がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
愛和病院(長野市)副院長

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投稿者:hirakata
935さま、こんにちは。

報告が出始めているんですね。ありがとうございます。

テラのサイトは、見ていませんでした。

特に、膵がんに関してはこれまでお手上げに近かっただけに、力があると見ていいだろうと思います。ジェムザールも、膵がんに多く使われるものの、画期的な効果を示すというよりは、使わないよりはいいことがあるというような力の薬だという印象です。

私も固形癌の化学療法は横から見ているだけですが、この奏効率は画期的だと思います。あとは、これが一般的な治療(普及させられるか、一般的な価格になるか、保険適応になるかなどいくつかのポイントがある)に持ち込めるかどうかが、大きな勝負になってくるのではないでしょうか。

もしここまでの成績を出したものを保険適用しないなら、日本の医療も終わりかもしれません。保険適用しても、採算が取れない激安価格にされてしまって、どこも手を引くかもしれないという懸念もありますが。

↑私はこれを勝手に「医療デフレスパイラル構造」と名付けました。医療全般に安い値札をつけることによって、日本の医療や医療関連産業の力がどれだけ削がれていることか。医療に無尽蔵に金を注ぎ込むべきではないけれど、健全に成長できるぐらいには注ぎ込んだ方が良いと思います。話がそれてますね。
投稿者:935
2009年ASCO抄録に待望の報告がありました。
Dendritic cell-based vaccination in combination with
gemcitabine/S-1 in patients with advanced pancreatic cancer.
http://www.abstract.asco.org/AbstView_65_33888.html

テラのWebサイトでは、さらにアップデートされたデータが紹介されています。
「ゲムシタビンおよびS-1と膵がん関連がん抗原由来ペプチドをパルスした樹状細胞ワクチンとの併用」
http://www.tella.jp/release/2009/article_20090501_66.html?PHPSESSID=a0bc82e892c32c09aece3f7b2148d850
標準治療に対して抵抗性を示す手術切除不能の膵がん患者27名を対象
評価可能な18症例のうち
CR2例(11.1%)、PR7例(38.9%)、SD5例(27.8%)PD4例(22.2%)
標準治療に対して抵抗性、ということはジェムザール耐性でしょうか?
それで奏功率50%、治療対象者総数を分母にしても1/3で退縮がみられるとはすごい、と素人は思います。
投稿者:hirakata
christmasさま、こんにちは。

免疫の網の目をすりぬけたがん細胞が細胞分裂を繰り返して、一人前(?)のがんになるわけですから、免疫を強化してもたいして役に立たないんじゃないの?というのが、これまでの一般的な見方でした。

しかしもうひとつ、がん細胞は「私は敵じゃないよ〜」と免疫の目を欺いたり、「ちょっと見逃してね」と免疫の力を弱らせたりして、そのすきに増えていくという戦略も駆使しています。がんが進行してくるとリンパ球の数がみんな低いというのも、その影響だろうと思います。

(日本海側の大学で、免疫で一般の人には有名になった先生は「リンパ球を3000以上に増やした人で亡くなった人はいない」などと本に書いていましたが、3000以上にできない人、つまり免疫ががん細胞の戦略に負けた人については書いてありませんでした。一面からしか物事を見られないのは科学者じゃないなあと評価しています。)

樹状細胞療法は、がん細胞のそんな戦略を打ち負かす力があるのではないかと感じています。日本でもそのうちまとまった治療成績が、信州大学、セレンクリニック、株式会社テラなどから出てくるんじゃないかと思うので、首を長くして待っているところです。
投稿者:christmas
hirakata先生、こんにちは。

樹状細胞療法、私は本を1冊しか読んだことがないのですが、がん細胞をたたくメカニズムは素人でも理
解できました。

でも、「免疫」の主たる役割は、「予防」ですよね。免疫より数段、殺細胞能力の高い抗がん剤が打ち砕けなかった数センチの塊となった固形がんを、樹状細胞が打ち砕くだけの能力って、本当にあるのか?と、今だに半信半疑です。
 
こうなると、樹状細胞はただの免疫細胞ではなく、抗がん剤みたいな新たな物質なのかなと想像しちゃうんですけど。。。

http://blog.goo.ne.jp/christmas_cake/e/9367d0a2015f7771aa13a0c3345bcdd7
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