がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
愛和病院(長野市)副院長

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投稿者:hirakata
(続きです)
最後に「一気に末期宣言」が誤解なのではないかと思う理由を書きます。

昔の緩和ケアは「治らない状態になった人が受ける」と定義されていましたが、2002年に定義が大きく変わり、「命にかかわる病気によって不都合が起きていれば、それに対応するのが緩和ケア」となりました。新しい定義では早期でも進行がん・末期がんでも緩和ケアを受けるかどうかには関係ありません。治すための治療をしているかやめているかにも関係ありません。「病気によって困ったことがある」ならば、緩和ケアを受けて良いのです。

その「今の定義」で考えると「緩和ケアしか出来ません」というのは、「現状では治すための治療は出来ないけれど、体が楽な状態で過ごせるようにという緩和ケアはできるだけのことを続けます」という意味ではないかと思いました。末期宣言をされたと思ってしまうのは仕方がないことかもしれませんが、緩和ケアの今の定義からいえば「緩和ケアしかできない」は「末期宣言」ではありません。

私は緩和ケアを仕事にしていますが、「緩和ケア」イコール「もう何もかも諦めた人のための医療」という誤解が蔓延していることに、かなり残念な思いをしています。そのことが治すための医療と緩和ケアの間に絶望の壁を作り、本当は治療もしながら緩和ケアも受けた方がより良く過ごせる人に、辛い思いをさせてしまっています。緩和ケアに悪いイメージを持たれていると思うと、仕事のやりがいも削がれます。できるだけ多くの人に、緩和ケアを正しく理解していただければと思います。

全然答になっていないかもしれませんが、今お答えできるのは、私にはこの程度です。期待した答でなかったらすみません。
投稿者:hirakata
acoさま、返事が遅くなりました。

詳しく書いていただいたんですが、私の読解力が足りないせいか、今一つ状況がわかりません。現状では、細胞診をしていないのであれば髄膜への転移があるというのも、推測の域を出ないということなのでしょうか。

読んでいて、「緩和ケアしかできません」というのを「一気に末期宣言」されたととらえられていますが、ここが最も噛み合わない原因なのではないかと思います。その理由は最後に書きます。


治療をするには、それを受け止めるだけの体の力がないと、逆に命を落とすような結果になりかねません。現在の体の状況が治療を受け止められないのであれば、治療をするデメリットの方が大きくなる可能性が高く、そのような場合には治療をしない方がいいという判断が妥当だと思います。

今後、体の回復が得られれば、治療をした方がいいという判断になる可能性はあるでしょう。治療をしない方がいいといわれたことに対して、私が治療をした方がいいとかしない方がいいとかいえるだけの情報は持っていないので、そこについては言及を避けます。しかし、一度積極的な治療を諦めざるを得ない厳しい状態だと判断しても、全身の状態を良くしようという治療をして回復しても、相変わらず「治療の適応がないと一度判断したから、今後も絶対積極的治療はしない」という医師は、まずいないと思います。

コメントを読ませていただいた感想を率直に書きます。気を悪くされたらすみません。書いていて感情が盛り込まれてしまうのは仕方ないことだと思いますが、医師の私から見て「これはやむを得ないことかもしれない」と思うことについてもあなたが罵倒するような書き方をされているように見える部分があり、返事を書くのが怖くなってしまいました。

