乙女日記

2008/10/31 | 投稿者: losthouse

アントニーという歌手を初めて目の当たりにしたのは、2003年に行われたルー・リード新宿厚生年金会館公演でのことだった。
コーラス担当としてツアー・バンドに参加していたアントニーが、ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「キャンディ・セッズ」を切々とうたいあげる様をみて、僕は「うわっ」と思ったものだった。

何がどう「うわっ」だったかというのを、みていないひとに説明するのは難しい。もしくは簡単なのかも知れないが、説明するとやけに陳腐になってしまいそうなので、ここでは「うわっ」に留めておきたい僕がいる。

その「うわっ」は随分あとを引いていて、その後2005年に出た「アイ・アム・ア・バード・ナウ」というアントニー・アンド・ザ・ジョンソンズのレコードを僕は買った。

「キャンディ・セッズ」にうたわれたキャンディ・ダーリングの肖像写真がカバーになっているそのレコードは、とてつもなく素晴らしくって、ステージ上でうたう様を目の当たりにした時とはまた別の、もっと静かな「うわっ」がそこにはあった。

男性の肉体に乙女の魂をもって生まれて来たひとの、悲しみと祈り。それがとても真っ直ぐな言葉で綴られるから、涙が出そうになった。

そして今夜新宿で、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズの新しいシングル「アナザー・ワールド」を買った。

キャンディ・ダーリングに次ぐアイコンとして、そのカバーを飾っているのは大野一雄である。
収められている5曲はどれも、やはりとても素晴らしい。
今度も僕は「うわっ」って思って、またアントニーがうたっている様を目の当たりにして、「うわっ」ってなりたいなぁ、と思っている。

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