抒情日記

2007/12/9 | 投稿者: losthouse

花輪和一「刑務所の前」第3巻を読む。
圧倒的な面白さで、これで完結かと思うと寂しい限り。
地縛霊になった死んだ母親に面会に行くくだりは、花輪和一以外誰にも書けない地獄めぐり。素晴らしい。

友だちにイイ、と薦められて、しりあがり寿の新作「ゲロゲロプースカ」も読む。
しりあがり寿って決して嫌いじゃないのだけれど、最近のリリシズムがどうにも肌に合わない。読んでいると面映くなってしまっていかん。
鈴木志保「船を建てる」も、ひとから薦められたのとタイトルがシップビルディングだったのに惹かれて読んでみたけど、フランス映画とかロック/ポップスへのオマージュがどうにも気恥ずかしくってやりきれない気持ちになった。岡崎京子とかフリッパーズ・ギターの感じ。中学生のときに読んでたらグッときたのかも知れない。

文庫化された業田義家の「ゴーダ哲学堂」も初めて読んでみたけど面白かった。本来読んでる者を気恥ずかしくさせるに充分な程の説教くささと著者の力みっぷりなのだけど、絵とおはなしが軽やかな分、すんなり読めるのが良い。

シオドア・スタージョン「[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ」を購入。
またもや出た、スタージョンの短編アンソロジー。まったくもって信じられない現象だけど、これで現在日本で普通に売られているスタージョンの短編集は、「海を失った男」「不思議のひと触れ」「輝く断片」「時間のかかる彫刻」「一角獣・多角獣」に続いて6冊になってしまった!
(ほんの)数年前に、僕が初めてスタージョンを読んでみるかって思ったときには、ハヤカワ文庫の「人間以上」一冊きりしか売られていなかった事を考えると、まさしく奇跡のようなリバイバルぶり。
そのおかげで、僕も「孤独の円盤」を読むことが出来たのだから感謝せずにはいられない。

「孤独の円盤」はもう何回も読み返しているのだけれど、読む度に溢れる感動を抑えきれない。
リリカルといえば同じくらいリリカルなのに、何故しりあがり寿だと面映くなってしまってスタージョンだと感激してしまうのか、その辺のところを解析するのが当面の僕の課題だけれども、とにかく「孤独の円盤」は本当に素敵な物語なので、少しでも時間と興味のある方には是非読んで欲しい。「不思議のひと触れ」と「一角獣・多角獣」にそれぞれ収録されています。




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