2009/11/23 記「NHKドラマ「その人の名を知らず」の録画テープ」で、このVHSテープをDVD化したことを書き込んだ。この書込みを見てぜひ見たいと言う人が出てきたので、これをお貸しすることにした。
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1989年5月3〜5日放送 日中友好条約締結10周年記念としてNHKと中国が共作したドラマで、再放送、DVD化、アーカイブ登録などはされていない。原作・脚本は、大野靖子。原作も活字にはなっていない。
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NHKが、このような名作ドラマのマスター・テープを残していないとは残念なことだ。もう少し古いが、私は、「男は度胸」とか「あま口から口」など、見たいものはいっぱいあるが、もうマスターがないらしい。映画などの映像ソフトの価値は高いし、ドラマの制作費は高額なのに、NHKはそれを軽視していたのではないだろうか。
さて、「その人の名を知らず」のタイトルの意味は、最後に字幕で出てくる。
私は、昭和16年生まれだから戦中派だ。4歳のときに神戸で空襲に遭って、全身にやけどを負い全財産を失った。家に焼夷弾が落ちたのだから、よく命が助かったものだ。このため、毎年8月15日の終戦記念日には、特別の思いを抱く。その最大の思いは、今生きていることの幸せの大きさと戦争で命を落した人の不幸せの落差だ。
「今の日本国民ひとりひとりの幸せは、名も知らない無名で無数の人の犠牲において達成されたものだ」ということを多くの人に再認識してほしいと思う。
こんな意味でも、この名作ドラマが消えてしまったのは惜しい。リメイクされることを祈っておこう。