今日の午後8時台、日本テレビ系の「世界一受けたい授業」に、私と一緒に働いている鎌田實先生(諏訪中央病院名誉院長)が出ていてびっくり。授業内容はかなりの部分が、私も普段言っていることと重なっていました。緩和ケアについてかなり力説していて、コンパクトでインパクトがある伝え方で、やはり世の中を変えていく力を持っている人だなあと思いました。
また、番組を見ながら「さすがテレビ」と思うような上手な伝え方をできているところが結構あって、世の中を変えるにはテレビの力は偉大だと感じました。
緩和ケアが末期の人のための医療ではなくて、病気を持っている人に早い段階からかかわっていくべきものであるというのは、私が3月の
「ほろ酔い勉強会」で言ったことです。ご夫婦でレストランをやっていて、緩和ケアを受けながらごはんを作ってくれたひとは、
以前にこのページで紹介した紅子さんです。
私がどんなに一所懸命働いても、直接かかわった人だけが「ああ、こういう医療があって良かった」と思うだけですが、このように紹介されると「このような医療が、自分のまわりで必要な時にないと困る」という世の中の流れになります。
私の書いた「がんになっても、あわてない」は、緩和ケアのことを書いた本ではなく、緩和ケアに来る前に、がんになる前に知っておくべきことをまとめた本ですが、緩和ケアのことも実例を含めて良くわかるように書いたつもりです。この本を読んでくれる人が多くなれば、日本のがん医療ももっと良くなると思うんだけど、なかなか知名度が上がりません。テレビの力を借りることも、考えた方がいいかなあ(出してくれないか)。