだわった農作物を食べさせてやりたいのですね。
それを許す環境にも、感謝。