接続日記

2008/12/18 | 投稿者: losthouse

「ユリイカ 12月臨時増刊号 総特集 初音ミク・ネットに舞い降りた天使」を読む。

お目当ては平沢進のインタビューだったのだけど、ほかにも様々な分野の様々なひとびとが、初音ミクについてやや戸惑いつつも様々な角度から考察を繰り広げる。

面白かったのは、この「ユリイカ」と「SFマガジン 1月号 ウィリアム・ギブスン特集」を僕がほぼ同時に読んでいたということで、なにせ短編「冬のマーケット」が発表されたのは1985年、もう20年以上も前のことで、更に先立ってティプトリーが「接続された女」を書いたのは、35年前の1973年なのである。

20世紀末、SF的悪夢として発明された「仮想アイドル」物語は、2008年を生きる我々にとって(やや軽佻浮薄な外装をまとっているものの)もはや血肉となっていて、SF的な想像力を必要としなくても参照可能なアイテムになっている。

初音ミクを語るひとたちのあいだにも、それは意識的に、または無意識に参照される。

「小説に書かれたことが現実になった」とかそんな馬鹿馬鹿しい事を言いたいわけでは無くって、「仮想アイドル」を求めうごめく人間の暗いこころ、欲望、業、情けなさ、その他諸々が、サイバーパンク的発想がすっかり消費され尽くした感のある現代においても、そしてこれからもなお生き続けることを想像して楽しくなったのだった。
人間そうは変わらん。

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