昨日の毎日新聞記事。厚生労働省の会議で、オミクロン株はそれ以前の株に比べて重症化率や致死率が低い傾向が示されたそうだ。
記事は次のとおり。
オミクロン株の「第6波」 「第5波」より重症化率、致死率低下
2022年2月2日(水) 19:48配信【毎日新聞】
オミクロン株が主流となっている新型コロナウイルスの感染拡大の「第6波」で、重症化率と致死率がデルタ株が中心だった「第5波」と比べて大幅に低下していることが明らかになった。2日に開かれた厚生労働省に感染症対策を助言する専門家組織「アドバイザリーボード(AB)」の会合で示された。ただ、ワクチンの接種歴がない場合は、いずれの数値も高い水準となっている。
ABで示された資料によると、2021年7〜10月を第5波、22年1月1〜14日(26日時点の集計)を第6波とした場合、感染した60歳以上の重症化率は5・0%から1・45%に低下した。60歳未満も0・56%から0・04%に下がったという。また、致死率も60歳以上は2・5%から0・96%に低下し、60歳未満は0・08%が0%となった。
今回の重症化率と致死率は、協力が得られた広島県などのデータを使って算出した。第6波は現在も続いており、今回のデータはあくまで暫定結果との位置づけだ。いずれもワクチン接種歴を問わないものとなっている。
また、接種を受けていない場合は、第6波でも60歳以上の重症化率は5・05%。致死率は4・04%と、接種歴のある人と比べて大幅に高いという。【矢澤秀範】
(記事ここまで)
どれくらい規模の大きな、信頼できる調査なのか記事には書いていないが、60歳以上の重症化率が5.0%から1.45%と3分の1以下に、60歳未満では0.56%から0.04%と10分の1以下に下がっている。致死率でも同様に下がっている。60歳未満の死亡は、今回の調査の中では今のところゼロということだ。デルタ株までの新型コロナウイルスに比べれば、だいぶ怖くない病気になってきた。
記事に書いてあることで気になるのは「接種を受けていない場合は、第6波でも60歳以上の重症化率は5.05%、致死率は4.04%と、接種歴のある人と比べて大幅に高いという」という部分だ。これも規模がわからないが、5.05%とか4.04%という数字から考えると、接種していない60歳以上の人の合計が99人だったのではないかと思う。そのうち5人が重症化し4人が亡くなったと考えれば数字は合う。それがオミクロン株にかからなくても寿命が近いと思われた人なのかどうかが不明だし、100人ぐらいでは統計的なことは言えないが、ワクチン打った人に比べれば高い傾向はあるのかもしれない。

Yahoo!の新規陽性者数と死者数のグラフを約2年分つなげてみた。これを見ると新規陽性者数のピークに遅れて死亡者数のピークが来る。第4波まではかなり怖い病気だったが、ワクチンが急速に行き渡った効果か第5波での死者数は新規陽性者数に比べてだいぶ少なくなっている。そして今回の第6波。オミクロン株が重症化しにくいということで新規陽性者数の山の高さの割には死亡者数は多くないが、それでも1日80人ほどの人が亡くなっている。ただしこれも、ニュースで見る限りでは「普通に元気にしていた若い人」は亡くなっていなさそうだ。
17都府県(青森、秋田、茨城、栃木、群馬、千葉、東京、神奈川、新潟、静岡、京都、大阪、和歌山、岡山、福岡、佐賀、長崎)では「みなし陽性者」という制度も始まった。陽性者の濃厚接触者で発熱などの症状が出た人は、検査をしないで「新型コロナウイルス感染者」とみなす、という制度だ。現在、検査の要望・需要に比べて検査キットなどが大変不足していて、発熱などがあるけれど重症化の危険はまずない人への検査を絞らないと、重症化しやすい人や広がったらまずい場所での検査ができなくなってしまうため、これは今の状況から考えると合理的な変更だと思う。
「オミクロン株っていうちょっとたちの悪い風邪が流行ってるから、しばらくは今まで以上に用心しようね」で、もうしばらく頑張りましょう。
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