「具合が悪くなったのは全て医者の不手際」のような書かれ方をしてしまうと、医療は病気を前にして何も手出しが出来なくなります。「薬害」と書かれていますが、薬の内容を見るとけいれんを伴うような病状の変化が起きたのではないかと考えます。それに対して、承諾された薬だけしか使えないとなると、命を落とす可能性があります。具合が悪くなったのは本当に全て医者のせいなのか、acoさまの文章だけからは正しく読み取る自信がありません。
(続きます)
投稿者:aco
(続きです-3)減らした途端、意識がとんで言葉を発しなかった
姉が、意識や身体の感覚を取り戻し、告知の時の記憶もちゃんとよみがえり、発音が不明瞭ながらも
沢山話が出来る様になりました。
先週半ば姉が私に「どうしてこうなっちゃったんだろう。なんで、一気に衰弱しちゃったんだろう」と言ったので、「多分強いお薬を一気に入れられた副作用だと思うよ。セレネースというお薬を減らしてもらったら、3週間意識が殆どなかったのが、こんなふうに回復したんだから。セレネース自体は気軽に用いられがちなお薬らしいけれど、副作用がでる場合、66%が1週間以内らしくて、それもぴったりきているし」と答えました。
「ふーん、そうだったんだ。
でも、私、ステロイドとグリセオールの話は先生から説明を受けて、しょうがないと思ったから受け入れたけれど、その他の薬は使わないでくださいってはっきり言ったのに、、、、!!!」

髄膜癌は、症例が珍しく、進行が早いと言われているそうですね。
でも、まだ細胞診もやっていないし、姉の様子は
目に見えて回復しているし
ここ数日は「おなかがすいた!!」と騒いでおります。(先生からは気管に入ると危ないから
水すらもNGが出ていますが、今朝オーラル関係の運動を
して、言葉の訓練をすれば、食べれる様になるかも
といわれました)

こんな様子でも、あきらめるしかないのでしょうか、、、、、、、

姉はまだ若く、子供達も小さいので、絶対にあきらめたくないのです。

先生方を説得するいい方法はないのでしょうか

以上、長文をお詫び致します


投稿者:aco
(続きです-2)その後私が病院側からの資料に目を通すと、姉が使用を了解していた上記2種とブドウ糖等の点滴の他に
フェンタニルやセレネースやフェノバールやユナシンやバーミン、オメプラールやスルバシリン、ロピオン等
本人が承諾しない薬を多種使われていました。

4日前までは、検査をしてその結果で治療方法を決めましょうと言われていたのに、

自分たちが投薬した薬害のせいで衰弱したら、
更に言葉を翻して今度は
「こんなに衰弱しているのに積極的治療は受けられません、緩和ケアしか出来ません」と一気に末期宣言をされました。

そこで、私が、着目したのはセレネースでした。
副作用がでた場合の症状が、あまりに全てが
当てはまって、どうしてもこの薬を見直して
欲しいとお願いしました。
最初は、今症状が安定(!!!)しているのに
危険を冒して薬の配合を変えるつもりは無いと
言われましたが、他の課(緩和ケア科)の先生に
話を聞いてもらった結果、とりあえずセレネース
を半分に減らしてもらうことが出来ました。

投稿者:aco
(続きです)
以下、発症〜現在までの流れです。
姉は10年前の乳がんの手術後、
5年間は検査を受けて問題無しと
いうことで、その後は
子供を作って授乳をしていることも有り(授乳中は検査をしてもわかりにくいそうですね)
検査をせずにいました。

3年前くらいから、目ががちゃ目になり、私はずっと
整体に行く様に薦めておりましたが、子育てと仕事の両立に忙しく、行く余裕も無い様でした。
そのうち足が麻痺し始め、やっと病院で検査をしたところ、最初は多発性硬化症ではないかとのことでしたが、はっきりと診断がつかず、髄液を抜く検査
をしたところ、激しい頭痛と吐き気に襲われ入院することとなりました。

最初は髄液を取った直後1週間位はその影響が出ているとの回答でしたが、1週間後にはその言葉を翻し
検査のせいではないと言われ姉は憤慨しておりました。(後で医師がぽろっと、圧が高い時に隋液を抜いてしまったと、髄膜の癌が有ると思わなかったので、、とおっしゃいました。!!!)

