三陸探訪1日目後半1(とりあえず行き止まりな駅、ふたたび)  おでかけ

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1両編成のディーゼルカーが止まるホーム。その先の線路は、反対側のホームの線路と合わさった後、夏草の中へと消えているようにみえる。

これではよく判らないので、思いっきりズームをきかせて撮ったのが次の写真。

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まず一番手前にあるのが、『停止』を表示している、この駅の出発信号機。その先、『安全側線』の側に開いている分岐器。これがあるため、万一、赤信号を列車が冒進してしまった場合にも、反対側から本線をやってきた列車との正面衝突が避けられる。その更に先にあるものは、70km/hの速度制限標識。右からやってきた反対側の線路との合流点にある分岐器の速度制限。

問題なのは、更にその先。レールは、夏草に入るところで途切れているようにも見えるし、ただ単に夏草の下に隠れているだけのようにも見える。だが、少なくとも現段階では、手前の信号機は赤色以外の表示を出すことはないし、分岐器も安全側線側から本線側に切り替わることもない。

この駅は、JR気仙沼線の柳津駅。現在、列車が(物理的に)入ることができる気仙沼線最北端の駅。そして、この駅から先が、前に書いた石巻線の渡波駅以東と同様、バスによる列車代行輸送となる。

ただ、柳津駅が渡波駅と根本的に違うのは、この駅は、かつて、本当に終着駅だった時期があったということと、現在では駅員無配置駅となっていることである。もっとも、柳津駅には、ログハウスっぽい地元の観光案内所?が併設されていて、そこでJR切符も買えるし、また、レンタサイクルもある。が、あくまで、そこに居るのは、JRの駅員さんではなく、この辺りの自治体の職員さん(もしくは、そこのパートかアルバイト)である。

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柳津駅全景である。もっとも、手前の建物の大半は、上述した公共施設「ゆうキャビン」であり、奥に並んでるたてものは、公衆便所である。つまり『正式な駅舎』は、存在しない。あえていうならば、線路をまたいでホームへと行く跨線橋のみが『駅舎』ということになる。

石巻線の不通区間には、震災後、かなり早い段階から列車代行バスが走っていた。すわなち、この区間の旅客を乗せて走るのは、物理的には『乗り合い自動車(バス)』であるが、これはあくまで鉄道を走る列車の代行であり、故に、普通乗車券は勿論、各種割引切符類などについては、全て鉄道と同じである(故に、昨年、石巻→女川間の列車代行バスには、青春18切符で乗車できた)。

しかし、気仙沼線の不通区間の『代行バス』が走り始めたのは、今年の8月20日、つまり、ほんの1カ月弱前のことである。

気仙沼線の不通となった区間には、ほぼ、全区間に国道45号線が並行しているが、こちらも地震&津波で大被害をうけており、何箇所かでは、重要な橋も落ちてしまっていた。列車代行バスでは、原則として、鉄道で駅が存在する/したところには、対応する停留所を設置する必要があるため、その道路ですら不通となってしまった状態では、列車代行バスの運転すらできない。

幸いにして、沿線の主要地区/一部区間では、ルートは大きく異なるが、一般路線バスが存在した。今年の8月中旬までは、定期券や回数券を持っていた旅客に限って、その路線バスへの「振り替え輸送」を行っていた。あくまで、震災以前から存在した一般路線バスに、いわば便乗させてもらう形である。当然、代行バスという形態をもってしても運行は不可能であったので、この区間の(鉄道としての)普通乗車券の発売は休止されていた。勿論、青春18切符などのフリーパスタイプの企画乗車券は、使えない。あくまで、そのバス路線は、地元バス会社(ミヤコーバス)による路線であるからである。そして、当然、バスによる振り替え輸送では到達できない駅も、少なからず存在した。

それが、落ちた橋を暫定復旧させ、一部はまだ仮の橋ながらも、大型バスの運行に差しさわりのない状態になったのをうけて、この8月20日、別会社のバス路線への『振り替え輸送』から、JR自前の『列車代行バス』に切り替えられた、というわけである。

もっとも、今回の不通区間は相当長く、まとまった台数のバスとそれを運転する人が必要となるため、JRがミヤコーバスの一部を借り上げる、という形で運行を開始したようである。

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気仙沼線『列車代行バス』専用車


正面窓の下に、"JR"マーク、"East Japan Railway Corpration"のロゴが入っている。車体も、ラッピングは何バージョンかあるが、ベースの色は赤で統一されている。ただし、この写真には写っていないが、車体のどこかに「ミヤコーバス」の文字があったように記憶しているし、正面が傾斜した1枚ガラスという特徴を持った車体のバス(いすず製)は、ミヤコーバスの標準型の1つである。

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ただし、整理券発行機も、JR仕様、すなわち、気仙沼線で運行されているワンマンカーと同一仕様で、駅名と対応する整理券番号も、現在列車が運転されている区間と通しになっている。当然、列車代行になったので、3連休に限定発売される、JR東日本エリアが3日間乗り放題となる『スリーデーパス』での乗車も可能であった。ちなみに、ほぼ毎週末発売されている『ウィークエンドパス』は、石巻線が通用エリアの北限なので、女川へ行く列車代行バスには乗れるが、気仙沼線は元々通用エリア外なので、列車が運転再開していたとしても、はみ出した区間の運賃は必要となる。

次回、この列車代行バスから見た沿線風景、特に、本来の気仙沼線の線路の状態や、それ以外の沿道風景などを紹介する。




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