米国時間の11月8日に投票がおこなわれた米国大統領選挙の一般投票は、共和党のドナルド・トランプ候補が選挙人の過半数である270を上回ることが確実となり、米国の次期大統領に就任することが決まった。

ウィスコンシン州の10人をトランプ候補が総取りすることになり、選挙人獲得数が276人となって本選挙で選ばれる人になった。2017年1月20日には、第45代の米国大統領に、ドナルド・トランプ氏が就任する。
トランプ氏といえば、破天荒な発言をたくさんしてきたことで有名だ。不法移民排斥のためにメキシコとの国境に高く長い壁を立てるとか、イスラム教徒を完全に入国禁止とか、米国の法人税を下げて関税を上げて保護主義に戻るとか、日本や韓国から米軍を引き上げるべきだとか、いろんなことを言っている。
それらのうちどれくらいを前に進めるのか、現時点ではさっぱりわからない。何もできないんじゃないかという人もいるが、何かすることを期待してトランプに投票した人が多いのだろうから、何かはするだろう。同時に投票が行われた上院議員選挙でも、共和党が優勢になりそうだと伝えられている。共和党の基本政策と、トランプの言っていることが、特に経済面では噛み合っていないのが気にはなるが、今よりは動く政治になるのではないだろうか。
それにしても、とんでもない人だということはわかっているはずなのに、大統領に選んでしまうアメリカという国は、馬鹿なんじゃないか。得票数でもトランプが多く獲得しているから、選挙の仕組みによって引き起こされた結果ではないが、大統領選挙の仕組みもそろそろ変えた方がいいんじゃないかとは思う。メディアが全く発達していなくて、教育も行き渡っていない時代に考えられた選挙方式をいまだに守っているというのは、何のためなのか。
アメリカにトランプ大統領、ロシアにプーチン大統領、他にもフィリピンにドゥテルテ大統領とか、中国や北朝鮮など東アジアにも何を考えているのかわからない国の代表がいっぱいいるし、これで米国のスタンスが大きく変わることになったら、世界の不安定性は大きく増す。トランプ氏が、そういうことをわかっている人であるといいなと思うが、あまり期待はしないでおく。
ただし、グローバル企業とかタックスヘイブンとか金融証券市場とかが、なんだかわかんないけど世界を牛耳っているという構図は、歪みを拡大し続けないと存続できない仕組みだから、そういうところをぶっ壊してくれるなら、トランプ大統領も悪くないかなと思う。でもそれをやってる途中で、うっかり世界をぶっ壊してしまいそうなんだな。
現実にトランプ氏が大統領になったらどうなるかは、共和党候補に決まった時にひととおり考えてみた<→
こちら>ので、今日はなし。
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