クリスマス・エクスプレス  

それは、昔、まだ、東海道新幹線が、ぱっちりお目目の丸っこい、鉄道愛好家の間では「0系」と呼ばれている車だけで運転されていたころのお話。

当時、勿論、品川に新幹線の駅はなく、「ひかり」が、道中、名古屋と京都にしか止まらずに全力で走って、新大阪まで3時間をぎりぎり切れる、そんな時代でした。

そうなると、東京駅21時ジャスト発車の「ひかり」が、新大阪までその日のうちに=24時までにたどり着ける最後の列車になっていました。なので、日曜の夜ともなると、江戸へ単身赴任しているステディな相方に逢いにきた方々が、上方/浪速へ帰るための最終列車だということもあって、とても賑わっており、いつしか、「シンデレラエクスプレス」と呼ばれるようになっておりました。勿論、浪速に単身赴任している殿方が、江戸に残した姫君に逢いにきた帰路に使う列車でもありましたが。

ちなみに、名古屋までならば、この後に、新横浜と静岡に止まる「ひかり」があり、自分は実家に帰るためにはそちらに乗れば良かったので、まだ学生だった自分は、発車待機中のそちらの車内から、ホーム上や乗降口にて繰り広げられる風景を、ぼんやりと眺めてた記憶があったりします。

この頃かどうかは記憶が曖昧なのですが、JR東海が「クリスマスエクスプレス」と称して、山下達郎さんの曲をBGMに使ったTVのCMが、凄く印象に残っています。

ただし、「シンデレラエクスプレス」が、CM中の「クリスマスエクスプレス」だったかどうかは、非常に曖昧です。というのは、CMのロケ地と推定されるのは、名古屋駅の16・17番線=大阪方面の新幹線ホーム。女の子が、最終列車が去っても姿を見せない彼氏に不安になっていたところに、柱の影から彼氏が現れて...といった、(自分にとっては)ほのぼのとした寸劇でした。

ロケ地が名古屋駅で正しいのであれば、この寸劇での列車は東京21時発の「シンデレラエクスプレス」ではなく、当時、名古屋までノンストップならば2時間を切って走れるようになっていたので、東京22時発の臨時(だけどほぼ毎日運転な)「ひかり」だったはずなので、結構、親近感があったりするわけです。ただ、この列車に乗ると、当初は名古屋駅から実家の方面に行く名鉄電車の最終に(ぎりぎりで)間に合わなかったように記憶してます。

その翌年のクリスマスのCMでは、新幹線改札前にて、プレゼントを抱えた女の子が、改札から出てくる彼氏を、柱の影に隠れて待つ、という、シチュエーション。こちらは、明らかに(鉄道愛好家でなくとも)現場は名古屋駅だ、と判るようなシチュエーション。ただ、最終列車ではなかったような、そんな感じで...

...などということを、日付変わって、昨晩のオープンマイクで、山下達郎さんの「クリスマスイヴ」を弾きながら、つい、考えてたりしました。

その後、東京発の最終新大阪行は、いち早く「のぞみ」となり、出発時刻も21時18分(記憶あいまい)まで、繰り下げられ、これが「クリスマスエクスプレス」としてもCMになっているはずなのですが、何故か、記憶が欠落しています。



「のぞみ」が1日2往復だけ走り始めた当初でも、名古屋までならば、相変わらず、新横浜・静岡停車の「ひかり」が新大阪行「のぞみ」の後追いで発車。更にその後、名古屋までノンストップの22時発の「ひかり」も健在でして、この頃には名古屋市内に下宿してたので、好きなアーティストさん(not アイドルさん)の東京公演の帰路に使ってました。「のぞみ」用の新車が出始めた頃に、昔ながらの丸っこいヤツが、東京―名古屋間をノンストップで全力疾走するのは、迫力がありました。

時代は下って。現在、最終の新大阪行「のぞみ」は東京21時20分発ですが、品川と新横浜にも停車した上で新大阪到着は23時45分と、速く(かつ、早く)なっています。22時発の名古屋行は、「のぞみ」になった時期もありましたが、現在では「ひかり」になり、途中、品川・新横浜・静岡・浜松・豊橋に停車した上で名古屋に23時49分到着と、往年のノンストップな「ひかり」とほぼ同等な時間で走っています。ちなみに、消費電力は減ってます。技術の進歩です。はい。




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