ファッション雑誌「oggi」(小学館)の特集で、瞬く間に世間に広まった「モイスチャー男子」のほか、ちょっとクールな「メガネ男子」、知的センスあふれる「スーツ男子」など、オトコノコを愛でる独女が急増中。聞き上手でさりげなくこちらの気持ちも察してくれる...心に潤いを与えてくれる彼らに癒されたい独女の心理とは?
「会社ライフの潤いになりそうなコを見つけては内輪のアイドルにしている」という田嶋はるかさん(派遣・商社)は、「モイスチャー男子っていうコトバが世に出る前から私たちの間では『アクア系』っていって癒し系男子を話題にしてたの」と話す。田嶋さんによるとアクア系に欠かせないのは「会話の雰囲気を察して気配りができる、内に秘めた夢がある、笑顔がかわいい、絵に描いたような生真面目さ」の4要素が決め手。「ちょい悪オヤジからは程遠い上司や、いつまでも学生のノリで礼儀を知らない後輩社員たちにはさまれて、私たちの日常はストレスで一杯なの」という田嶋さん。渇きを癒してくれる彼らの存在なくしては毎日は過ごせないと言い切る。
ここ数年、「癒し系男子(ダンシ)」は独女を中心に一大ブームとなっており、心身ともに乾ききった毎日を乗り切っていくためには欠かせない存在なのだとか。「メガネ男子」「スーツ男子」を発刊した出版社の担当者によると「メガネ男子やスーツ男子がウケた理由」として、「もともと絶対数はいたものの、地域や年齢、職能などで分けられる所属集団(学校や職場など)内ではマイノリティで、その趣味を共有する相手がなかなかいなかった。そこにネットの発達で、地域や年齢、学生、社会人の差を問わず、同じ趣味について語り合える場(HP、BBS、ブログ、mixiなど)ができたことが大きな要因なのでは?」(アスペクト社 第1編集部 関景介さん)と分析してくれた。
ソーシャルネットワークmixiでも、「メガネ男子」は人気を集めている。「メガネ男子愛好会」(登録者数約2万3千人)管理人のチョコラさんによると「メガネにはときめきの種が盛りだくさん」あるとのこと。「メガネ姿から醸し出される知性、素顔が見えそうで見えないクールな雰囲気、メガネを直す・はずすといったときの無防備な表情が女性に受けている」そうだ。また「かつてメガネと言えば「ガリ勉」「ひ弱」「根暗」等、ネガティブなイメージが強かった。でも、近頃は安価でオシャレなデザインのメガネが気軽に買えるようになり、お笑い芸人や俳優、ミュージシャンにも素敵なメガネ男子が増えたことで、多くの女性がときめきの対象として意識するようになったのでしょう」(チョコラさん)。
また、独女によればスーツ姿がバッチリ決まる「スーツ男子」も癒しの対象らしい。登録者数が約3万6千人にもなる「スーツ姿の男性にグッとくる会」(mixi)の管理人、まりぃ愛馬愛猫会さんは「スーツというカチリとしたアイコンの内側に秘めている普段の彼や色々な思い。脆い部分や優しく柔らかい部分を支えたくなったり癒してあげたくなったり…、ちょっといたずらを仕掛けてキメた部分を崩してみたくなる、そんなものを内包しているのがスーツ男性への萌えでは」という。前述の田嶋さんと同じ会社に勤める荒川文恵さんも「スマートさが受けているっていうか、スーツ姿が決まっている男子はおしゃれなコが多い。がさつで大雑把な上司とは大違いよね」と話す。ネクタイを直す姿にキュンと来ることもあるという。
田嶋さん曰く、「次なるブームは、無邪気な笑顔で私たちを魅了する見かえり男子」なんだとか。「振り向きざまに見せるさわやかな笑顔がとってもいい・・・癒されるわあ」(田嶋さん)。「○○男子」は、砂漠オフィスを潤すオアシスになる?ブームは、しばらく続きそうだ。(オフィスエムツー/ハギワラアキコ)

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