
6月5日(日)午前10時から午後4時半まで、長野駅近くの清泉女学院大学長野駅東口キャンパスで「第29回日本死の臨床研究会関東甲信越支部大会」を開催しました。大会長をやりました。

会場の清泉女学院大学長野駅東口キャンパスは、長野駅から見るとこんなに近く。対面での開催はできるかどうか不安でしたが、今の感染状況なら完全オンラインではなく会場+オンラインでできると踏んで、会場もネットも用意しました。

準備が完了した会場の様子。タペストリー風に釈迦涅槃図がかかっているという、おしゃれでちょっとシュールな空間。

最初のプログラムは古川園子さんのヴァイオリン演奏。♪水無月 ミニコンサート♪と題して、ゴセック作曲「ガヴォット」、クライスラー作曲「美しきロスマリン」、中山晋平作曲「シャボン玉」、同「雨降りお月さん」、エルガー作曲「愛の挨拶」、中田喜直作曲「夏の思い出」を演奏していただきました。ピアノ伴奏は中野もと子さん。

総合司会と午前中の座長は、長野保健医療大学の横関祐子さんと長野赤十字病院の佐藤恵子さん。

講演1は、長野市篠ノ井にある長谷寺の岡澤恭子さんによる「釈迦涅槃図の絵解き」。

講演2は、松本市の介護老人保健施設のむぎ施設長、奥原ます子さんの「本人・家族の希望を尊重した施設での看取り」。

昼休みが終わって午後1時10分からは、支部会員を対象とした支部総会。左が支部長の中村陽一さん(東邦大学)、右は来年の大会長の篠原靖志さん(さんむ医療センター院長)。来年の支部大会は千葉県主管で、2023年6月3日(土)に東京都内で開催予定です。詳細は決まり次第、支部ホームページ
https://www.jardkkse.info/にてお知らせします。

午後の座長は、信州上田医療センター緩和ケアの村上真基さん。

午後の最初の講演3は私。「いつかは死ぬあなたに、今知っておいてほしいこと」というタイトルにしました。今回は大会長なので、大会テーマから自分の講演から、やりたい放題(←やや語弊がある?)。いつもよりも「普通の人の日常」により届くように、全体を練り直しました。

これが今回の講演の流れ。でも大会長としても実務担当としても「やりたい形の大会にするために、ここは私がやりたい」をたくさん引き受けすぎてしまって、講演ができあがったのは当日朝になってから。時間のやりくりが上手いのか下手なのか。綱渡りだけど間に合った。

講演4は、木澤義之さん(筑波大学緩和医療学教授、昨年度までは神戸大学教授)の「死が差し迫った人にどう対応するか」。私はずっと緩和ケアをやってきましたが、木澤さんは救急や総合診療も緩和ケアもやってきていて、日本緩和医療学会の理事長でもあります。「一番厳しい状況の看取りにどう向き合うのか」はずっと聞きたいテーマだったので、依頼しました。頼んで良かった。

最後の講演5は、高宮有介さん(昭和大学医学部 医学教育学講座教授)の「若い人に種を蒔く『いのちの授業』」。高宮さんはずっと大学で緩和ケアを教えたり実践したりし続けていますが、小中高生などへの「いのちの授業」も届け続けています。それを是非、昔小中高生だった私たちで体験してみたいと思って依頼しました。頼んで良かった。
考えてみると、木澤義之さんは日本緩和医療学会の理事長、高宮有介さんは日本死の臨床研究会の世話人代表。両人とも日本全国組織の一番偉い人。こんな二人に何の遠慮もなく講演を頼んじゃったけど、すごいことですよね。引き受けていただいて、素晴らしい講演をしていただいて、本当にありがとうございました。
会場に約70人、オンライン(ZOOM)では100名を超える方に参加していただきました。まだ一晩しかたっていませんが、会場参加者からもオンライン参加者からも「いい大会だった」と20を越える感想をいただき、最初は乗り気でなかった大会長を引き受けて良かったと思います。聞いて下さった方のこれからの人生が少しでも豊かになる一助になればと思います。ありがとうございました。
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さて、大会準備は半年ちょっと前から進めてきましたが、実際に実行委員と運営委員が顔を合わせるのは当日朝8時(事前に集まって感染確率を上げたりしないため)。

会場は4つに区切れる教室を全部つなげて、座るのも3人掛けのテーブルに1人か2人で市松模様になるようにして、密を避けました。

看板は私の手作り。こういうの好きなんです。A3の用紙4枚をプリンタ設定の調整を駆使して印刷、裏からテープで貼ってA1サイズに。

おかげさまで広い会場で、コロナ感染の確率も最小限にするように大会運営ができたと思います。これは高宮有介さんの講演で、いつもいる生徒の代わりに前に立っている「平方くん」が撮った写真。

今回はZOOMでの参加も多かったのが未経験の事態でしたが、清泉女学院大学の優秀なチームがサポートしてくれて、ほぼノートラブルで大会ができました。高宮有介さんとの接続テストも事前にしていただき、入室チェックや案内、画面の切り替えなどもプロ並みの仕事。

講演の間に映すこのスライドも、私が作ったチラシやポスターやホームページのイメージを見事に拾ってデザインしてくれていて、まるで私が作ったような統一感。
大会ホームページは→
こちらにあります。抄録なども読むことができます。2週間ぐらいの期間限定で、オンデマンド配信(見たいものだけ見られる)に申し込んでいただくこともできるようにします(参加者と不公平になってはいけないので、オンデマンド配信も参加費2,000円です)。興味のある方は覗いてみて下さい。当日参加に申し込まれた方には、見られるURLを個別にお送りします。
すごく疲れましたが、それ以上の満足感・充実感を感じています。ご協力いただいた皆様、ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
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