本日、玉造の三陽工務店さんと契約しました。大阪国際女子マラソンの走路に面した事務所で、ときどき沸き起こる歓声を耳にしながら、打ち合わせした減額案を盛り込んだ見積書を一つひとつチェック。……といっても「これなんでしたっけ?」とか「この【超仕上げ】ってなんですか?」(機械鉋がけした仕上げ)というような間の抜けたような会話。すみません、いつまでたってもへっぽこ施主ですねん。
結局、いろんな減額で涙をのみながらも構造体には一切妥協はしませんでした。って構造体としてこの家がどんなふうな性格を持っているのか実は良く分からないです。多分、箱の内側のしきりを出来るだけなくしてあります。だから開口部はほとんど北側だけという変な構造。屋根と壁が通気層を設けてあること。私今時の家は全部そうなっていると思ったんですけど……違うんでしょうか。登り梁で屋根裏あらわし、天井を一部しか張らない。内部は基本的に木質系素材のあらわし。そのまま。ボードにクロスがなんぼか安いんだろうけれど。
この工務店の仕事は、建築家に連れられて見学させてもらった住宅を見てイメージを持っています。だから施工技術においてはそんなに不安はありません。不安を感じるほどの【目】がこっちに育っていないということなんでしょうが、この若い建築家と組んで何棟もの現場をやってきているのだから……それが何よりの信頼の根拠やろう……。それぐらいしかないかな。それと老練な工務店社長の雰囲気と、物腰。それぐらいしか根拠等ありませぬ。あそこの野菜はいつも新鮮で美味しい……というような形では工務店は選べないのですね。金額のでっかい契約なのに、日曜の、しかも交通規制のかかった玉造筋は、とんでもなく静かで、さっきも言ったけどときどき起こる歓声がさらにその静けさを深くする。……興奮も緊張もさしてないまま、生涯でサインする最高額の契約書は捺印され、印紙が貼られ……法的に発効したのでした。
地鎮祭、2月8日(水)、午前11時。ご近所の方は見にきてね……うそ。