立ち寄った現場から事務所に行くときに、久しぶりに浅間山が見えましたので、カメラに納めました。
秋そのものの高くなった空に、稜線で発生する低く停滞する雲のが影を成し山肌を斑に見せていました。
先日、小噴火があったようですが、何も変わらぬ力強い男性的な表情で鎮座まして居ります。
その昔、婚約したばかりのカップルが浅間山に昇ろうとしたそうです。
その家の老人が、
「あの山はそんな事をする山ではない。絶対に昇るな。」
と反対したそうですが、血気盛んな若者は耳を傾けなかったそうです。
そして悲劇は起こったそうです。
大した噴火ではなかったそうですが、山頂近くに居た2人は熱く焼けた火山弾を浴びました。
その後、救助に向かった人々に発見された2人はお互いをかばいあうかのように寄り添って亡くなっていたそうです。
ただ、高温の火山弾を無数に浴びた体は見るも無残な姿に変容していたそうです。
その後、登山を反対した老人は、私が中止させればと大変に悔やんだそうですが、
「2人揃って亡くなった事がせめてもの救いです。」
と話したそうです。
大騒ぎをする必要はありませんが、楽観視は出来ない活火山です。