回収日記
2008/6/21 | 投稿者: losthouse
もう去年出た本だけど。
山本直樹「レッド」第一巻を読む。
山本直樹の漫画を読むのも随分久しぶりだったのだけど、これが面白かった。
要するに連合赤軍の話で、この第一巻では山岳ベースに至る以前の物語が、史実を基に実に淡々と、いつものエロ描写も控えめに、というか全然無く、吃驚するようなドキュメント・タッチで丁寧に綴られる。
旧作「ビリーバーズ」でも、連合赤軍を想起させる台詞やエピソードが物語の随所に顕れていたけれど、「ビリーバーズ」がさまざまな事象(オウムとか。「猫のゆりかご」のボコノン教まで出て来る)から連想されるイメージを繋ぎ合わせたような語り口だったのに対して、つまりそれは山本直樹が最も得意とする語り口であると思うのだけど、「レッド」はそのいつもの語りを封印しているあたりが、もう一度本気で連合赤軍のことを書いてやろう、という作者の気概を感じさせて素晴らしい。
しかしやはり山岳ベース以降のはなしをどう物語るか、が肝だと思うので、今夏に出るという第二巻を読むのを楽しみにしている。単行本で読みたいので、とりあえず掲載誌の「イブニング」は立ち読みしないように気をつけなきゃあいかん。
山本直樹「レッド」第一巻を読む。
山本直樹の漫画を読むのも随分久しぶりだったのだけど、これが面白かった。
要するに連合赤軍の話で、この第一巻では山岳ベースに至る以前の物語が、史実を基に実に淡々と、いつものエロ描写も控えめに、というか全然無く、吃驚するようなドキュメント・タッチで丁寧に綴られる。
旧作「ビリーバーズ」でも、連合赤軍を想起させる台詞やエピソードが物語の随所に顕れていたけれど、「ビリーバーズ」がさまざまな事象(オウムとか。「猫のゆりかご」のボコノン教まで出て来る)から連想されるイメージを繋ぎ合わせたような語り口だったのに対して、つまりそれは山本直樹が最も得意とする語り口であると思うのだけど、「レッド」はそのいつもの語りを封印しているあたりが、もう一度本気で連合赤軍のことを書いてやろう、という作者の気概を感じさせて素晴らしい。
しかしやはり山岳ベース以降のはなしをどう物語るか、が肝だと思うので、今夏に出るという第二巻を読むのを楽しみにしている。単行本で読みたいので、とりあえず掲載誌の「イブニング」は立ち読みしないように気をつけなきゃあいかん。
