プロジェクト日記

2010/3/2 | 投稿者: losthouse

伊藤計劃のデビュー作、「虐殺器官」が文庫化された。

これを機会に、と再読し、もう一度感動する。
今世紀の日本SFにおける、いや、今世紀の日本文学における最重要作である、と改めて思った。


初読のときもそうだったが、読んでいて、安部公房のことを思い出す。
両者の作品が似ている、という事はまるで無いのだけど、クレオール文化に入れ込み、「言語」の発生という事に執拗にこだわり続けた晩年の安部公房に、是非「虐殺器官」を読んだ感想を聞いてみたかった。

しかし伊藤計劃も安部公房も、いまでは故人だ。

安部公房が生前準備していたという「アメリカ論」と、伊藤計劃の第四長編「屍者の帝国」が最後まで書かれなかったのは、この世界にとって大きな損失だと思う。


ちなみにこの文庫版「虐殺器官」は、好調な売れ行きで既に四刷が決定したらしい。
こういう本当に素晴らしい小説が広く読まれるのは、大変良いことだと思う。

最後に、同期デビューの盟友、円城塔がTwitterに2/26付で投稿したツイートを勝手に引用して終わり。

『伊藤計劃は五万部くらい売れるべきだし、僕はその半分くらい売れるべき。それは最初から言っていたこと。舐めんな。』

ごもっとも。








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