日頃、建築の木材を得る為に、寒中の新月伐採をしているが、月の事は全くもって解っていない状態。
そんなところへ、上田の別所温泉に在を置く知人から連絡が有った。
そんな事で、「月」の講演会に出掛けてみた。
冬場の月の運行は、夏の太陽に似た高度を通過する。
夏は逆転して、低い高度の月がよく見られる。
こんな事も、知らなかった。
冬の三日月は、横になって舟の様な趣になる。
そして、今日は旧暦の1月6日に当たる。
申年が始まって、6日目になる。
西暦に置き換えられた1月1日に、
「明けましておめでとうございます、2016年、申年が始まりました。」
と、テレビではいうが、そもそも西暦には十二支は関係がなく、間違いだという事。
結構、多くの人が、自分の干支を間違えていて、会場でも、63年間、干支を間違えていて、占いなどは関係のない干支で一喜一憂していた、と笑いを誘った方がいらっしゃった。
陰暦の正月は、立春に最も近い新月の日と決められてる。
西暦では、1年を12に分けられていて、360°/12で、30という日数が出てくる。
それと並べると月は、29.5日の周期で満ち欠けをしている。
すると、1年で6日の差が出てくる。
面白いのは、それの誤差の埋め合わせに、閏年(うるうとし)ならぬ「閏月」を入れて調整する。
従って、1年が13ヶ月という年が出来る。
それがどこで調整するかというと、2月に春分が入らなければならず、5月には夏至、8月には秋分、11月には冬至が入る様に調整する。
例えば、5月に夏至が入らなくなる場合は、4月にもう1ヶ月を足して4月閏月を加える。
月の運行に対して、ここで、太陽の運行が加味される。
面白い。
太陽の運行から、現在は、四季という概念があるが、陰暦を使っていた日本には、二十四節気という季節の巡りがあり、四季の1/7の繊細さとなり、さらに、七十二候というより細分化された季節が存在し、驚く事に5日で一つの季節が巡って行く勘定だ。
その年の予言、カルト的な意味ではなく、季節の運行を事前に知るには、二十四節気・七十二候はとても有益な暦となる。
干支のずれだけではなく、一日(ついたち)の語源は「月立ち」で、その通り新月の日で無ければならない訳だが、満月であろうと「一日」といっている現代では、陰暦で日を数え、二十四節気で季節を読んだ人達には驚かれるはずだ。
因みに、今日の月の出が10:06、南中が16:49、入り23:39。
出と入りで干潮となり、南中時に満ち潮とる。
旧暦のカレンダーを買って来たが、このカレンダーを最も喜んで有効に助産師さん達が使っているという。
太陽の運行、月の運行の上に我々の身体も成り立っている。
なにか良い気付き。