4年前に知り合った、俳優やナレーションを生業としている知人から、熱烈なお誘いを受け、本日は千葉の外房の街へ遠出。
まだ日も上がらぬ未明に軽井沢を出て、国道18号を南下して行く。
長距離トラックの群と115kmを走ったところで、平均燃費が36.6km/L。
カタログデータでJC08モード燃費が30km/L、ほぼ下りの道のりで、高速道路ではない一般道で、それなりに止まったり走ったりを繰り返したが、カタログデータを越してしまった。
こんな事もあるのだね。
知人との待ち合わせの時間に合わせ、途中から高速道路に上がり、アクアライン上の海ほたるからの、やや朝焼けの富士山。
軽井沢では考えられない、日の出直後の温かな外気温。
道中のラジオから、とある青年の過労死の話題が流れる。
就職難の時代で、一度、就職した会社を辞め難いとの事。
だから、会社の無理強いを拒み難い。
そういう時代なんだね。
うつ病の薬を大量服用し心肺停止した息子の元に向かう、母親の心境を思い辛い。
死ぬ事はないのに、何をしても生きて行けるさ。
私の勝手な思い込み。
少なくとも、その青年も会社以外の別の世界も知っていたら。
軽井沢から海ほたるまで、丁度200km。
平均燃費が、32.3km/L。
200kmを32.3km/Lで割ると、6.19Lとなる。
高速代は別として、燃料代はここまでで600円足らず。
目的地の外房の街に到着、知人に居合わせた若い大工さんを紹介された。
古民家を直しながら住んで居ると。
外壁を取り払ったり、また、造ったりと、壁のない家に住んでいると。
ドラム缶で造った薪風呂に入っていると。
常識にとらわれない自由人だ。
また、ニューヨークから外房の街に移り住んで、食堂を営んでいるご夫婦を紹介された。
食を深く掘り下げ、お客さんに提供している。
ここまで手間を掛けた料理では、採算ベースのそろばんずくではない事が分かる。
俳優やナレーションをやっている知人も、古民家を直しながら住んでいる。
食べる物も、素材の良いものを選んでいる。
家の中の景色も素敵だ。
今回、出会う人達は、とてもパワフルだ。
古民家を直すという事は、挫折の連続みたいなものと、簡単に想像がつく。
潤沢な資金があれば別だけれども。
こっちを剥がしてみればやっぱりダメだったり、それが延々と続いているはず。
しかし、ネガティブな雰囲気はない。
いつも笑っている。
畑の大豆をいのししやられたと、笑い話しにしている。
イレギュラーも楽しんでいる。
「楽しいね」・「有難うね」、前向きに生きる為の原動力なんだな、多分。
知人達と楽しいひととき、深まる夜、話しに花が咲く。
「通貨に換算する生き方はやめた。」
知人のひとこと、記憶に残る。
1泊、知人宅に泊めてもらい、お昼をご馳走になって帰路に着く。
来る途中でラジオから、過労死で、うつ病になって死んでいった若者の話しを思い出す。
どういう切り口で生きていくか?
ラジオの中の、うつ病の薬を大量服用して亡くなった青年も、その前にここの人々に会って居たら?
。
表の思考は視界に入る道路をトレースしているが、深い思考があちこちと走り回る帰路。