その後
CTを撮った結果、恐らく肺、肝臓、頭部髄膜に癌が転移しているのであろうということでした。
更に、細胞を採取して、治療方法を決定しましょうと先生よりお話がありました。

そう、その時は足の麻痺と検査後の頭痛と吐き気は
有るものの、意識もはっきりとして、食事もご飯と
おかずも一通り食べ、しっかりと話をしていたのです。先生にもノートを取りながら数々の質問をして
子供達のために絶対治すから!」と宣言しておりました。
丁度その日からステロイド剤(デカドロン)と脳圧を下げる為のグリセオールを使用する為、姉はかなり緊張しておりましたが、でも、その日は無事点滴も終わり、私も仕事が有った為、安心してしまい
その次にお見舞いに行けたのは4日後でした。

しかし、その時目にしたのはまるで廃人の様になった姉の姿でした。
視線が定まらず、言葉も喋れず、食べ物も水すら採ることが出来ず、手が振るえ、発疹や発熱、血圧が
上がり、もちろん脈もとても速くなり、
また、何らかの処置の不手際が有ったに違いないと
思いました。


投稿者:aco
平方先生

10年前の乳癌手術後 肺、肝臓、髄膜に転移した姉
についての質問です。

医師が末期と下した判断に基づき緩和ケアしかないと方向付けをしたら、それに従うしかないのでしょうか?
本人も前向きに闘病する意欲が有るのに、流れ作業的に区分けされている感が大きくて納得いきません。

投稿者:kanae
平方先生

>呼吸のたびに胸を持ち上げなければならないので、この姿勢は呼吸にとってはあまり楽な姿勢ではないのです。

この説明を主治医からいただければ、私どもも納得がいったのです。あやうく主治医に不信感を持つところでした。また、私どもも決めつけていたと反省しています。

平方先生、ご回答ありがとうございました。主治医を信頼し、良い見送りができるよう頑張ります。
投稿者:hirakata
kanaeさま、こんばんは。

人間の体は、長い歴史の中で仰向けで横になって休む習慣がついていますが、呼吸のたびに胸を持ち上げなければならないので、この姿勢は呼吸にとってはあまり楽な姿勢ではないのです。

私が診た患者さんの中でも、座った姿勢の方が少ない力で呼吸ができるので、座ったままの姿勢で寝ることができるようにまわりを布団で支えた人は何人かいました。

横になるのが楽なはずと決めつけてしまいがちですが、一番楽な姿勢を身体が見つけていると思った方が良いのではないかと思います。
投稿者:kanae
平方先生

70歳末期肺がんの母についての質問です。どうぞよろしくお願いいたします。

痛みはモルヒネなどで緩和できているのですが、呼吸困難を取るのは難しいとの主治医の話です。患者本人は寝ると咳が出て大変苦しがり、もう2日間、ベッドで座った状態です。夜は睡眠薬で多少は横になるようですが、ほとんど座った姿勢のままで、見ているほうが辛いです。

平方先生の病院でもこの場合は、やはり座ったままの姿勢しかないのでしょうか。
投稿者:hirakata
みつさま、こんばんは。

>少しは落ち着きました。

安心しました。ここまでのみつさまの書き込みを見ていると、どうも普通の精神状態とは違っているなと感じていましたが、今日はとても安心して読める感じになっています。アスクドクターで返信が来なかったのは、もしかして同じような「普通の精神状態ではなさそうな感じ」が出てしまっていたのかもしれません(私は登録していないので読めませんが)。

>迷惑なら迷惑といってくださいね。

迷惑とは思わない性格なんですが、わかってもらえなかったらどうしようとは常に思っています。今日のような返信が返ってくると、またやる気が出てきたりします。でも、頑張りすぎないように気をつけます。

ここまで私が書いたことは、非常に厳しい見通しも含まれています。しかしそれが、現場の医師から見た客観的な意見でもあります。落ち着いたところでもう一度読み返していただくと、今まで読み取れていなかった情報が頭に入るかもしれません(もしかしたら平静でない気持ちもぶり返すかもしれませんが)。

これからも、遠慮なく質問していただいて構いません。できる範囲で答えます。そのための「質問箱」ですから。
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