2007/7/16
「ご当地本」
ご当地本がおもしろい
てかお気に入り
活字嫌い、本嫌い、フィクション嫌いのぼくですが、土地勘のあるところを舞台に描かれた物語は入り込めますね〜
そんなのをいくつか
「春秋山伏記」 藤沢周平
修験道で有名な出羽三山
そのうちの一つ羽黒山で修行した山伏を中心に、庄内地方の櫛引あたりから朝日山地の以東岳までを舞台として繰り広げられる人間模様を描いた物語
江戸時代後半のお話で、生活やとりまく環境が今に比べてシンプルだからか、人間が抱える「生きる」ことの苦悩や喜びが、分かりやすく描き出されているように感じる
物語では、山伏たちが大鳥集落〜大鳥池〜以東岳を命がけでたどる
いまでも険しい山道、しかし、物語はフィクションとしても、実際にその時代にはすでに朝日の山々はいろんな人がいろんな理由で歩いていたらしい
その光景が目に浮かんでくるようで興奮した
「邂逅の森」 熊谷達哉?
東北・北海道の自然や野生動物と人間とのかかわりを描いた作品が多数
その中の一つ、秋田〜山形を舞台とした「マタギ」の物語
秋田マタギの里、阿仁を出て、肘下り温泉から月山を越え田麦俣(庄内)まで下りるシーンや、クマを担いで旧朝日村から鶴岡へ、雪の街道を歩くシーンで、物語に引き込まれる
この作品にも、生きることへの執着や悲哀などが感じられる
著者の、北海道・渡島半島を舞台とした作品に、「ウェンカムイの爪」がある
「火怨」 高橋克彦
8世紀、坂上田村麻呂による蝦夷征伐を、東北の人々の立場で描いた、時代に翻弄されながらも力強く生きるために戦った蝦夷の人々の物語(ネットから引用)
山中に戦争のための柵や道をめぐらし、長年にわたり朝廷側を跳ね返す
吹雪の中、栗駒山を隊列を組んで山越えする
いまから千年以上前に、東北の山でこんなことが実際にあったのか?
きっとあったんだろう 想像してみるだけで、熱いものを感じる
「天は赤い河のほとり」
むかしの少女漫画
ヒッタイト帝国の隆盛をベースにしたフィクション
妻と旅行でトルコに行ったので、なんとなく土地勘というか距離感とか、空気感みたいなものとかが感じられた
世界史の教科書を開くのはとても苦手だったけど、漫画だと(史実とはかなり違うかもしれないけど)時代の雰囲気や近隣国、エジプトとかとの関係の大雑把な全体像みたいのがイメージできた気になれて面白かった
風邪で寝込んだときに27巻くらいを一気に読んだ
要するに、想像力に欠けるんだろうか・・
行ったことのない土地や目に見えないものについて書かれたものを読んでも、文字を追うだけで、意味を持った言葉に見えてこないみたい・・
「アラスカ物語」は寒さや原野での生活を想像しながら夢中になって読んだけど、「日本百名山」はなんだか風景が目に浮かばなくて読み進まないのです
なんだか良く分からなくなってきたのでこの辺で(^^;)

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