がんになっても、あわてない

 という本(朝日新聞出版)を書いた医者の、なんでもブログ。

 
医療関係者向け資料集「緩和ケア医のらくがき帳」も、よかったらどうぞ。

プロフィール

平方 眞(ひらかたまこと)
 緩和ケア医師
愛和病院(長野市)副院長

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投稿者:hirakata
ぷりさま、こんにちは。ブログ主です。

腎臓癌は進行がゆっくりなことが多いので、出てきた転移に一つ一つ対応しているうちに、本来の寿命まで生きられることも少なくありません。他に転移がないかどうかを調べる必要はあり、あった場合にはそれにも対応しなければなりませんが、それほど焦る必要はないと思います。足から腰にかけての痛みということは、腰の背骨(腰椎)が原因である可能性が高いですが、太ももの骨(大腿骨)でもその症状が出ることもあります。いずれも状況に応じて、放射線治療や手術で困らない状態に持ち込めるだろうと思います。足が動きにくいなどの麻痺の症状が出た場合だけ、緊急手術の必要があります。腎臓癌の7年目の再発であれば、たくさんの骨転移で手に負えないということはまずないので、メタストロン(ストロンチウム、今回の記事の薬)のお世話になることはないかな、と思います。わからないことがあれば、またご質問ください。
投稿者:ぷり
父親が腎臓癌で7年前に腎臓を摘出しました。それからは普通に日常生活をしておりましたが、一ヶ月前位から父親が足から腰にかけてひどく痛いと言って整形に入院しました。今日病院で多分腎臓癌から骨への転移してる可能性大と言われました。大きな病院でどこにか他にも転移してるか調べた方がいいと言われました。これは重大な事なんですか?総合病院に転院する予定で今空を待っている状態ですが心配です。どなたか知っていたら教えて下さい よろしくお願いします。
投稿者:hirakata
山田和成さま(ここは“さま”で統一しています。色々な方がこられるもので)、こんばんは。ありがとうございます。

切れ味は今一つですか。私の病院では使えないことはわかった上でメーカーの人が一生懸命説明してくれていましたが、使ってほしいんでしょうね。使ってもらわなければ何の意味もないですもんね。うちでは使えないことも合わせて、今後も外照射やゾメタなどを組み合わせて治療していくことにします。
投稿者:山田和成
私の名前で検索してますと先生のプログがヒットしました。
免許取得後、ストロンチウムの治療経験は現在のところ5例です。
外照射に比し、切れ味は今ひとつよくありません。(外照射なら8割程度は緩和される感覚と比較してますが)
著効1例、有効1例、無効3例です。
厳密に外照射不能・再燃の多発骨転移例を対象にしているのも有効率が低い因子だと思いますが。メーカー(日本化薬)は薬価が非常に高いですので骨転移のファーストチョイス治療として、大いに売り出したい姿勢が見えますが、放射線治療医としてはやや疑問です。
ただ、骨髄抑制が今のところ全くないのが利点と言えそうです。(効き目も副作用もない)
投稿者:hirakata
[´_`]さま(同じ顔が出てこない)、こんばんは。

骨に転移したら、絶対に治らないということはないです。骨でも他の内臓でも、転移がないよりは転移がある方が治すのが難しいのは同じです。1個だけの骨転移、あるいは数えられるくらい少数の転移であれば完治できることもあり、それも内臓転移と同じです。ただし、がん細胞の性質が、1カ所に転移があれば検査で見つからない転移が他にもある可能性の高いものであれば、完治は難しくなります。

治らない状況となっても、上手につきあう方法は結構増えてきています。骨転移が増えず、大きくならなければ、困ることにはあまりならないので、抑え込んでいくのが上手な付き合い方の場合も少なくありません。治らない=絶望的と受け止めると、実際以上に損をする場合が多い気がします。
投稿者:´_`
骨に転移したら治る見込みはないですか?
投稿者:hirakata
Med_Lawさま、こんにちは。

情報ありがとうございます。まだこの薬で直接治療した人やされた人に出会っていないので、どんなもんなのかなあと思っていました。

全面的に緩和ケアを受ける体の状況で、骨転移痛の治療に難渋しているような人で、なおかつ通常の放射線照射が難しいような場合が適応でしょうか。放射線治療は私の病院には設備がありませんが、10キロちょっと離れたとなりの病院でいつも気前よく(入院が必要な場合はちょっと大変なこともありますが)受けてもらえるので、大変助かっています。ストロンチウム89の出現は、薬の特性をわかって使いこなすなら、選択肢が増えるという意味ではありがたいことだと思います。しかし32万円ですかー。立派なお値段で。
投稿者:Med_Law
主たる適応は前立腺癌と、乳癌の骨転移です。
造骨性転移を起こしている人が主たる対象です。

一発、32万円也です。DPCの内に入ります。

放射線治療がない代わりとしては、使い難いという評価がなされています。

添付文書に
・本剤は、悪性腫瘍の骨転移に伴う骨折の予防・治療目的として使用しないこと
・本剤は、骨転移部の腫瘍に対する治療を目的として使用しないこと
・本剤は、脊椎転移に伴う脊髄圧迫等、緊急性を必要とする場合に放射線照射の代替として使用しないこと
という縛りがあります。

放射線治療が必要な場合は、放射線治療のある施設での適切な治療を受けていただくよう、薦めて頂くのが適当と思います。
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