がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
愛和病院(長野市)副院長

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投稿者:hirakata
病院勤務内科医さま、こんばんは。

日本よりもよほどよく考えて仕組みを作っている国がたくさんあるのに、日本はそれらの進んでいる国を見習おうとしないで、それより遥かに手前で未熟な議論をしているというのが、滑稽ですね。医療従事者も、行政も、立法府も、官僚も、警察・検察も、司法も、どれもまだ未熟なんだと思います。未熟なところが「自分が間違っているかもしれない」と思えはもっとうまく行くかもしれませんが、そういう人が「自分が絶対的に正しい」と思うところに、諍いの種が生じてくるような気がします。
投稿者:病院勤務内科医
hirakata先生、続きです。
極論ですが、例えば日本が福祉国家が大半を占めるEU(ヨーロッパ連合)とEPA(経済連携協定=自由貿易協定を更に進めたもの。その結果、医師資格や専門医資格が相互承認され国を超えた医師の移動が自由になる)を結んで、診療関連死の非刑事事件化を含めた医療システムをEUのシステムにあわせることも必要ではないでしょうか。
いまの診療関連死の議論を見ていると、まるで江戸時代の鎖国のように世界の流れから取り残されてしまっている内容です。

ちなみにEU各国の現場で働く人口あらりの臨床医の数を日本やアメリカやカナダと較べた統計がありますので掲載します((EUと較べてアメリカ、カナダ、日本は医師不足が明白です)。
#EU Practising physicians per 100,000 inhabitants (EU各国、日本、アメリカ、カナダとの比較データ)
http://ec.europa.eu/health/ph_information/dissemination/echi/echi_19_en.pdf
投稿者:病院勤務内科医
hirakata先生、こんばんは。
診療関連死を業務上過失致死疑いで警察に届け出ることは、数年前の厚生省の通達によるものです。
しかも、その当時はどの医学系団体も反対声明を出さなかったし、日本外科学会などはガイドラインのなかに診療関連死の警察への届出を掲載してあります。
いまの診療関連死の刑事事件化による現場の混乱の責任は、厚生省だけでなく、医学系団体にもあります。
なにしろ、厚生省の方針をOKしたのですから。
いまごろになって、あわてて反対声明を出していますが、その当時に議論を重ねて医師法21条の拡大解釈を阻止していれば、こんなことにはならなかったでしょう。
医学界も見通しが甘かったのです。
前のコメントにも掲載しましたが、故意や悪意を除いた診療関連死を刑事事件化している欧米の先進国はありませんし、医療安全のシステムがどうなっているのか、当時の厚生省の役人も医学会のトップの人たちも、世界の流れを全く勉強不足でした。
厚生省の官僚の医療システムへの無知ぶりは昔からです。彼らには豊富な臨床経験がなく(それが入省の条件)、根拠のない思いつきだけで馬鹿げた医療政策を連発しています。
そして臨床医学会のトップは現場の臨床経験の少ない教授がなることが多いです。
被害をこうむったのは第一線で働く臨床医です。
日本が先進国の一員として、医療分野でも先進国の標準のケアを提供するためには、診療関連死を刑事事件化なんて言ってるようでは駄目なんです。
実際に現場で働く臨床医の数も足りませんし、医療全への取り組みも遅れています。
投稿者:hirakata
病院勤務内科医さま、こんにちは。

医療安全調査委員会の調査報告をもって、刑事事件に発展し得る。そこがこの試案の最大の欠点だと私も思います。福島県立大野病院の医師が不当逮捕された事件では、県の事故調査報告書が出てから警察と検察が動き出して立件しています。

日本の司法は、医療で何かが起きた時にそれを「事実に基づいて客観的に裁く」十分な能力を持ってはいません。それを自覚していればまだいいんですが、自覚していない警察や検察が各地にたくさんあることが、すなわち日本の司法の未熟さを表していると思います。

このブログの1月23日の記事
http://air.ap.teacup.com/awatenai/547.html
にも簡単に書きましたが、再発防止を目的とした事故調査に協力した当事者が、その発言を根拠に刑事責任を問われるという構造は、全く以て意味不明です。この構造を維持しようという人がいて、ここに抜け道を残しておくような試案が出され続ける限りは、医療側は反対し続けるしかないですね。

医療のレベルを維持して利用者の信頼を得る仕組みを構築すべきという点も重要です。現在の医療不信は、一時の行き過ぎ状態から少し戻しているかなと思ったんですが、テレビ番組の「視聴者メール」とかを見ていると、ずいぶん医療は悪く思われているんだなとがっくりきました。でも、医療は信頼してもらえる存在であり続けるために努力し続けていかなければならないし、それをやっていることを世間に知ってもらうための努力も、今は全然足りないと思います。
投稿者:病院勤務内科医
医療安全委員会の結論がどうであろうと、その結論を待って患者サイドが警察に行けば検察が刑事事件かする方法は残されていますね。
つまり医療安全委員会では刑事罰相当ではないと判定されても、その後に患者側が警察に訴えれば検察の判断で刑事事件化します。
業務上過失致死罪を診療関連死には適応させないように法律を変えないとだめでしょ。
業務上過失致死罪は日本独自の制度だそうですが、欧米の先進国では共同の歩調をとって、故意と悪意以外の診療関連死を刑事罰とはしていません。
ごく正等な診療にたずさわる、医療の第一線で働く医療専門職を守る為です。
そうしないと医療そのものが成立しないでしょう。

まず先進国同様に、正当な医療行為から生ずる結果をblame-freeにしたうえで、診療関連死を論じないと意味がないと思います。
わざわざ大騒ぎして医療安全委員会を作るよりは、まず先進国をモデルにして医療安全のシステムを作るべきです。
議論に加わっている人が、どれだけ先進国のシステムを理解しているのか疑問です。
当事者の第一線の臨床医のほうが、医療安全のシステムについて、よほど勉強していますよ。
厚生省の役人、ジャーナリズムの記者、患者団体の代表、わかっていませんね。
こんな人たちに世界標準の医療安全システムづくりを期待するだけ無駄です。

医師側には、定期的な技能評価や最新の医学知識の有無をチェックする機構が必要でしょうね。
アメリカや欧州各国が取り入れている生涯教育制度を厳格に運用するべきです。
医師としての倫理に反した医療を行った医師への罰則や、知識や技能が時代遅れになった医師の再教育を医師団体が自ら行うことも必要です。
これも欧米の先進国のやりかたなんですが。
プロとしての医師の能力を、みずからを律して継続的に身につける医師団体の決まりを世間の皆様にも見ていただかないと。



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